第4研究室 創作に関するQ&A 35P | トップへ戻る |
祐貴さんからの質問  
 外見に特徴を持った登場人物の設定について

 こんにちは。ここに投稿するのは初めての祐貴です。
 私は今、長編の小説を書いているのですが、
 特殊な設定(?)として髪の色が白の少女を登場させたいと考えています。
 しかし、背景設定は現代の日本なんです。
 ファンタジー系なら、髪が白色でも普通に登場させて良いのですが、
 現代の日本という設定だと『何らかの病気で髪が白くなってしまった』としなければなりませんよね。
 そこでその病気のことなんですが、やはり明確にしておいたほうが良いのでしょうか?
 しかも考えていることがまた特殊で……髪の色は白でも、眼の色は常人と同じ黒です。
 やはりこういうのにはこだわらないほうが良いのでしょうか?


●答え●
 
 白い髪の女の子ですか。いいですね(笑)。
 もちろん、キャラの設定はこだわった方が良いと思います。
 その際、注意しなければならないのは、

 外見の特徴がストーリーに関わってくるように設定しないと、
 特徴として認識されないばかりか、違和感を感じてしまうということです。


 小説は当然の事ながら、文章しか物語を伝える手段がありません。
 なので、「この少女の頭髪は白かった」と描写しても、それがストーリーに関連してこなければ、
 読者はその特徴をいつのまにか忘れてしまいます。
 また、現実には白髪の少女などまずいませんから、どうして白髪なのか?
 なぜ白髪にする必要があったのか? ストーリー的な必然性がなければ腑に落ちません。

 例えば、白髪であるのはなにかの呪いのせいだったとしましょう。
 その呪いを解くために戦う、あるいはその呪いのために魑魅魍魎を呼び寄せてしまう、
 なんて設定にすると、外見の特徴とストーリーが見事に連動します。
 そうすれば、なんとなく白髪であるなどとするより、強烈に白髪であることが印象づけられますよ。
  

国下 夏草さんからの意見
 初めまして、国下と申します。
 う〜ん、これはまた……なんとも言い難いお悩みですね。

 現代の日本……ある程度現実設定を壊すと、恐怖とストレスで一晩で髪が真っ白に!
 なんてのが簡単にまかり通ってしまう時代ですからね……。
 むしろその髪の毛が白い事とストーリーに何らかの関係性、
 つまりその病気とストーリーに相関性がないと読者はもしかしたら、ん? 
 と違和感を感じてしまうかも知れません。
 ファンタジーでそれが問題なくOKなのは、いてもおかしくないから――
 単純に言ってしまえばそうですよね?
 現代の日本では雪のような純白の髪……なんて人は滅多にいません、
 いたら染めてるか、脱色しまくったかのどちらかでしょう。
 ということはその理由付けとして、病気(だとすれば)の描写は不可欠でしょう。
 最低でも『症状、感染経路、治療法、他人にうつるのか』位のことは設定として考えないと駄目です。
 もちろん、後遺症として髪が白くなる……となるんでしょうけど。

 以上はあくまで病気であるという設定の元です。
 ですが、ある程度の常識なんてものがあるにせよ、実際 祐貴さんはその小説の創造主です。
 多少の無理は通るのではないでしょうか? 
 例えば悪霊のせい、ただ染めただけ、生まれつき(家系、遺伝子)、朝目覚めたらなってた……
 まあ、いくらでもどうにでもできますよ。
 病気の描写が嫌、とかそういう理由があるのでしたら、
 別の理由方法を考えてみてはいかがでしょう?


通りすがりeさんからの意見
 なぜ白い髪でなくてはならないのか、ストーリー的な必然性が重要ではないでしょうか。
 意味もなく白い髪にしたのでは特殊な設定でも何でもありませんからね。

 あるサイトのアンケート結果では、目や頭髪の色が違うのはちゃんとした理由があるのなら良い―
 という意見が多数を占めていました。


 文章を見る限りでは、何となく白くしたいから白にしただけにしか思えません。
 白くする理由があるのなら迷うこともありませんからね。
 こだわらないほうが良いのでしょうか? という問いには、
 こだわらないのなら出す必要はないと答えるだけです。


埴生さんからの意見
 う〜ん?
 その彼女の髪が白いのには、理由(設定)があるんですよね?
 その理由を隠すために、周りの人たちを誤魔化すための別の理由がいる、
 ということでしょうか?

 例えば、漫画「フルーツバスケット」の十二支の皆は、
 物の怪つきのせいで、髪が金髪だったりオレンジだったりしますが、理由は他人に言えません。
 それを病気のせいだと周りの人に言っている……みたいな感じですか?

>『何らかの病気で髪が白くなってしまった』としなければなりませんよね。

 この一文が引っかかったのですが、
 特に理由も無く、白い髪の女の子を出したい。けど、白い髪だと不自然。
 病気のせいにしよう(ストーリーには無関係)…ってことじゃないですよね?
 (白い髪ゆえにいじめられてきた少女との心の交流云々とかなら良いですが)

 髪が白い理由を病気のせいだとするなら、
 「幼い頃に掛かった病気のせいで髪が白くなってしまったらしい」……
 とか、登場人物に語らせるだけでいいと思いますけど。
 で、その後本当の理由を知り、いろんな事件に巻き込まれていく、とすると、おもしろいと思います。

 
読者Aさんからの意見
 はじめまして。読者Aという者です。
 髪が白い、ということですが、僕は通りすがりeさんの意見に賛成です。
 現代日本が舞台であるならば、なおさら通常とは異なる姿形をした人物には、
 その理由が求められると思います。

 小説におけるリアリティという観点に立って考えるならば、
 ただ白くしたいから白くしてみました、ということでは読者は納得できないでしょう。


 しかし気分でやった、というのではなく、そこに特殊な設定、というものがちゃんとあるのでしたら、
 それを迷うことなく示しておけばよいと思います。
 あと僕個人の感覚としては、こういったことはファンタジーでもない限り、
 こだわるべきだと思います。


峰しずくさんからの意見
 こんにちは。
 現代日本における髪の白い少女ですか。
 確かに、「直子の髪は白い」だけでは、説得力不足でしょうね。

 おそらく作者としては、キャラクターの特徴づけのひとつとして、
 白い髪を思いつかれたのかと想像します。
 投稿に「病気のために白くなった」という設定です、とは書かれておらず、
 「『何らかの病気で髪が白くなってしまった』としなければなりませんよね」
 とあることから想像すると、出来れば病気という設定はあまり使いたくない、
 しかしそれ以外に白い髪の理由が思いつかない、
 というお悩みではないかと勝手に想像しているのですが。

 ならば、遺伝子の突然変異による「色素の欠落」という設定ではどうでしょうか?
 したがって、人にうつるような病気でもなければ、
 ショッキングな事件があって突然髪が白くなってしまった、というのでもない。
 もちろん、脳の活動も運動能力も、標準の範囲内……。

 想像ばかりで申し訳ないのですが、おそらく「二重瞼か一重瞼」と同等くらいの、
 けれども目立ったキャラの特徴づけ、というふうにお考えなのかと思います。

 ちなみに僕は、右目は二重ですが、左目は一重のときと二重のときがありますよ。
 なぜでしょうね?

>やはりこういうのにはこだわらないほうが良いのでしょうか?

 いや、こだわるのが作家の仕事でしょう。


住めば都さんからの意見
 こんにちは。住めば都と申すものです。
 僕の考えを言わせてもらいますと、僕はそこまで深く考える必要はないと思います。
 とはいっても、まったく理由なしに髪が白いというのも変ですから
 『××は生まれつき病気のせいで髪の色素がない』
 ぐらいの説明があれば十分なのではないでしょうか。

 ただ、その場合その子が周りから奇異の目で見られることは必須であり、
 そのことがストーリーに無関係というのなら少々疑問に思うかもしれません。

 ちなみに、祐貴さんはアルビノという病気をご存知でしょうか? 
 アルビノは先天性色素欠乏症ともよばれ、読んで字の通り生まれつき体の色素がない、
 もしくは少ない病気のことです。具体的にいえば
 『体毛が白くなる』『体が白くなる』『目が赤くなる』
 の三つの症状があります。しかし、この三つは必ずしも同時に起こるというわけではなく、
 また、程度によって色も変わるそうです。
 髪の毛の場合はわからないのですが、皮膚性のアルビノ患者には紫外線は大敵で、
 外出時は日光に当たらないようにしているとの事です。
 参考になりましたら幸いです。


御伽話さんからの意見
 どうも、御伽話と言います。挨拶が簡素で失礼します。
 良い出だしが思いつかないので、
 いつも簡素な挨拶で入る事にしているだけなので気にしないで下さい。

 まず、祐貴さんのその『白い髪』と言う設定……
 視覚的表現手法である漫画とは違い、
 知覚的表現手法である小説においての"視覚的特徴"はあまり意味が無いと思います。
 なので、自分としては『必ず白い髪で無ければ物語が進まないか?』
 を考える必要があると思います。

 もし髪が白くなくても物語が進むようであれば、
 その設定は"あまり意味が無い"と自分なら考えます。


 小説で『白い髪』……
 つまり特別な"視覚的個性"がある場合、それは物語に関係する謎があるべきかと思います。
 そうでなければ白い髪である必要性が無いですし。
 小説ならば、むしろ"癖のある行動"とかの方が特徴になるのではと思います。
 エンピツを咥えるクセがあるとか、不安になると自分の頭をなでるクセがあるとか。

 どうも祐貴さんの『白い髪』の設定に関する話を見る限り、
 その設定が序盤以外に使われることがない気がします。
 後半でもその『白い髪』を効果的に活用できる設定なのであれば必要であるとは思いますが。

 以上、自分の意見でした。何かの参考になれば幸いです。


カイトさんからの意見
 髪や目の色が現代日本ではありえない色になるのは、大概絵師さんの表現に過ぎません。

 申遅れました。カイトです。

 祐貴さんの相談を聞く限り、恐らく前者のようなことではないのでしょう。
 そういった場合、確かにストーリーの根幹レベルでの設定付けが必要かと。
 日常的なコメディとかなら、「単に染めてるだけ」でも良いですけど(例:クラナドの春原とか)、
 バトル物とか非現実が絡むならそうも行きません。

 この際理由は何でも良いんです。
 呪いだろうが病気だろうが「実は宇宙人なんです」だろうが、
 それは祐貴さんのストーリーに合わせて設定してくれれば良いでしょう。
 ただ、さっきも言ったように、よほど重要なことでもない限り、明確に表現する必要はないと思います。

 試しに私の似た境遇のキャラを出してみましょう。ストーリーは異能バトル物。ちなみに主人公です。
 18歳・男・高校二年の留年生。彼は髪の毛の先端が白く、左瞳が蒼いです。
(重要なのは、髪の先端だけが天然で白いことと、切った部分から白化すること)

 物語の序盤、彼はそうコンプレックスにも感じておらず、
 周りから突っ込まれても大して気にしていませんでした。
 しかし、物語中盤、彼は世界を意思次第でどうとでもできる破壊神であることが判明。
 頭髪の白い先端部分は破壊神の身体的特徴が隠し切れず漏洩した結果であり、
 蒼い瞳はその力の現れであった、というわけです。

 とまあ、私はこのように理由付けしてみました。参考になれば幸いです。

 え〜要するに、「その設定をどうストーリーに生かすか」、というのが重要でしょう。

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