第4研究室 創作に関するQ&A 211P | トップへ戻る |
嶋さんからの質問
 掌編向きの題材って何ですか?
 
 タイトルそのままです、掌編作品向きの題材について聞きに来ました。
 掌編の間を読んでいて「私は文句言ってばかりだな」と思ったのと同時に、
 いつか聞いた「文句があるなら、お前が書け」という言葉が脳裏をよぎりました。

 そこで、掌編小説を書こうと思い立ったのですが、
 どういう題材が掌編に向いているのか分かりません。
 掌編小説向きの題材とはどういったものなのでしょうか? ご教授お願いします。


● 答え ●

夜霧さんの意見
 こんばんは、夜霧です。

 気分を害されるかもしれませんが「それぐらい自分で考えて下さい」

 どんなものでも書こうと思えば掌編にできます、
 そんな初歩の初歩から人に聞くのは少々努力不足かと思いますが?
 ネタくらい自分で考えて、自分で書いた方が良いと思いますよ。
 それが出来ないのなら正直に「ネタ・アイデア提供お願いします」
 と書いた方が良いのではないでしょうか?

 はっきり言って、創作相談以前の問題かと……。


亘さんの意見
 亘といいます。

 確かに夜霧さんの言う事も一理あると思いますが、
 僕は僕なりに嶋さんと考えていきたいと思います。
 僕も同じようなことを考えていました。
 
 短いと思って書いた作品がいつのまにか50枚になっていたり。
 掌編にしたくてもできない。
 特に掌編王に応募しようとして2000字以内に収めなければならないのに、
 3000字になってしまい、泣く泣く描写を削ったりしました。

 まず、向かない話です。
 僕が思うに、多くの説明がいる世界、つまり異世界とか。
 世界観の説明が大変な近未来の話とか。

 そういう話は、掌編には書きにくいと感じています。
 書くことはもちろんできますが、その世界独特の世界観を味わってもらうことは少なくともできない、
 いや、できにくいです。

 だから、日常的な世界。僕たちがこうして感じている日常と言うのは、
 説明なしで理解できるものなので、書きやすいかなと思ったり。

 そんなところです。ではっ


jogtyさんの意見
 まあ手っ取り早いのは確かにショートショートを初めとする、ジョークやユーモアの類です。
 ただオチがばれやすいのも確かです。


 向かない話については、亘さんがおっしゃっているように、
 十分な説明がないと世界観を理解できない作品です。

 同様にキャラクターの魅力を前面に押し出してくる小説も、あまり向いていません。
 キャラクターに厚みが出るだけの描写を重ねられるほど文量がありませんので。


 掌編の注意点として。

 掌編での叙述トリックはよくある手法ですが、かなり周到に仕掛けないと途中でネタばれして、
 オチが命的な面のある叙述トリックの面白さが一挙に崩壊します。


 ワンシーンでテーマを魅せるというのもありますが、
 明らかにワンシーンの前後に物語が透けて見えたりします。
 起承転結あるいは序破急の構成を高レベルにこなせないと、
 長編のできの悪いトリミングに終わります。
 物語のワンシーンと、ワンシーンの物語は似て非なるものです。
 当然、そのワンシーンで十二分にテーマを魅せられるものでないといけません。

 どちらにしろ構成の難しさはかなりのものです。

 本題の掌編向きの題材ですが、極めて限られた文量内でその魅力を十分に発揮できる題材です。
 一般論というか当たり前ですが。
 
 あるいは題材という言い方をせず、長編小説とはテーマの「魅せ方」が違うともいえます。
 何を魅せたいのか、その魅せたいものを語るのに最大4000字(現行規約)で足りるのか、
 足りるのならばどう魅せるのがベストなのか、ということではないでしょうか。

 参考になったかどうか分かりませんが。


綿火薬さんの意見
 掌編と聞いてやってきました(笑)
 こんにちは、綿火薬と申します。創作相談用の掲示板では初書き込みになります。

 向いている題材はご自身で探される方が良いと思いますが、
 向いていないだろうな、と個人的に思う題材やお話はあります。

1.雰囲気もの
 「雰囲気だけ」で面白いと思わせる作品はかなり難易度が高いです。
 どうしても描写が多くなり、さらに主人公の心理などを描こうと思うと掌編で収まらないか、
 収まっても「足りない」「自己満足」「意味不明」で終わってしまう可能性が高いです。
 とは言え僕の一番好きな掌編はその「雰囲気もの」ですので、
 不可能ではないですが……難しいです。

2.説明の必要な世界
 創作の世界では、その説明をするだけでかなり量を割いてしまいます。
 不可能ではないですが、書こうとするとあっという間に2〜30枚になってしまうでしょう。
 一般的でないものを登場させるのは出来るだけ避けた方がよいです。

3.下ネタ
4.読解力が必要
5,内容、オチが学術的に高等

 これらは読み手を選びますし、自己満足に終わる可能性も高いです。

 まあ一番確実なのは実際に多くの掌編、ショートショートを読むことでしょうね。

 なお、オチを参考にした元ネタがある掌編は「こういうジョークを元に作りました」と書かなければ
 「パクリ」で終わってしまいますのでご注意を。面白い所が他人だよりでは悲しいですし。
 ええ、作る掌編全てが既視感な僕の言えたセリフではないかもしれませんが……
 orzオリジナリティが欲しい

 ではでは。よい掌編が書けることをお祈りしております。


嶋さんの返信(質問者)
 まずは、ショートショート作品を読んでみることにします。

 掌編は短いからこそ、構成が重要なんですね。
 言いたいことを簡潔に、キレイにオチが決まるように、
 そして読者が創造もしなかったどんでん返しを最後に入れる。
 これを目指して頑張ります。

 ありがとうございました。
 嶋の120%を出し切る様に努力します。


しゃんテンさんの意見
 こんにちは、しゃんテンです。
 掌編に向いた題材とのおはなしですね。
 掌編とショートショートは一緒ということだとおもうのですが、ショートショートの達人でしたら、
 もう亡くなられたかたですが、星新一さんという作家さんがいます。

 彼の作品に多いのが…
1主人公がなんらかのアイテムを手に入れる。
2しばらく成功する
3が、突然失敗
4失敗した種明かし。


 とか。
 ドラえもん(大長編ではない)話が多かったように思います。

 掌編に関しましては、星新一さんの各ショートショート集や「ショートショートの広場」
 (一般の方が応募した作品の中から優秀作を収めたものです)
 といった本が役に立つかと思います。

 もしくは、落ちの無しにして、細かい描写からにじみ出る叙情で読ませるというのも手でしょうか。
(ライトノベルじゃない、詩だといわれる可能性もありますが)

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