ラノベの冒頭の掴みを成功させるには?緊張感と主人公の目的の提示

迷える狼さんの質問 2018/04/15

創作もの、特に賞に応募する作品についてです。

タイトル通り、最初のつかみを成功させるにはどうすれば良いでしょうか。

私は、「新ライトノベルを書きたい人の本」(2013/2/12刊行)を参考にして、アクションシーンを冒頭に持って行く手法を取っています。

「カシィン」
という剣戟の音や、
「ブウンッ」
という拳がうなる音から、活劇シーンに入る様にしています。

冒頭から、説明っぽい文章がだらだら続くのや、あまり時間が経過した場面からの回想シーンは避ける様にしています。
ただ、回想シーンから入るのも一つの方法だと本にはあるのですが、主人公が少なくともそれまで無事な事が解ってしまうので、緊張感が失われる様な気がするからです。
一応ですが、アクション+回想として複合させて使う事もあります。

例文
「ブウンッ」
俺の右フックがうなりを上げて敵を捉えた。そいつは地面を2~3度バウンドすると転がり、そのまま伸びて動かなくなった。
しかし、まだ俺の周囲はそいつらに囲まれている。俺は、警戒しながら次の標的を探した。
そもそも、俺がこんな状況になっているのは……。

という感じです。

けれど、有名な「ロードス島戦記」は、

「ロードスという名の島がある。アレクラスト大陸の南にあるこの島は~」

という具合に、語りから入っています。ですが、そもそもこの作品はライトノベルというジャンルが確立されて、位置づけられる前の作品ですので、手法に合わないのは当然かも知れません。

作品の完成度は当然として、ともかくまず第一に、まともに読んでもらえなければお話になりません。
そこで、冒頭のつかみをどうするか、ご意見を伺いたく思います。

ソードアート・オンラインの冒頭の特徴

うっぴーさんの意見 2018/04/15

迷ったら人気作がどういう手法を使っているのか研究するのが最適です。ソードアート・オンライン(全世界での発行部数2000万部突破の最も人気を博したラノベ)の場合

一番最初に簡潔な舞台説明

主人公のキリトがゲーム内でモンスターと戦闘をしており、ゲームであるにも関わらず負ければ死ぬという状況にあること。(緊張感。主人公のピンチ)

キリトの目的がゲームをクリアすること。(主人公の目的)

の3つの順に構成されています。

冒頭のお手本の一つとして、参考にされると良いと思います。

ダメな冒頭の問題点をできるだけ考え、それを避ける

うぶ毛のことりさんの意見 2018/04/15

すごく。
すごく気になったのですが。

参考にしている資料が古すぎやしませんか。
新ライトノベルを書きたい人の本の初版を調べましたが、2013年の発売になってました。
年を取れば十年一昔なんて言われようもしますが。
今の若者にとっては5年前なんて古代と変わらないですよ。

それとロードス島戦記が名作なのは認めますし、とても素晴らしい作品であることは世間の評価から鑑みても、確実ではあると思います。
しかし、現在の作品に当てはめて参考にするにはあまりにも古すぎる。

なろう小説全盛で、気軽にブラウザバックされて読まれない時代に、5年前の常識が通用するはずなどありません。ましてや榎本秋の本とか、あんなん燃えるゴミですよ、資源ごみですらない。
仮に彼の理論が正しいなら、彼の理論で小説家デビューした超一流の売れっ子作家がいても不思議じゃないです。榎本秋なんて何年前からハウツー本を書いているのかって話ですよ?
というスレの質問とは関係のないジャブから始まりました。申し訳ないです。

で、ツカミを成功させるためにですね。

超簡単。
読者の興味を惹かせればいい。

という理想論がありますが
読者なんてもんは三者三様。
まず興味をもたせましょうとか言ってるやつがいたら
ぶん殴って筆を折らせていいです。

人によっては
冒頭からロードス島戦記のように始まってもいいし
冒頭から回想シーンで始まっても良い。
むしろ私は回想シーンとか、未来のシーンから始められたほうが、ハッピーエンドを想像しやすくて読んでて心地良いです。

緊張感なんてものは犬にでも食わせてください、そんな作者のこだわりなど、読者にとってはうんこみたいなものです。うんこ。
ただ、まあ、私自身は作者のこだわりとか、自意識とか、色みたいなものが好きですけど……ほら、気軽にブラウザバックされてしまう時代なので……。信者以外からは総スカン食らったら、出版なんてできようはずもないですから……。

あ、ちなみに公募だからブラウザバックとか関係ない理論は通用したりしませんからね?

序盤クソだなっていう作品は基本的に流し読みされる世の中ですから。それがたとえ下読みとはいえ。結果面白ければ評価されて出版なんてただの理想論です。そんなものは犬にでもケルベロスにでも食べさせてください。

なので(話が脱線して申し訳ない)
まず、ブラウザバックをされないためにどうするか。
公募で言うなら、クソだと思われて下読みに斜め読みされないためにどうするか。

ダメな点をできるだけ避けるのが確実かと。

ダメな冒頭の問題点をできるだけ考え、それを避ける。そして読んで貰うための確実性を上げることの終始する。
それは迷える狼さんが見つけて頂くしかありません。教えてもらって理解すれば書けるとか、物書きはそんな甘い世界ではありません、自分でどうにかしてください。

ただ、そこで突き放してもしょうがないので(この場所は質問を受けて答えるための場所なので)個人的な意見で参考程度にとどめて欲しい意見をば。

まず「冒頭ポエム」は避ける。

迷える狼さんが読んでそうな小説には、ポエムみたいな描写は無さそうなので、イメージしづらいかもしれませんが。
いきなりポエミーな文章から始まる作品は、ほぼ100%クソって言っていいです。

技術的な部分で言うなら、読者のことを考えられておらず、興味も引けず、ただ作者が言いたいことを言ってるだけのポエムは、ほんとう、うんざりするレベルでクソです。

上記の点を踏まえて「作者が言いたいこと(もしくは語りたいことを)を言う」
だけの冒頭も極めてクソです。
読者が知りたい情報を適切に提供するのが、作者の勤めであるならば、確実に落第点です、お話になりません。

なので、「戦闘している」「セックスしている」「死体がある」だけの冒頭もクソです。お話になりません。
迷える狼さんの知っている世界には、存在しない論理かと思いますが「自分語り」をすることは嫌う人間が一定数います。

>>そもそも、俺がこんな状況になっているのは……。

こんな描写がアレば、はーっ!? 作者死ねばいいのに! でブラウザバックする人は一定数います。
私もきらいです、なに第三者目線で冷静に解説からはじめてやがんだクソがって思います。
野球解説者で例えるなら、江川みたいなやつです。

私はなろう系(というかネット小説系)は全部が全部でないにせよクソだと思ってるし、その人気にあやかりたくなんてないけど、売れているのは事実。
だから、今できる最善策は
人気小説の冒頭を読み耽って参考にする。
ということではないでしょうか。

労を惜しまず、努力しましょう。

期待感を煽れているかどうか

オルトさんの意見 2018/04/15

個人的に気をつけてるというか気にかけてるのは、期待感を煽れているかどうかですね。

例えアクションから始まっても、そこから何が起こるのかという期待感が薄い作品は読む気が起きない。
正確には読み続ける自信がない。

ラノベの王道たる戦闘を最初に置いたって、彼らが何故戦ってるのかは読み始めたばかりの読者は知らなくて当然なので、戦ってる二人を出したって何も思わないし、凄い能力を出したってそれの何が凄いのかまったくわからない。「これは戦闘モノの話なんだろう」ということがわかるだけ。なんの興味もわかないし、なんの期待も持てない。

これはベストセラーの作家が書いた作品に対しても同く感じるから、読者個人の趣味趣向が反映されるものだろうと思う。
ただ、一般大衆向けと違ってライトノベルは「ラノベっぽさ」という一つの方向性があるから、「中学生高校生が好みそうなもの」という期待感のベクトルは定まってると思う。

逆にアクションからではなく世界観の説明から始まっても、「そこで何かが起こりそうだ」という期待感を煽ってくれる冒頭なら、苦なく読める。

それで言うと例にあるロードス島戦記は、「ロードス島という名の島がある」と舞台を限定してくれるので「その島での物語なんだろう」とわかるし、続く文章で「呪われた島とも言われている」などその物語への期待感を煽ってくれていると思う。
というか、その前シーンにあるプロローグの時点で煽ってるんじゃなかろうか。

言ってしまえば、ミステリや推理モノで「最初に死体を出せ」と言われる話とよく似ていて、本質的には同じ話だと思う。

これを素直にとらえれば「序盤で何か大きな事件(インパクト)を」って事になるけど、それで得られる期待感が大事なんであって、インパクトのある大事件を起こしたって期待感を持てなけりゃ読者を置いてけぼりにするだけ。
逆に期待感さえ煽れればインパクトを気にする必要はないし、それこそロードス島戦記のように語りから入っても問題ないでしょう。

例えば「いわくつきの洋館」とか「変人が集まる学園」とか、もうこれだけで何か起きそうな期待感がありますよね。

それで言うと、「アクションから入る」というのは期待感を与えやすい展開だ、と思います。
しかし、あくまで期待感を「与えやすい」というだけで、アクションから入れば興味や期待感を与えられるというわけではないでしょう。

序盤にインパクトってのも同じ。インパクトがあれば期待感を与えやすいというだけ。
回想についても同じで、書き方次第(主人公が誰かに語り聞かせているとか)では期待感を与えやすいです。
回想が終わるまでには何かが起こるハズという期待は少なからずあるので。

主人公が少なくともそれまで無事な事が解ってしまうので、緊張感が

とあるけど、そりゃヒーローもので「主人公がいくらピンチになってもどうせ勝つんだろ」と言ってるのと同じです。
その過程が面白いんだから、「それまでは無事とわかってしまう」なんて結果はわかってしまっても問題ない事です。

そもそも、一人称の小説は主に主人公の心の声で語るんだから、一人称の時点で「主人公はラストまで無事」ということがわかってしまうよね。

「何か起こりそう」という予感させるモノを最初に置いて、それを煽ってくのが一番いいかなと個人的には思っています。

読者を緊張させること

薔薇騎士さんの意見 2018/04/15

冒頭のつかみは、ライトノベルも純文学も同じで、読者を緊張させることから始まります。

その点で、アクションシーンから入るという方法も一般的に確立された手法だと思います。
しかし、アクションシーンだからと言って、読者が緊張してくれるとはかぎりません。
できるだけ、読者を緊張させるように考えると良いでしょう。

「ブウンッ」
俺の右フックがうなりを上げて敵を捉えた。そいつは地面を2~3度バウンドすると転がり、そのまま伸びて動かなくなった。
しかし、まだ俺の周囲はそいつらに囲まれている。俺は、警戒しながら次の標的を探した。
そもそも、俺がこんな状況になっているのは……。

俺は敵に囲まれていた。
やつらは、目に残忍な光を浮かべながらジリジリと間合いを詰めてくる。
そもそも、俺がこんな状況になっているのは……。

と書き直してみましたが、前より緊張感があるでしょ。
で、少し前の状況を語らせてから、殴り倒せば良いのです。
緊張と緩和の効果が効いて、読者はカタルシスを得るわけです。

さて、純文学の場合はどうか。
宮本輝『錦繍』の場合。

前略
蔵王のダリア園から、ドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトの中で、まさかあなたと再会するなんて、本当に想像すらできないことでした。私は驚きのあまり、ドッコ沼の降り口に辿り着くまでの二十分間、言葉を忘れてしまったような状況になったくらいでございます。

純文学は派手なアクションや死体を転がすことができないので、あらゆる手を使って読者を緊張させにきます。
蔵王という火山帯、連発する濁音カタカナ、ゴンドラ・リフトという不安定な閉鎖空間、そこで読者には謎の人物である男との再会。
このダッシュ力が、純文学のミリオンセラーを生む掴みの力です。