第4研究室 創作に関するQ&A 01P | トップへ戻る |
駆逐する物さんからの質問
 同じ表現の多用によって、作品が壊れているか心配

 はじめまして。
 早速質問させていただきます。
 童話のコンクールに作品を出そうと思っているんですが。 

  〜言いました。
   
 という風な 〜言いました。 という表現が私の作品の中に多々ありまして。
 作品が壊れるんじゃないか?という不安に駆られるんです。
 不安のあまり休みの日には、十二時間寝たあと二度寝で三時間寝てしまう程です。
 何かいい方法は無いでしょうか?
 無ければ、そんなことは気にするな!とでも言って下さいお願いします 。


● 答 ●

 駆逐する物さん、はじめまして。
 童話に関しては専門外なんですけど、文体に関する質問としてお答えさせていただきます。
 それにしても、12時間寝たあと2度寝で3時間寝てしまうとは、ただごとではないですね。
 もしかすると心身症かもしれないので、1度お医者さんに見てもらった方が良いのでは?
 まず、ハッキリ断言いたします。あなたの不安は、取り越し苦労です。
 そんなことで作品が壊れたりしないので、ご安心ください。

 
作品が壊れるときがあるとすれば、
 ストーリーや設定に度し難い矛盾や不合理がある場合です。


 多少、文法的な間違いがあろうとも文章のリズムがおかしくても、
 作品が壊れるなんてことはまずありません。
 要は、作品がストーリーとして楽しめれば良いというわけですね。
 「〜言いました」という表現が多いなんてことは、枝葉末節の部分です。
 そんなに気にしちゃダメですよ。
 でも、それによて、作品のテンポやリズムが悪くなっているかご心配なら、
 音読して推敲(作品の見直し)することをオススメします。

 文章の粗や、リズムの乱れを探すのには声に出して読んでみるのが一番なのです。

 
黙読して気づかない文章の欠点に何10倍も気づきやすくなりますので是非、お試しアレ。
 声に出して自分の作品を読んでみて、引っかかる部分が無いのであれば、問題ありません。
 今の調子でレッツゴー! です。
 もし音読推敲法によって、「〜言いました」という表現がやはり文章的に重大な欠点であることがわかったのなら、他の言葉に言い換えられないか試してみてください。
 「〜言いました」というのは、会話文の後に続く言葉ですよね。
 例えば、「いい加減にしてよね!」とウサコは言いました。
 という文なら、「いい加減にしてよね!」とウサコは怒りました。に変えればOK。
 他にも「ごめんなさい」とツトムくんは言いました。
 なら「ごめんなさい」とツトムくんは、頭を下げました。という文章に変えられますよね。
 こんな風に

 登場人物の動作や心情を表す言葉に言い代えれば、臨場感が出る

 ので「〜言いました」という表現より、作品の質があがります。
 もちろん、童話なのですから「いい加減にしてよね!」とウサコは激昂しました。
 などといという難しい表現はNG。読者の対象年齢を考えて、やさしい言葉で表現するべきでしょう。
 また、自分の作品がおもしろいかつまらないか、壊れてるか壊れていないかは、自分1人ではどうしても判別できないものです。
 作品をコンクールに出す勇気がおありなら、家族や友人、恋人など信頼できる人に作品を読んでもらって感想を聞いてみてください。

 他人に読んでもらって意見を聞くのは、究極の推敲方法です。

 この方法が新人賞受賞の決め手になったとインタビューに答えた作家さんもいます。
 よろしければ、こちらも試してみてください。



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ゆーりさんからの質問
 読者にとって必要な情報の見分け方と、効果的な情報提示配分とは?

 こんにちは。以前、批評同盟のほうでお世話になりました、ゆーりです。
 今回は、私が前々から小説書きさんに訊いてみたいと思っていた質問をさせて下さい。

 ストーリーを理解してもらうために、読者に知っておいてもらわなければならない「情報」ってありますよね。
 キャラや世界観の基本的な設定はもちろんのこと、さり気なく印象付けておきたい伏線とか、キャラの心情の変化とか。
 小説から具体的な描写を取り除けばあとは情報の集合体だと私は思ってます。
 で、悩むのが、どれくらいの速度、どれくらいの量で情報を出せば、読者に展開を飲み込んでもらえて、かつ、ストーリーを滑らかに進められるか、ということです。

 無駄な設定を長々と書いて読者を疲れさせてしまったり、大切な情報を何度も書き過ぎてくどくなったり、逆に書き足りなくて展開を唐突に感じられたり、展開に納得してもらえなかったり、してないかなぁ…と、いつも不安に思っています。
 ですので、情報量の配分方法についてうっぴーさんが工夫されていること、気を付けていることなどありましたら教えて下さい。
 あと、読者にとって無駄な情報、必要な情報の見分け方なども、ありましたら(自分で気付けないんですよこれが)。

 難読漢字・難解表現使用の是非についての見解には大賛成でした。
「ストーリー展開速度」ですが、私はウッピーさんのくらいが丁度良い、というか。すらすらと読めて楽だったのですが。人によって感じ方色々、でしょうか。

 ではでは。これからもノベル研究&執筆、頑張って下さい。


● 答 ●

 ストーリーの情報配分に関しては、私も基本的なテクニックしか知りません。
 参考になるかは分かりませんが、私の見解を述べさせていただきます。

 まず、読者にとって必要な情報とは、登場人物の行動の動機と人間関係の情報です。

 無駄な情報とは意味のない情報……例えば、ラピス村の名産品はキュウリの漬物だとかいう、ストーリーに関係してこないモノです。
 物語の設定はより細かく練った方が良いのは言うまでもありません。でも、

 ストーリーに関係ない情報まで小説の中に書き込むのは御法度です。

 ストーリーとは人間ドラマのことで、この人間ドラマこそ小説の醍醐味です。
 だから、登場人物の行動の動機と人間関係の情報こそ大切な情報、より多く書き込まなくてはいけないことだと言えるでしょう。
 でも、彼とは恋人だ。とか、彼女とは親友だ。なんて、一言で関係を言い表すようなマネをしてはいけませんよ。
 彼と恋人だったら、どれくらい仲がいいのか、彼のどんなところを気に入っているか、逆に嫌いな部分はなんなのか、ストーリーの展開に沿って詳しく描写していくべきです。
 では、どれくらいの速度で、どれくらいの量の情報を出していけばいいか?
 コレに関してのテクニックは2つあります。
 まず、何より先に主人公を登場させ、彼(彼女)を中心とした人間関係を明示することです。
 冒頭で主人公がなかなか登場せずに、神様視点で世界観の説明をグダグダやっている手法の小説をアマチュア作品でたまに見かけますが、これは避けるべきです。
 次に、ストーリーの展開に沿って、必要な分量の情報を出していくこと。
 具体的に説明すれば、今は必要ない情報を読者に説明してはいけないということです。
 例えば、魔法の説明をしたければ魔法を使った戦闘シーンなどで、説明するようにすればいいでしょう。反対に、予備知識として必要だからと、関係ないところで一気に説明してしまうようなマネはNGです。
 大切な情報を何度も書きすぎてくどくなるのを防ぐには、表現方法を変えれば良いと思います。
 前回、地の文で説明したら、今回は会話の中で説明するとか、前回とは違った比喩や言葉を使って説明するといった工夫です。
 また、最初に説明するときは詳しく説明し、次に出すときは簡略に説明するといった手法を使えば、くどいといった印象を防げるでしょう。
 物語の展開を唐突でわかりにくくしないためには、読者にとって必要な情報はなるべく多く描写し、必要ない情報は書き込まないようにすることです。
 物語の展開とは登場人物の行動の軌跡です。だから、登場人物がなぜそのような行動を取ったのか理解できないと、読者は展開ついてこれません。
 例えば、魔法使いの少女が仲間とともに魔物を退治する話を考えてみるとしましょう。
 下手な情報の出し方というのは、少女がなぜ魔物を退治しようとしたのか、また仲間とはどんな関係を築いているのか描写せずに、世界観や魔法、少女の属する組織の説明だけを詳しく書いてしまうことです。
 この世界は七つの精霊が支配していてウンヌンカンヌン、精霊たちと契約して扱える魔法が精霊魔法でウンヌンカンヌン、少女が属する魔導同盟はそんな魔法使いたちの集まりでウンヌンカンヌン……
 そんな説明をえいえんとした後、いきなり魔物と戦わせてしまったりすると、全然おもしろくない意味不明な作品になります。

 例え、どれほど緻密な設定を編んでいようと、
 行動の動機と人間関係を描写することを怠ると、まさしくお話にならない状況に陥るのです。


 逆に、世界観の説明を簡略にすませて、人間関係の描写に力を入れた場合を考えてみましょう。
 少女はなぜ魔物を退治しようとしたのか?

 《少女は家族を魔物に殺された過去を持ち、そのために魔物と戦う魔術結社に入った。
 自らも魔物に殺されかけた彼女は、大きな心の傷を負い、それを克服するためにも魔物と戦うことを決意した。》

 仲間とはどんな関係を築いているのか?

 《少女は飛び抜けた魔法の才能があるが、まだ魔術結社に入って日の浅い最年少の娘であるため、見習いの地位についている。
 そのため、おもしくない雑用や飯炊きをさせられ、戦闘には加えさせてもらえない。
 兄弟子の一人は、彼女を妹のように想ってなにかと面倒を見てくれるが、他のメンバーは、彼女の才能を疎み、嫌がらせじみたことをしてくる。
 少女は、この兄弟子に恋心を抱いている。》

 といった具合です。これだけでも、ストーリーになってしまっていることがわかるでしょう?
 無機質な世界観の説明と違って、人間関係の情報はそれだけでもおもしろいものです。

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キャメラさんからの質問
 読みやすい背景色と文字色の組み合わせとは?

 はじめまして。
 研究室をとても興味深く拝見させていただきました。
 心構えや、リンクについてなど、思わず『なるほどー』と唸ってしまうほどでした。
 けれど、一つ気になる事があったので質問させていただきます。
「背景色と文字色の組み合わせ」という項が第三研究室にありましたよね。それで、その配色は白背景の黒字にするべきだ、とかかれていましたが、本当にそうなのでしょうか。
 たしかに、黒と白のページはわかりやすいと思います。けれど、私はそのようなページを長時間見ていると目が疲れます。
 そんな事はもしかしたら私だけかもしれませんが(苦笑)、他のサイトさんを見てやっぱり見ずらいのでは、と改めて思いなおしました。
 差し出がましい質問だったかもしれませんが、どうしても気になったので。それでは。

● 答 ●

 キャメラさん、効果的な文字配色について、1つの答えを得たのでこの場にてお知らせします。
 ネットサーフィンをしていたら、たまたますごく良い! と感じる文字配色をしているサイトにたどり着きました。
 そこで、そのサイトを参考にして、ライトノベル作法研究所をリニューアルした次第です。
 私が発見した効果的な文字配色とは、

 白地に濃灰色文字です。

 第3研究室の「背景色と文字色の組み合わせ」の記述もコレに変更しました!
 実際にこの画面見てみて、黒白のコントラストとくらべてどうですか?
 多少は見やすくなっていると思うのですが……
 ちなみに、この配色にするためには、ページのソースを表示したとき上部に表示される<BODY>タグの中を
  ↓
 <BODY text="#333333"> のように変えればOKです。

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reoさんからの質問
 情景描写を書くコツとは?
 
 どうも、はじめまして。
 私は、趣味で小説を書いているのですが、どうしても情景描写をうまく書くことが出来ないのです。
 ファンタジーが好きなので良く書こうと挑戦するのですが、頭の中で考えた映像を、文字として表すことが出来ないのです。
 情景描写を書くコツなどを教えて頂けないでしょうか。


● 答 ●

 頭の中で考えた映像を、文字として表せない! 
 というのは、小説を書くことを志した人なら誰でもぶつかる壁です。


 私も最初は、このことでずいぶん苦労しました。
 頭の中では、アニメーションのように登場人物たちが動いてくれるのですが、いざそれを文字として表現しようとすると、キーボードを打つ手が硬直してしまいます。
 四苦八苦しながら、それでも小説を書きました。でも、頭の中で想像したことと、ぜんぜん違うモノしかできないんですよね。
 なんだこれは!? こんなの我輩の考えた小説じゃない! とくしゃくしゃに丸めてゴミ箱にポイしたい気分です(笑)。
 でも最近では、そんな努力が実ってか、なんとか頭で考えた映像を文字として抽出することができるようになってきました。
 私が得た情景描写を書くコツとは次の3つです。

 1つは、語彙を増やすこととをレトリック(比喩)を使いこなすこと。
 1つは、情報をより多く書き込むこと。
 1つは、事前に物語のバックグランドとなる設定を良く練っておくこと

 特に大切なのが、一番最初にあげた、語彙を増やすこととレトリックを使いこなせるようになることですね。
 情景描写が苦手な人に共通する最大の原因は、ズバリ知識不足です。
 ボキャブラリーが少ないのが最大の原因なのです。
 創造力は知識を土台として築かれるモノです。創造力を発揮するには、なにより知識が豊富でなければなりません。
 世の作家さんたちはの作品を読めば、彼らがいかに博識であるかわかります。
 だから、創造性を磨くための右脳のトレーニングと平行して、とにかく本をたくさん読むことをオススメします。
 第2研究室の『文章力をつけるためには?』のコンテンツでも書きましたけど、ボキャブラリーが豊富になれば、文章力は格段に上昇するのです。
 例えば、魔法使いの少女(もちろん美少女♪)が電撃の魔法を放つシーンを考えてみるとしましょう。
 ファンタジー小説では良くあるシーンですね。
 でも、いざ魔法の情景描写をしようとすると、かなり難しいことに気づきます。
 なにしろ、現実には存在しない現象をリアリティを持って描かなくてはいけないわけですからね。
 頭でイメージするのは簡単ですが、文章にするのは大変です。

 (悪い例)
 
 「ライトニング!」
 少女の手から帯状の電撃が放たれた。バリバリ!
 「うぎゃー」
 悲鳴をあげて倒れる魔物たち。オレはそれを呆然と見ていた。

 

 はい、今のは下手な例です。小学生でも書ける文章ですね(笑)。
 迫力ゼロ。臨場感ゼロ。バリバリ!
 なんて擬音を使っているのもマイナス要因です。
 擬音を使うと、作品が安っぽい印象を持つようになるため、ギャグやコメディで無い限り、使わない方が無難です。

 (良い例)
 
 不吉な韻を踏んだ呪文とともに、少女の白い腕に雷の精霊王の刻印が浮かぶ。
「なに……!?」
 呆然と見守るオレの前で、少女は精霊との契約に従い雷を召還する。
「トールハンマー!」
 凛としたソプラノは死刑を宣告だった。彼女の精霊王の刻印より放たれた紫電は、獲物に食らいつく大蛇のごとく魔物に襲いかかる。
 肉が爆ぜ血が沸騰し、魔物たちは調子外れの道化師みたく踊り狂った。すさまじい電光に、大地が白と黒のモノクロ世界に変わる。
 この世のモノとは思えない断末魔の大合唱が鳴り響いた。


   
 今度は、本気で描写してみました。上の文章より、明らかに迫力があると思います。

 これは、より詳しく情報を書き込んだことと、比喩を使った結果です。
 もちろん、設定を事前に練っていることもあげられます。


 取りあえず、この3つのコツを意識して、小説を書くようにしてみてください。
 はじめは、もちろんうまくいかないでしょうが、試行錯誤を繰り返してみることが大切です。
 特に比喩は、使い古された陳腐なものを使うと、逆に文章が安っぽくなりますので要注意です。
 それでは、ご健闘を祈ります!

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ラノベ好きの学生さんからの質問
 むずかしい漢字表現はライトノベルで使うべきではない? 

  どうも、はじめまして。こんにちは。
  俺から言わせていただく感想です。
  魔法のスナイパー朋美とスーパー村長を少し読ませてもらいました。
  ・・・正直、むずかしい漢字の使いすぎではないでしょうか?
  むずかしい漢字並べると、ラノベ読者は読む気が失せてしまいますよ。
  まぁ、全員が全員そうかはわからないですが、少なくともうちの学校では少し不評です。
  以上。
  ちなみに、うちの学校では
  ラノベ=挿し絵がある。読みやすい。
  一般小説=漢字ばっかで読みづらい。
  みたいなイメージがありますが、どうなんでしょう?変ですかね??

  あと、研究室等にある小説の書き方などはとても良いと思いました!
  とても参考にさしていただきました。
  ありがとうございました。


● 答 ●

 いつかは言われるのではないかと思っていた手痛い質問です。
 ラノベ好きの学生さん、どうもありがとうございました。
 当サイトに掲載してある小説『魔法のスナイパー朋美』と『スーパー村長』は、むずかしい漢字、難解表現を使いまくっています。
 ご指摘のように、ライトノベルは中高生向けの軽い読み物ですから、むずかいしい漢字を使うと読者から敬遠される傾向がありますね。
 小説は文字だけで構成されている娯楽媒体ですから、文章の意味が取れなかったりすると致命的です。ライトノベルにはアニメや漫画に負けぬほどの読み易さがなければいけません。
 だから、ラノベ好きの学生さんのイメージは正しいモノです。
 ちっとも変ではないのでご安心を。
 しかも、最近では出版社の戦略によって一般小説もライトノベル化している傾向があるようです。
 と言っても、別に漫画チックな挿絵が入ったり、意味もなく美少女キャラを登場させているわけではありませんよ(笑)。

 むずかしい漢字と難解表現は損をする!

 
というのはライトノベル業界だけでなく、いまや出版界全体の常識なのです。
 大人だって、手軽なエンターテイメントを求めているのです。
 わざわざ自分の知識では理解できないような難解漢字ばかりの本を、努力して読んだりするのはイヤなのです。
 かくして、一般小説も口当たりの良い手軽に読める傾向のモノが増えてきています。
 そのため、文章もなるべく漢字を少なくして、敷居を低く見せようと、子供と書くところを『子ども』と書いていたりしています。
 このことは、「不況だからって出版界が読者におもねるな!」「文壇の質を低下させ、日本の国語文化を衰退させる愚行だ!」などと、書評家や識者からの批判を浴びていてます。
 私は別に出版社の肩を持っているわけでも、日本の国語文化に病的な愛着を持っている訳でもないので、この論争は興味はありませんけどね。
 では、なぜ、私がむずかしい漢字が嫌われるということを知っているのにもかかわらず、むずかしい漢字を使っているかと申しますと、

 そういう文体が好きだからです。

 はぁ?とか首を傾げないでください(笑)。
 私の尊敬する作家さんやシナリオライターさんは、みんな難解漢字や前衛的なレトリック(比喩)を使った作品を書いていたので、感化されてしまいました。

 具体的には虚淵玄さん、吉田直さん、榊一郎さんのお三方です。

 この方々の作品は超絶におもしろくて、特に虚淵玄さんの『鬼哭街』なんて難関漢字と聞き慣れない横文字ばかりで辞書が無いと訳わかんないぞコラー! というくらいすばらしい作品です(笑)。
 やや脱線しましたが、何が言いたいかと申しますと、小説を書くという行為には2つの目的があるのです。

 自分が楽しむために書くという目的と、読者を楽しませるために書くという目的です。

 さて、この2つの目的、どちらが大切だと思いますか?
 「小説とは読者を楽しませてこそ価値がある!」と力説する人もいれば、「自分が楽しめなかったら意味なんか無いし、長続きしないじゃないか」と反論する人もいます。
 これは、人によって意見が分かれるところでしょうね。

 私はこの2つの目的、どちらも大切だと考えています。
 自分が楽しめなかったら意味がないし、かと言って読者が楽しんでくれなくても意味がない。

 
だから、自分が楽しめて読者も楽しめるような路線の小説を作るようにしています。

 読者の目ばかりを気にしていると、
 そのうち自分がどうして小説を書きたかったのか、わからなくなってきます。

 そういった理由で潰れていくプロの人は大勢います。 だから、私は損だと知りながら、あえて自分の好きなむずかしい漢字を多用した小説を書いているのです。
 もっとも、最近では徐々に容易な文章にするよう努力していますけどね。
 しかし、難解表現を好むという文体の傾向はこれからも変わらないでしょう。それが私の個性であり、支持してくれる人もいるからです。
 タデ食う虫も好き好きということで、むずかしい漢字や難解表現を使っている作品の方が好きという人も実はかなりいます。
 すべての人に絶賛される作品をつくることも無理ならば、すべての人に嫌われる作品を作ることも無理です(注、ある程度の創作能力を持っていることが前提)。
 その作品が好きという人がいれば、嫌いという人も絶対にいます。
 ちなみに私は一大ブームになったハリー・ポッターが、なぜウケたのわかりません……
 だから、一部の人に支持されれば良いという気持ちで小説を書いています。

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