ラノベ研シェアワールド企画9

Re: ★★インフォメーション★★ (No.46488への返信 / 2階層) – どあのぶ

ジジ様、お疲れ様です。
キャッチコピーの方では大変お世話になりました、どあのぶと申します。

すみません。もしよろしければ、私の投稿作にもご講評など頂けないでしょうか?
と申しますのも、掌編とはいえ、作品を完成させたのは本作が初めてでして、作品の完成度がとても気になるのです。
特に、ギャグパートの出来、人称のブレがないか、軸は通っているか、読了後の印象などに不安があります。

タイトル;上下派の天敵――≪BOZE・坊主≫襲来
(名前のある)キャラ一人/三人称/約4000字

お忙しいところ、お願いするのは大変恐縮ではありますが、どうぞよろしくお願いいたします。

[No.46499] 2014/10/14(Tue) 11:45:57
サイラス様、ありがとうございました! (No.46471への返信 / 3階層) – どあのぶ

サイラス様、お久しぶりです!
その節は大変お世話になりました。おかげさまで執筆がはかどりました。

更にこの度は、ご感想まで頂いて誠にありがとうございます。
ノリノリで書いていただけに、お褒めの言葉が大変嬉しいです!
あと、ご指摘を受けて気付いたのですが、まともに名前のあるキャラが主人公しかいませんでした……orz
あとのキャラは適当に決めましたし、≪≫もSSで見かけたのを使いたくて使い倒しました。読みづらいかと心配していましたが、「活きてい」たと言って頂いてとても嬉しいです。
ご感想ありがとうございました!

[No.46500] 2014/10/14(Tue) 12:12:29
Re: ★★インフォメーション★★ (No.46499への返信 / 3階層) – ジジ

おつかれさまです。

> キャッチコピーの方では大変お世話になりました、どあのぶと申します。
創作掲示板のほうでも同じようなことを述べましたが、キャッチーなネタづくりができるのはすばらしい才能だと思います。
感性した長編を読んでみたいものです。

> すみません。もしよろしければ、私の投稿作にもご講評など頂けないでしょうか?
了解です。後ほどコメントします。

[No.46501] 2014/10/14(Tue) 16:46:22
Re: ★★インフォメーション★★ (No.46488への返信 / 2階層) – あまくさ

おつかれさまです。いい感じに盛り上がってきましたね。

投稿者間で刺激しあう流れができてきて楽しませていただいています。
が、それはそれとして前スレへの私へのコメントに、「ラノベでは雰囲気で流す手法は通用しない」とのご意見がありましたから、今回、雰囲気を排除して書いてみました(つもり)。
巧拙はまあアレですし、パロディで逃げているふしもありますが、よければ軽くご意見いただけると嬉しいです。

とまれ、楽しい土俵を作っていただき、ありがとうございました!

[No.46502] 2014/10/14(Tue) 18:10:41
Re: 恋する土の乙女 (No.46494への返信 / 3階層) – まーぶる

感想ありがとうございます。

> とりあえず、勢いで書いた感が凄いですね。
そうですね。二本共さらっと書きました。仕上げが雑になった分、質が落ちたんでしょうね。反省です。

> 内容なんですが、掌編に向いている内容ではないと思いました。
はい。主役のバックボーンというか、ベースが書けていないのが致命的でした。指摘して頂いて気づきました。
誤字も直しつつ、修正したいですね。

>『会議はまわる、金がふる』は面白かったです。
ありがとうございます。
四人同時にキャラが出るので、書き分けできていたなら嬉しいです。

後ほど、感想書かせてもらいますね。

[No.46504] 2014/10/14(Tue) 18:41:33
Re: 代償派になりたい! (No.46436への返信 / 2階層) – まーぶる

感想書きにきました。まーぶるです。

終始明るいノリと掛け合いが続く楽しい作品ですね。二人は良きライバルってとこでしょうか。一つのネタでこれだけ書けるものなのですね。

ただ、オチが上手く機能してない気がします。
タイトルから、代償派がキーワードになっているのは伝わります。が、メインの掛け合いが代償派と全く関係ありません。なので、最後、急に代償派という言葉が出てきた感じになってるのかな、と。

あ、代償と大小をかけてたんですね。私、鈍すぎる。

ラスト分かりやすくするなら、私の場合セリフを以下のように変えます。

「夢のダイショウ派になれた事だし」  代償→ダイショウ

「うっさーーーーい!」 → 「その大小じゃなーーい!」

全体的に明るい雰囲気の素敵な話でした。
ではでは、これにて。

[No.46505] 2014/10/14(Tue) 20:38:17
Re: 上下派の天敵――≪BOZE・坊主≫襲来 (No.46469への返信 / 2階層) – ジジ

おつかれさまです。
ネタ構成に関してはさすがです。出だしでおもしろそうな予感を醸し出せるのは非常に強い武器になりますので、さらに突き詰めていっていただきたいですね。

魔法ネタに関しては、もっと突き抜けてもよいかと思います。
矢を尻穴で受け止め、「魔法がなければヤヴァイところじゃったわぁ!」。火炎放射器から火炎を放射しつつ「魔法使いはぬぇえぇっ! 夢も希望もガソリンだって魔法にできちゃうのじゃぁあぁあぁあぁ!!」。上下派はテンションが命なので、勢いだけで押し切るほうがネタ的には映えると思います。
このストーリーはかなり設定をシステマチックに煮詰めているので、逆にノリきれない部分がありますし、やはりオチが弱くなってしまっています。これは非常にmottainaiです。ギャグをやるなら「振り抜く覚悟」。スベる予感があったとしても、思いきっていきましょう。

[No.46506] 2014/10/14(Tue) 21:21:08
Re: 冥府の料理人ノエルのひそかな愉しみ―または、管理官の秘密 (No.46461への返信 / 2階層) – ジジ

おつかれさまです。
「キャラをはっきりさせる」ことに確かな成果を感じられる内容でした。
ここに明確な形での心情描写が乗ってくると、さらによいかと思います。

ギャグ部分ですが、筆とネタが少し噛み合っていない感を受けました。前作で見せていただいたシリアス路線のほうが、作風としては映えるものと思います。

[No.46507] 2014/10/14(Tue) 21:39:47
Re: ★★インフォメーション★★ (No.46502への返信 / 3階層) – ジジ

おつかれさまです。
コメントしましたので、ご確認ください。

> とまれ、楽しい土俵を作っていただき、ありがとうございました!
あとは運営を引き継いでくださる方が出てきてくだされば言うことなしです。

[No.46508] 2014/10/14(Tue) 21:41:03
Re: ★★インフォメーション★★ (No.46508への返信 / 4階層) – あまくさ

え?
運営と言いますと?

[No.46509] 2014/10/14(Tue) 22:39:17
Re: ★★インフォメーション★★ (No.46509への返信 / 5階層) – ジジ

> え?
> 運営と言いますと?
このスレのです。
もともと、万が一でも盛り上がるようなことがあれば、他の方にお願いしたいと思っていましたので。

[No.46511] 2014/10/14(Tue) 23:58:14
Re: 永久凍庫の秘密 (No.46498への返信 / 3階層) – へろりん

ジジ様

コメントありがとうございます。
雰囲気作りはうまくいっていたようですが、展開や設定の練りがまだ甘かったようです。

ハンス君が代償として、愛するミーナの信頼を失っていくというのはいいですね。
愛しているのに信じられないってこれほど残酷な話はありませんもの。
これをネタに今回の話とは別に、ハンス君とミーナの恋物語が一本書けそうですね。

そしてそして、ジジ様のコメントを拝見していて、本作に重大な誤記発見! 『ミーナ』と『ニーナ』が混在してる!
正しくは『ミーナ』です。。。orz
速攻で修正しました。
そんなこんなも含めまして、ありがとうございました。
お目汚し、失礼しました。

[No.46512] 2014/10/15(Wed) 00:19:26
Re: 「妖蛆の秘密(De Vermis Mysteriis )」 (No.46482への返信 / 2階層) – へろりん

東湖さんへ

うじうじくんかー、くらいなー、グロいなー、くろいなー、こんなん好きーって、ぼーっと読んでたら、ハンス君が登場してる!
しかも、いい感じに狂ってる!
というわけで、ナニゲに嬉しかったです。

>不誠実であるが故に、ハンスは誠実でもある。

この言い回しが素敵です。
今度使わせてもらいます^^

永久凍庫って、色んなものが保管してありそうですね。
便利に使えそうです。

妖蛆のネタだけで、ホラー系の短編が何本か書けそうですね。
いえ、長編とか贅沢言いませんから、短編で充分ですから。。。と煽ってみる^^
自分も黒くてグロいの好きですので、期待してます!
ではでは~ノシシ

[No.46513] 2014/10/15(Wed) 00:36:18
ジジ様、ありがとうございました! (No.46506への返信 / 3階層) – どあのぶ

> おつかれさまです。

ご講評ありがとうございます!
また、インフォメーションの返信でも、過分なお言葉恐れいります。

> ネタ構成に関してはさすがです。出だしでおもしろそうな予感を醸し出せるのは非常に強い武器になりますので、さらに突き詰めていっていただきたいですね。

お褒めの言葉、ありがとうございます。
ヒャッハーな上下派の天敵は、感情フラットな仏教系しかないと思い立ったのが、このストーリーの原点でした。
今後とも武器を磨くのを怠らずに、より一層精進したいと思います!

>
> 魔法ネタに関しては、もっと突き抜けてもよいかと思います。
> 矢を尻穴で受け止め、「魔法がなければヤヴァイところじゃったわぁ!」。火炎放射器から火炎を放射しつつ「魔法使いはぬぇえぇっ! 夢も希望もガソリンだって魔法にできちゃうのじゃぁあぁあぁあぁ!!」。上下派はテンションが命なので、勢いだけで押し切るほうがネタ的には映えると思います。

勉強になります!
確かに、上下派を題材に選びながら、勢いとテンションを落としてしまったのは本末転倒でしたね。
ギャグも照れが邪魔して、突き抜けるだけの覚悟が足りなかったようです。自分としては、崖から一歩踏み出すくらいの勢いで書くのが丁度いいのかも……。
今後の課題にいたします。

> このストーリーはかなり設定をシステマチックに煮詰めているので、逆にノリきれない部分がありますし、やはりオチが弱くなってしまっています。これは非常にmottainaiです。ギャグをやるなら「振り抜く覚悟」。スベる予感があったとしても、思いきっていきましょう。

う、……痛いところを突かれました。
今、長編を書いているのですが、確かにその傾向が強いです(ギャグではないです)
つまり作品が、詰めた設定を見せるためのストーリーになってしまい、それ以外の持ち味が相殺されてしまう傾向があります。
後半になるとその傾向は、更に顕著です。
出だしの勢いがなくなる時分には淡々と起伏のない話がダラダラ続くことに……。
一応、プロットを組んでテコ入れしているつもりなんですが、焼け石に水ですね。テコ入れ自体がつまらんという(汗)

……愚痴っぽくなって、申し訳ありません。
掌編でもこの癖が出てくるってことは、設定が前面に出て来すぎるということなんでしょうね。他の要素の優先順位(本作ではギャグ)を上げて、設定くささを消そうと思います。

それでは、アドバイスを頂き、誠にありがとうございました!
自分の良い点、弱点を教えて頂いて、自信と目標ができました。
より一層執筆に励み、今度は長編でチャレンジできるように頑張ります。
お忙しい中、本当にありがとうございました。
またいずれ、お会いできますように。

[No.46516] 2014/10/15(Wed) 01:19:34
ジジ様、ありがとうございます (No.46507への返信 / 3階層) – あまくさ

おつかれさまです。

>筆とネタが少し噛み合っていない感を受けました。

はい。前回、創作の方に来ていただいた時、文章について「シリアスは読みやすければなんとかなるが、コメディは今感が強く問われる」という意味のことを仰っていましたね。
私の場合、コメディ系(特に学園モノ)のラノベを書くのは少し厳しいのかもしれないと思わなくもありませんが、そのへん、どこまでやれるのか見極めておきたくて、色々ためしています。

それでは、お忙しいところ、ありがとうございました!

[No.46517] 2014/10/15(Wed) 06:28:44
修正・恋する土の乙女 (No.46493への返信 / 2階層) – まーぶる

マール、
マール、
迎えに来たよマール。
やっと、研究してた物が完成したんだ。
約束通り結婚しよう。
さすらいの魔女ミラに用意してもらった指輪を見つめる。そうだ、研究を手伝ってくれたアイニッキにお土産を買わなきゃ。ボクは研究の日々を思い出していた。

<ロン、研究は上手くいってますか? たまには、村に帰って顔を見せて欲しい。私の我が儘だってわかっているけど、やっぱり淋しいよ>
マールの手紙を読むと、大きく息を吐く。最近、手紙出してないな。
引き出しに手紙をしまう。そこには、何十通もあるマールからの手紙が入っていた。
「ロン、調子はどう?」
アイニッキが部屋に入ってきた。マジックアイテムに詳しい彼女は、ボクの大切な研究パートナーだ。
「うん、今、故郷の幼なじみからの手紙を読んでたんだ」
「羨ましいね。ミラから指輪まで買ってさ。早く完成させて、君を故郷に帰してやらないと」
アイニッキが、作りかけのマジックドールを手に取る
それから間もなく、人形は完成した。

あれ、なんで? 村がない。廃墟が広がるばかり。
マール! マール! ボクのマール!
彼女の家は、ボクん家の隣だ。思わず駆け出した。
間もなく、崩れ落ちた思い出の家が現れた。
マール、無事でいてくれ。祈る気持ちで瓦礫をどかす。
「ロン」
「マール!」
「村、魔蟲来て」
「わかった、わかったから」
マールを抱きしめる。
「おじさんも、おばさんも、必死に戦ったけど」
「うん」
ボクの両親は村一番の魔法使いだ。きっと、村を守ろうと。
涙が止まらない。
「ねえ、研究、完成したの?」
「そうだよ。だから、迎えに来たんだよ」
指輪と土人形をマールに渡す。
「私、幸せだよ」
マールがゆっくりと目を閉じた。
「マール!」
「我が名は、『恋する土の乙女』」
「どうした、マール」
マールの体を揺するが反応しない。
土人形が喋っているのに気づく。
「この娘の想いと土人形の魔力が合わさり私は生まれた。代償は、娘の命と、あなたの愛情を私に注ぎ続ける事。それで私は永遠にあなたの身代わり」
目の前でマールの体が消え、土人形がマールの形になる。
土人形のマールと見つめ合う。
いつの間にか涙は止まっていた。

ーーー
雷さま、わをんさまからキャラを、東湖さまからは魔蟲設定を拝借しました。
あらためて御礼申し上げます。

[No.46518] 2014/10/15(Wed) 06:51:44
戦乙女と石の守り手 (No.46404への返信 / 1階層) – 雷

戦乙女と石の守り手

「……できた」
キイスはつぶやいて、銀に輝く指輪を掲げてみた。
窓から射し込む陽の光にダイアモンドがきらめく。
それは、ある人にプレゼントすると約束した指輪だった。魔法研究の論文を書いている合間に、すこしずつ作って仕上げたのだが、我ながら上出来だった。
「その指輪は、誰にプレゼントするの?」
とつぜん聞こえてきた声に振り返ると、キイスの後ろで、少女が椅子に腰かけていた。
あいかわらず神出鬼没だな、とキイスは苦笑する。
「びっくりさせないでくださいよ、聖女様」
「ちっともびっくりしてないじゃない」
「どこから塔に入ってきたんですか」
「玄関から」
ころころと笑いながら、フィアーセは部屋の出入り口の扉を指差した。
見た目は18歳ほどだが、口調や表情はずっとあどけない。
“無垢の聖女”とは、彼女にぴったりの二つ名だった。
「キイスが指輪をつくるのに夢中だったから、黙って入ってきちゃった」
「扉には、結界と封印術と防御魔法を重ねがけしてあったはずですけど」
「ふつうに扉を開けて入れたよ~」
フィアーセは、紙や木箱や実験道具が山積みにされている研究室を見回す。
いま部屋にいるのは、ふたりだけだ。
「ミラはお出かけしてるの?」
「はい。研究所のみんなに届け物をしたり、注文を聞きに行きました」
「せっかく旅のお話を聞きに来たのに」
残念そうにしていたフィアーセは立ち上がると、キイスに近づいて、彼が持っている指輪をのぞき込んだ。
「それで、その指輪は、誰にプレゼントするの?」
「内緒です」
「ミラにプレゼントするんでしょ」
「僕かミラの夢をのぞき見したんですか」
「そんなことしなくても分かるよ。キイスが何かプレゼントする相手なんて、ミラくらいしかいないでしょ」
「なるほど、そうかもしれませんね」
年下のフィアーセ相手に、キイスは丁寧な口調を崩さない。
敬意をはらうべき相手だからだ。
「どうして急に、ミラに指輪をプレゼントすることにしたの?」
フィアーセがまた尋ねた。
「あいつには、いつも世話になってますから、お礼に、お守りのアクセサリをプレゼントするって約束したんです」
「指輪がお守りになるの?」
「ええ。この石の魔力が、持ち主を病気や事故から守るんです」
「この石は何?」
「ダイアモンドですよ」
「知ってる!」
フィアーセは目をきらきらさせた。
「ダイアモンドって、世界でいちばん硬い石なんだよ」
「聖女様は物知りですね」
「石言葉も知ってるよ。ダイアモンドの石言葉はね、純粋な愛と永遠の絆なんだって」
にやにや、とフィアーセは笑う。
「男の人は、結婚したい女の人に、ダイアモンドの指輪をプレゼントするんだって」
「へえ、それは初耳です」
すっとぼけるキイスに、むう、とフィアーセは頬をふくらませた。
「キイス、いるか」
扉をノックする音に、キイスとフィアーセは振り返る。
「ゲルトだ。話しがある」
「いま開けます」
キイスは扉に歩み寄って、ドアノブに触れる。
魔法が解けて、ゲルトが扉を開けて入ってきた。ゲルトは、眼帯がトレードマークの、研究所の中でも名の知れた高位の研究員のひとりだった。
「おはようございます、ゲルトさん」
「おはよう。おや、聖女様もいらしていましたか」
「おっはよ~、ゲルト!」
フィアーセは椅子に座りなおして、手足をぱたぱたさせている。
キイスにすすめられて、ゲルトは椅子に腰かけた。
「話って、なんですか」
「大人のお話?」
フィアーセが首を傾げた。
「わたし、お外に出た方がいい?」
「いいえ。むしろ、聖女様もいらした方が好都合です」
言いながら、ゲルトは眉間のしわを、さらに深くする。
おかげで、まだ三十そこそこだというのに、余計に老けて見えた。
「最近、西の方が騒がしい」
「魔蟲の出現が増えてるそうですね」
「まだ数も少ないし、どの個体も小さいが、被害は確実に広がっている」
魔蟲とは、昆虫や甲殻類の姿をした敵性生物だ。大型の魔蟲はドラゴンを捕食するほど強力で、人の体液を好んで摂取する。種類によって、形状も大きさも様々だ。
「“ミーミルの目”には、何か見えましたか」
キイスの問いに、いや、とゲルトは首を振る。
「何も見えない。だが、いやな予感がする」
ゲルトはフィアーセを見やった。
「わたしは明日の幹部会で、研究所の守りを急いで固めるよう、進言するつもりです。“毛脱者(げだつしゃ)”のアザースも同じ意見で、のじゃババ様も賛成すると言ってくださっています。聖女様にも口添えしていただけると、ありがたいのですが」
「いいよ~。研究所を守るのは、わたしのお仕事だしね」
「それと、“さすらいの魔女”が帰ってきているというのは、確かか?」
ゲルトに尋ねられて、「はい」とキイスは頷いた。
「なら、彼女に伝えてほしい。シールド石の守りにつき、戦乙女の責務を果たすようにと。決して、魔蟲を研究所に侵入させてはならない」
研究所内で“さすらいの魔女”と呼ばれているミラは、魔法生物を専門とする研究員だ。非常な変わり者で、いつも世界中を旅している。たまに研究所に帰ってきたときは、キイスの住むこの塔で寝泊まりするのが習慣だった。
「さすらいの魔女のことだ。またいつ、ふらっと旅に出るか分からない。彼女を引き止めるのは、おまえが適任だろう。いくら自由奔放な女性でも、愛する夫の言うことなら聞くものだ」
「待ってください」
キイスは思わずゲルトの話を止めた。
「誰が誰の夫ですって?」
「キイスがさすらいの魔女の夫だという話だ。結婚したと聞いたが、違うのか?」
「誰から聞いたんですか」
「あちらこちらで噂がたっている。最初にその話を聞かせてくれたのは、上下派にいる知り合いで、ディアーヌという若い娘だ。聖女様もご存じですね?」
「知ってるよ。このあいだ、遊び相手になってくれたお姉ちゃんでしょ」
キイスは、じろりとフィアーセをにらみつけた。
フィアーセはにこにこと満面の笑みを浮かべている。
彼女が元凶だと、キイスは確信した。
「わたしも半信半疑で聞いていたのだが、やはりガセネタだったのか?」
ゲルトに尋ねられて、キイスは溜息まじりに応えた。
「ガセですよ。僕とミラは結婚なんかしてません」
「婚約はしたのか」
「はい?」
「キイスがさすらいの魔女に婚約指輪を贈ったと聞いた」
「まだ贈ってませんよ。ほら、このとおり」
キイスは手の中にある指輪をゲルトに見せてから、しまった、と後悔した。
「ふむ。『まだ』ということは、これから魔女に指輪を贈って、そのときに結婚を申し込むということだな。プロポーズの言葉は決めてあるのか」
「……話を戻していいですか?」
キイスの声に怒気を感じとって、ゲルトはそれ以上踏み込むのをやめた。
「ゲルトさんは、僕からミラにシールド石の守りにつくように言えとおっしゃいましたけど、それは、聖女様から直接言ってもらった方が――」
「ミラは、わたしの言うことなんか聞かないも~ん」
フィアーセはつんと口をとがらせたが、すぐにくすくす笑い出した。
さすらいの魔女ミラは、無垢の聖女フィアーセ直属の戦乙女だ。6人いる戦乙女は、危急の際には、研究所の外部城壁に設置されているシールド石の守りにつく使命を負っている。
だがミラは、しょっちゅう研究所を離れて旅に出ている。もし彼女が留守にしているときに研究所が外敵に襲われれば、全部で6つあるはずの盾が、まるまる1つ欠けることになる。
それなのに、主人であるフィアーセも、同じ使命を負っている他の5人の戦乙女も、ミラの気ままな行動を少しもとがめようとしない。
「さすらいの魔女が任務を果たさなければ、研究所を危険から守るのは困難です」
「なにも怖がることはないよ」
ゲルトのもっともな指摘を、フィアーセは笑い飛ばす。
「だって“石の魔法使い”が、がんばってくれるもん」
「なんで僕が――」
「キイスは、ミラのことをどう思ってるの?」
唐突な問いに、キイスも、横で聞いていたゲルトも面食らってしまう。
「ミラのこと、好き? 嫌い?」
「いまそんなことを聞いてどうするんですか」
「ミラが戦乙女だから」
フィアーセは寂しそうに笑う。
「わたしが戦乙女にしたから、ミラは独りになった。上下派を出て、研究所からも離れようとした。わたしが背負わせた使命に押しつぶされて、心も体もぼろぼろになった。そんなミラを、キイスが助けてくれた。守ってくれた。だから、わたし、キイスにはいっぱい感謝してるの」
キイスは黙って聞いている。
「ミラにとって、キイスはすっごく大切な人なの。夢を見たから分かる。キイスから指輪をプレゼントしてもらえるって、喜んでた。キイスがどんなつもりで指輪をくれるのか分からないけど、それでも嬉しいって」
「やっぱり、ミラの夢を見たんですね」
「でも戦いが始まれば、きっとミラはまっさきに飛び出しちゃうよ。心も体もボロボロになるまで敵と戦って、研究所を守ろうとする。だから――」
フィアーセは、まっすぐキイスを見つめる。
「もういちど、ミラを守ってあげて」
キイスは手の中にある指輪に目をやった。
ただの金属の輪っかなのに、握りしめると温かかった。
この温度は、ミラがキイスに与えてくれたものだ。
暗い塔の中に引きこもって研究に明け暮れていたキイスに、陽の光の温かさを教えてくれたのはミラだった。冷たい石のように凝り固まっていたキイスの心を、温かく解かしてくれたのはミラだった。
キイスにとっても、ミラはかけがえのない人だった。
「僕は、何度だってミラを守りますよ」
「さすらいの魔女を想う、おまえの気持ちは分かった。だが――」
ゲルトが口をはさんだ。
「シールド石を無防備にはできない」
「大丈夫です」
キイスは不敵な笑みを浮かべた。
「僕はミラを守ります。ついでにシールド石も守ります。“石の魔法使い”という二つ名が飾りではないことを証明しますよ」
「シールド石の守りが『ついで』か」
苦笑したゲルトはフィアーセを見やる。
フィアーセは満面の笑みを浮かべていた。

———-(終)———-

せっかくなので、もう一作(空気? なにそれ、おいしいのw)

東湖さんの『ヴァルキリーレディと火炎放射器先輩』の、直前のエピソードって感じで。
ブン投げられたら、ブン投げ返すしかないじゃない!

東湖さんの戦乙女の設定をお借りしました。
ていうか、この解釈であってるのだろうか……(汗)
> ミラちゃん、借りっぱさせていただいてます! 助かってます。いやぁ、彼女は有能ですねw
そう言ってもらえて嬉しいです。

ジジさんの“無垢なる聖女”にもゲスト出演していただきました。
聖女の「フィアーセ」という名前は、サイラスさんの、
夢をのぞき見る能力は、あまくささんのネタから。

わおんさんからは、ディアーヌちゃんに続き、ゲルトさんにも登場してもらいました。
彼は、けっこう好きなキャラです(爆)

どあのぶさんのアザース君と、たなかさんののじゃババ様は、名前だけの出演。
アザースは、勝手に余分な設定を加えてしまいました。ごめんなさい。
だって、思いついちゃったんだもん!

ケスウ・ユジン・ヘイテさん、ねねさん、まーぶるさん、
ミラやキイスを使っていただき、ありがとうございました。

[No.46544] 2014/10/15(Wed) 21:23:21
Re: 賢者の石は何を思う (No.46427への返信 / 3階層) – ものものも

おつかれさまです。

練習ついでにと、気軽に隅をお借りしました。楽しんでいただけたとの言葉をいただき、感無量です。
「完結を意識」とありましたので、謎を持つキャラを押し出すのは少し気が引けましたが、設定の選択が自由となっていましたので御題の魔法研究所のみ利用させていただきました。
楽しい場を与えていただきありがとうございました。

[No.46546] 2014/10/15(Wed) 21:35:28
Re: 代償派になりたい! (No.46505への返信 / 3階層) – 名前はまだない

> 感想書きにきました。まーぶるです。

まーぶるさん、感想ありがとうございます。

> 終始明るいノリと掛け合いが続く楽しい作品ですね。二人は良きライバルってとこでしょうか。一つのネタでこれだけ書けるものなのですね。

ありがとうございます。私はこういったキャラ二人の掛け合いを書くのが好きです。なので、楽しいと思ってもらえたなら嬉しいです。

> ただ、オチが上手く機能してない気がします。
> タイトルから、代償派がキーワードになっているのは伝わります。が、メインの掛け合いが代償派と全く関係ありません。なので、最後、急に代償派という言葉が出てきた感じになってるのかな、と。
> あ、代償と大小をかけてたんですね。私、鈍すぎる。

これは私の責任ですね。もしかしたら一回じゃ伝わらないかもしれないなっとは思っていたのですが、自分に甘えてしまいました。オチが機能しないとそれより前の文まで台無しになってしまいますし、もったいないですね。
ジジ様にも指摘されましたが、もっと読者の事を考えるように心がけたいと思います。

> ラスト分かりやすくするなら、私の場合セリフを以下のように変えます。
>
> 「夢のダイショウ派になれた事だし」  代償→ダイショウ
>
> 「うっさーーーーい!」 → 「その大小じゃなーーい!」

具体案ありがとうございます。なるほど、確かにこれならかなり伝わりやすくなりますね。

> 全体的に明るい雰囲気の素敵な話でした。
> ではでは、これにて。

そろそろちゃんとした名前を決めてこのサイトを積極的に使おうと思うので、機会があればお立ち寄りください。ありがとうございました。

[No.46553] 2014/10/15(Wed) 23:13:14
Re: 戦乙女と石の守り手 (No.46544への返信 / 2階層) – あまくさ

こんばんは。拝読しました。

いろいろな方の設定を使いながら、最初から雷さんの作られた物語のように自然に流れている筆致に感心しました。

>ただの金属の輪っかなのに、握りしめると温かかった。
>この温度は、ミラがキイスに与えてくれたものだ。

こういうところ、巧いですね。丁寧な描写によってキャラの心情がしっかり伝わり、見習いたいと思いました。
また、フィアーセの描き方。個人的に好きな感じでした。けっこう難しいキャラだと思うんですね。だんだん幼くなるというジジさんの初期設定を読んだとき、ギャップから面白い展開を引き出そうというという狙いなんだろうなと推測しました。管理官もそうですが、設定に波乱要素を仕込むという考え方みたいですね。
が、私としてはもう一つのイメージとして、無邪気そうなんだけど大物感を漂わせて何となく恐いみたいなキャラとしてふくらませるのもアリかなと。雷さんの聖女は、どちらかと言うとそっち寄りの雰囲気かなと感じました。
(あと、聖女については、この先もどんどん退行していって、心だけ胎児になってしまうなんて展開を妄想したりしていますが、書くかどうかは未定です)
安定した実力をお持ちの方だなと思いましたが、強いて少し物足りない点をあげるなら、雰囲気が落ち着きすぎて振幅が小さめな気がするところでしょうか? 暴走させるのがやたらに巧い東湖さんと対照的。
それにしても小説って不思議ですね。同じ設定を使ったこんな短い断片に、かなりそれぞれの方の個性が出ているのが面白いです。

[No.46555] 2014/10/15(Wed) 23:22:16