恋愛小説に登場する異性に求める物とは?/新人賞下読みが回答

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2015/04/15(水曜日) 23:11:27の質問

お世話になっております。あまくさです。

女性にウケる恋愛小説(R18)のコツ/新人賞下読みが回答を拝見し、実践的な解説に納得できるところが多く興味深く思いました。
以前、小説を書かれている女性とメールで意見交換していたことがあり、私が『O嬢の物語』はけっこう面白いと書いて内容を説明したところ、「そこに愛はありますか? あるならOKです」という返信が来て印象に残っています。

また、レディースコミックなどを読んでみると殆どポルノなのですが、それでいて男性向けのソレよりも物語性の質が高いことと、恋愛至上主義的な感覚があることは共通しているようでした。大胆な性描写があるのですが、性を愛情の究極の形と捉えているのだと思います。
別にこの場で性描写の話をしたいわけではないのですが、読者が何を求めているのかが本音を含めて生々しく現れるファクターなので普通の小説を書く上でも参考になる気がします。
そこで。

セクシャルな要素を盛り込んだ一般小説、またはいわゆる微エロ・ギリエロを含むライトノベルという程度の前提ですが、男子向けと男性向けについてはどのようにお考えでしょうか?
差し支えなければお教えいただけると幸いです。

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●下読みジジさんの回答

男女で言えば、男性サイドは外側、女性サイドは内側にリアルとドリームを求める傾向があります。
恋愛描写でもこの部分は非常に重要ですね。

男子向けならヒロインたちは美しい/かわいく、基本的には物語のどこかで主人公=男子を受け入れるべきですし、女子向けなら(顔の完成度に加えて)心理的手順を正しく踏んで主人公=女子を好きになり、その気持ちによって行動に出るべきですが、さておき。

セクシャルな要素を盛り込んだ一般小説、またはいわゆる微エロ・ギリエロを含むライトノベルという程度の前提ですが、男子向けと男性向けについてはどのようにお考えでしょうか?
差し支えなければお教えいただけると幸いです。

男子向けであれば、「女子がそのような行為を許す/そのような姿を晒す」ことはすなわち「主人公を受け入れた証」に相当します。言葉を選ばず言うなら、させてもらえる! という、男子にとって至上の価値を持つ保証がもらえることに他なりません。
許諾も油断も隙も、男子読者には等しく楽園入りの保証になるわけです。

成人男性向けは、リビドーを満たされることが第一の男子と少し異なり、やはり価値や地位というものが関わってきます。
特になにも秀でた才能のない主人公を、他愛のない理由で「選んでくれる」ヒロイン。この、「選ばれる」というのは非常に意味を持ちます。もちろん男子向けでもこの要素は重要なのですが、社会人である男性は現実を知っていますので、ここにリアリティがあるとそのような描写がぐっと盛り上がります。

余談になりますが、数年前に官能小説界に激震がはしりました。
激震の源は、八神淳一氏が発表した『艶剣客(竹書房ラブロマン文庫)』という作品です。
当時も存在はしていた官能時代小説なのですが、それまでに存在しなかった読者の潜在ニーズを揺り動かすネタを見せました。それにより、官能小説界に時代物があふれるようになり、専用レーベルまで立ち上がる勢いを見せました。
おそらく官能小説業界史上に残る事件であるものと思われます。

男性向け女性向け問わず、エロスにはまだまだ未発掘のニーズが眠っているはずです。それをどのように掘り起こし、ジャンルに合わせて提供ができるか。実はすさまじく重要な課題なのかもしれません。

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