2015/10/08(木曜日)ゆいさんの質問
『少女向け小説を書くのにただ1つ押さえるべき女性心理』の回答ありがとうございます。
読者の変化というよりも、「男性主人公にできることは女性主人公でもできる=共感しやすい女性主人公で充分」であるということになります。
この一言で凄く納得してしまいました。
そう考えると最近のTLレーベルの隆盛がとても納得できます。
従来の少女小説から少女読者の意識の男性化ということで男主人公やBLが隆盛し、しかしBLじゃなくてもいいじゃないかと思う層がそこから更にTLへ、もっとリアルな男性感や濃い世界観を求める層が間口の広くなったラノベレーベルに流れているということなんでしょうかね。
そうすると少女向けに残るのはやはり従来からの女子の夢物語を求める層ということになり、乙女系というモノが注目されてきたりしてるんですかね。
男主人公の少女小説が少女向けレーベルから消えていくのも納得です。
個人的には寂しいですが。
逆にもし今男主人公で少女向けをやるとするなら、想定読者はもはや女子だけではいけなくて、男子読者も想定しなければいけないのですね。
トランスジェンダーはそもそもがアンダーグラウンドなものなのでなんとも言えない部分が大きいのですが、女性向け百合ものは大丈夫でしょう。
トランスジェンダーはそもそもアングラでしたか。。。
そう思ってなかったです。。。
逆にだからこそ一般に認知されるためには一番気を使わないといけないジャンルということでもありますね。。。
でも自分が想定しているのは男っぽい、男勝りな主人公という意味も強かったのかも知れません。
そういうものはだいたい女として自覚していく過程が描かれますね。
個人的には男として生きられなかった絶望感とその中で見出せる僅かな希望みたいなものを描いてくれれば最高なのになと思うんですが、そうか。そもそもアングラなら一般的に存在するわけもないですね。。。
百合については
その(疑似)恋愛に共感できるシチュエーションを作ることをまず考え、主人公の想いが募っていく過程をしっかり筋立てしてみてください。「女性読者は主人公の置かれた状況」を見るものですので。
想いが募っていく過程ですか。
どうしてそんな風に思うように、感じるようになったのか? ということですね。
他の面でもここをおろそかにしがちです。
確かにそれじゃそもそも理解し辛い状況を広く理解なんてしてもらえませんね。
同じ状況に共感できるのは同じ体験をした人間だけ、となってしまいますね。
いろいろとありがとうございました。
●下読みジジさんの回答
はそもそもアングラでしたか。。。
トランスジェンダーは、ゲイと同じくセクシャル・マイノリティとして難しい立場にある方々です。
後天的なものではない、生まれ持った心の在りように対する他者の差別がからむ問題ですので、取り上げる側がたとえ真剣であったとしてもなかなかに難しい……という感じになります。
個人的には男として生きられなかった絶望感とその中で見出せる僅かな希望みたいなものを描いてくれれば最高なのになと思うんですが、
もちろんこの設定であれば問題はありませんが、このテーマ自体は古くから存在するもので、さらには問題の表層をなめるだけで終わってしまうことが多く、陳腐になりがちです。
取り上げるなら、問題の根源を主人公がどのように解決するか考える必要があるかと思います。