第4研究室 創作に関するQ&A 127P | トップへ戻る |
キウイさんからの質問
 地の文が淡々としてしまうのはアリ?
 
 こんにちは。中学生で作家駆け出しのキウイです。
 鍛錬投稿室に気軽に投稿したらとても厳しい評価を頂き、正直びびっております。
 「あ〜この掲示板はここまで本気なんだ……」と常々思いました。
 でも、自分も一応本を売り出すことを夢見る人間。へこたれているわけにはいきません!
 「ここではオブラートに包んだ感想は期待できない!」と意気込んで、
 早速、1つのプロットを取り出し、小説を書き上げました。
 きちんと推敲をして、気になる文章などをきっちり練り直して……。

 でも、どうしても気になるところがあったんですよね。それは自分でも直せない所です。
 その気になる点は、「地の文が淡々としてしまう」ことです。
 地の文が事実だけを伝えて、本当に単調なんです。
 わかりやすく言えば「プロジェクトX」の田口トモロヲさんみたいな感じになってしまうんですよ。
 単調だと、飽きてしまいがちですよね?実際、そこが気がかりなんです。
 で、聞きたいんですよ。
 
 「地の文が淡々と事実を伝えるだけの役目をするのは読者にとってストレスなのか?」と。
 で、もしストレスだったとしたら、「地の文が淡々とならないようにするにはどうすればいいか?」と。
 とりあえず、新たに書いた作品は、鍛錬投稿室に投稿して、厳しい評価をいただこうと思います。
 以上。駄文、失礼いたしました。


● 答え ●

蒼い人さんの意見
 地の文の役割を考えてみましょうか。

・風景
・状況
・心理
・生理
・独白

 事実だけを伝える、となればその文章は客観的・説明的でしょう。
 視点を持つ人の主観が入っていない、もしくは彼が非常に淡泊なのかもしれません。

 比喩というレトリックは、本来不要なモノではないでしょうか。
 事実優先であれば、まず必要無いですよね?
 私は比喩に主観性が含まれていると考えています。
 なので例えば、少し捻った比喩を入れると、主観性が増すでしょう。
 事実を含めて、更に何かを伝えるもの。
 その段階に至れば、説明文は描写となるのではないでしょうか。

 ただ、描写ばかりでもストレスを感じると思いますよ。

 描写でも、くどくなる可能性はあります。
 説明でも起こり得るでしょうが、説明は簡潔にできる点もあります。
 簡潔な描写は、難しいでしょう。
 それは暗喩の類になるか、もしくは伝えたいことが欠けた文章になると思います。
 なので、そうした文章も要所で配置するのは問題無いと思います。
 淡々としているものも、それなりの良さはあるものですから。

 私の場合では、説明の後に描写(多分)を入れることが多々あります。

 彼は半袖で真っ白なTシャツとジーンズ、加えてオレンジのビーチサンダルで、
 上半身と足から夏を先取りしている。

 こんな感じですか。


かずのんさんの意見
 こんばんは。

 地の文が淡々とする、とのことですが、それは個人の持ち味なので構わないと思います。

 あまり暑苦しい文体でも、それはそれで引きますし。
 ただ、読書の醍醐味は感情移入だと私は思います。
 淡々としすぎる文章には淡々とした感情で接する事になりますので、
 読者を引っ張るだけの文章力がなければ正直辛いと思います。
 修行あるのみ! 私もな!
 地の文章が淡々とならないようにするには、

 情景だけではなく、感情も書き入れてはいかがでしょうか?
 そのキャラクターがどう思ったのか。どう感じてどう動いたのか。


 これが明確になるだけでも、感情移入の度合いが違ってくると思います。
一個人の勝手な意見ですが、お役に立てればと思います。


九龍さんの意見
 こんばんわ。

 地の文が淡々としてしまう、というのは、ある意味利点である気がします。

 淡々とした文章に盛り込まれる伏線は読み手としては気付けないことが多くて、
 アッと驚く展開に持って行きやすいのではないでしょうか?

 欠点というのは見方しだいで長所になると思います。
 頑張って下さい。


峰しずくさんの意見
 こんにちは。
 キウイさんが中学生である、ということですので、次のようなお返事をしたいと思います。

 淡々とした文章は何も悪いことではありません。
 それは「持ち味」であり「個性」です。


 衝撃的なスペクタクルが淡々とした文体で記述されていたりすると、
 かえってぐぐ〜っと、引き込まれたりしませんか?
 
 ただ、キウイさんが「気になる」と言う限りは、それは明らかに欠点です。
 キウイさん自身で、「ここはもうちょっとなんとかならんかよ」と感じているわけですからね。
 しかし、書き上げた文章に対して、「よっしゃ、完璧だ」なんて思うようでは、成長はありません。
 逆に、「ここが良くない」「アソコが気になる」という方なら、間違いなく成長します。

 現在は欠点や短所かもしれません。
 しかし、磨いて磨いて磨きまくって、個性や長所にすることは可能です。

 
また、そうしなくてはなりません。誰が書いてもおんなじやんか、
 と言われるような文章を我々は書こうとしているわけではないですからね。
 がんばってくださいね。


はなもげさんの意見
 こんばわ〜はなもげです。
 中学生ですか。なんか凄いですね。中学生が小説書くなんて。
 オレの中学時代はTRPGと将来の不安で埋め尽くされていた気がします。
 その合間に親父が買ってきた週刊大衆のエロページを盗み見ることに、
 貴重な青春のをついやしてました。
 おかげで、いまも週刊大衆をみると中学時代を思い出します。
 こんな、バカな大人にならないためにも小説家の夢を追った方がいいです。
 中学生のという言葉に触発されて、暴走気味のはなもげです。

 肝心の質問のほうですが、俺は適当に好きな作家2〜3人からパクって、
 それをつなげてみたり、かえてみたりしながら自分にあう文体を探してみればいいと思います。

 
 オレはそうしました。
 後、俺てきに、好ましいとおもう地の文は書き手の人柄がにじむような文がいいと思います。
 だいたい、地の文は作者の性格が出るような気がします。
 司馬遼太郎も夢枕獏も田中芳樹も京極夏彦も地の文にしっかり個性が出てます。
 あれぐらいがいいです。
 でも、パクった文体だとそういった個性がでないのではと思われるかも知れませんが、
 書きなれてくれば、すぐにあれこれ自分の要素を付け足してきて、
 パクリ元の臭いをドンドン消していくじゃないかなとオレは考えています。

 「地の文が淡々と事実を伝えるだけの役目をするのは読者にとってストレスなのか?」
 これは、俺的にはキウイさんの中学生にしかだせないような感性で地の文を書いて欲しいですね。
 むかし、ボランティアでよく遊んでやってたアスペの子供が森をみて、
 「うわあ、森の木のトンネルだねー」とかほざいてオレの心をノックした経験があるですけど、
 あれはオレにはない感性ですから新鮮でしたね。
 だから、上記であげたアスペ幼稚園児なみのキウイ感性で変換した景色が見たいです。
 
 人はすべての物を主観と客観を織り交ぜながら見ているのです。
 そういったのが地の文に出るとオレはスキですね。


 森を見て、トンネルと見える人間もいれば、
 太陽を遮るちょうどいい日陰にみえる人間もいます。これは両方事実です。
 こういったもんが、地の文にかけるようになったらいいじゃないかと思います。


Raiさんの意見
 中学生で「プロジェクトX」の名前が出てくるのにびっくりしたRaiです。
 (いい年して見たことない……)
 投稿室に行ってキウイさんの作品に目を通させてもらいました。
 こちらは……作法が守られていない書き方だったのでなんとも言えませんね。

 ただ、単調=飽きる とは一概に言えないと思います。
 これには読みやすいという利点もありますし。
 
 要はそれが「個性と言う名の武器」に出来るか「ただの欠点」で終わるか、
 ということではないかと思います。

 
 というか、長ったらしい説明された方が余程ストレス溜まりますよ。
 「もっと簡潔に書け!」みたいな。

 私にはむしろ中学生で淡々とした文が書けるって武器に思えます。
 以前教授に「長ったらしくて読みにくい文を書く人が多くて」と愚痴を聞かさ……
 いえ、そういった不満を耳にしたことがあるので。


魏延さんの意見
 中学生っ! 同志!w
 中学三年生、魏延文長。ここにあり!w
 キウイさんの文章を拝見してきました。
 作法とかどーでもいいのは置いといて。
 キウイさんの場合は淡々としすぎているかなあ、と。

 まず最初に言っておきますが、
 読者が小説を読む際に楽しむのは主に、文章(描写)、人物、物語の3つです。
 どれが欠けてもつまらない。3つ揃ってこそ面白いのです。


 実は淡々とした文になればなるほど難しいんですよ。
 使える語彙が限られてくるので、堅い文を書くよりはるかに難しいといわれます。
 しかもそれも語彙が豊富であると言う前提の話で、
 語彙が乏しい状況で簡素な文体に挑むのは無謀といえます。
 膨大な言葉の中から選りすぐり、振るいにかける必要があるのですから、
 語彙がもし不足していると感じられるのでしたらそちらの能力を強化していきましょう。

 そして、淡々と書く中にも、時に深みや鋭さをださないといけません。
 捻りのない淡白さなら「あんたは文章力がないネ」の一言で終わってしまいます。


 以上を踏まえ、
 実は淡白な文体というのはとても危ない橋なのです。
 「文章力皆無」という厳しい評価と隣り合わせなので、一歩の差で評価は真っ二つです。
 逆にこれがマスターできれば文章力は十分だということになるのですが、
 相応の練習は必要ですから、今が書き始めなのでしたら気長に力を蓄えればいいと思います。

 では、愚生も近々投稿して、この鼻を叩き折ってもらってきます(え


Cさんの意見
 こんにちは。Cと言います。
 「地の文が淡々としてしまうのはアリ?」とのこと。
 キウイさんがどんな文章を書いておられるのか気になったので、
 鍛錬投稿室の作品を簡単に拝見してきました。
 本来なら投稿室の感想欄に書くべきかもしれませんが、一応こちらでコメントしたいと思います。

 さて、その感想ですが。
 キウイさんの悩みは、「説明口調になってしまう」ということでしたよね。
 それはつまり、描写ができるかどうかという問題ではないでしょうか?
 あくまで私見ですが、説明と描写は違うと思うのです。
 たとえば、

・真理子は強い恐怖を感じていた。

 これは描写でなく説明です。ラノベでは、こういう書き方も珍しくはありませんが……(笑)。
 特にゲームのノベライズものなんかだと、全編この調子でやられて、
 「仮にもプロがこんな味も素っ気もないモン売るなよ!」とか、
 身の程知らずにも罵倒することもあります(笑)

 じゃあ描写とは何なんだ、説明と描写の違いはどこにあるんだという話ですね。
 私も修行中の身で明確な線引きはできないんですが……優れた描写というのは、

「いかに恐怖という言葉を使わずに恐怖を表現するか」

 だと思います。恐怖を「恐怖」という一言で片付けず、
 比喩表現やエピソードにゆだねて語るということです。
 「恐怖」をほかの言葉に換えても同じです。
 ただしやりすぎてしまうと逆に読みづらくなるので、さじ加減も難しいですけど。
 「新人賞の獲り方教えます(全三巻)」(久美沙織)でも、
 「美人」「きれい」「かっこいい」とかいう言葉を使わずに魅力的なキャラを表現する……
 という課題がどこかにあったような気がします。
 私の意見なんかより、そっちを見た方が早いかも(笑)

 で、率直に言いまして、現状ですとキウイさんの文章は私から見て魅力的ではありません。
 ゴメンナサイ。もっとも他の方のコメントにもあったように、好みは人それぞれです。
 イコール100%ダメということではありません。
 何よりキウイさんは中学生とのこと、まだまだ時間はたくさんあります。
 向上心も持ってらっしゃるし、偉そうな言い方ですが、鍛錬すればきっとうまくなると思います。

 もはや中学時代なんていつの話よ、という私としてはうらやましい限りですね(笑)

萌え・美少女・美形・BLについて
その他・創作上の悩み
世界観・リアリティ・設定についての悩み
タイトル・ネーミングについての悩み
やる気・動機・スランプについての悩み
作家デビュー・作家生活・新人賞・出版業界
上達のためのトレーニング・練習法について
読者の心理・傾向について
使うと危険なネタ?
恋愛・ラブコメについての悩み
ライトノベルについて
文章・描写についての悩み
人称・視点についての悩み
推敲・見直しについての悩み
コラム(創作に役立つ資料)
批評・感想についての悩み
ネットでの作品発表の悩み
ストーリーについての悩み
冒頭・書き出しの悩み
プロットについての悩み
キャラクターについての悩み
主人公についての悩み
セリフについての悩み
オリジナリティ・著作権・感性
テーマについての悩み
二次創作についての悩み

 携帯版サイト・QRコード
  
第4研究室は小説を書く上での質問・悩みをみんなで考え、研究する場です。
質問をされたい方は、創作相談用掲示板よりお願いします。
質問に対する意見も募集します!
投稿されたい方はこちらの意見投稿用メールフォームよりどうぞ。
HOME|  第1| 第2| 第3| 第5| 鍛錬室| 高得点| CG| 一押| 資料| 掲示板|  管理人| 免責| リンク| メール|