第4研究室 創作に関するQ&A 48P | トップへ戻る |
柳さんからの質問  
 超常現象には仕組みを設定するべきでしょうか?
 
 こんにちは、執筆初心者の柳と申します。

 最近、現実世界で超能力のようなものが登場する小説を書いているのですが、
 魔法や超能力などにもある程度仕組みの説明があったほうがいいのでしょうか?
 それともあえて説明をせずに「あって当然のもの」と描写すべきでしょうか?
 仕組みをつけるとこじつけになる気がして、
 しなければ現実世界という舞台とのギャップが大きくなってしまうような気がします。
 皆様はどうお考えでしょうか?
 アドバイスを頂けると嬉しいです。


●答え●

通りすがりeさんの意見
 通りすがりは、ついに踏み越えました。ええ、ついにです!
 そろそろ選択の時が迫ってまいりました! さあ、心の準備は万端です!

 さて、本題。
 私もそのような現代ファンタジーをよく書いています。
 で、必然的にそういうのもよく読むわけでして。ともかく、現実ではありえない能力がある世界。
 それでも、物語の展開は大きく二つあると思います。能力でバトルするものと、しないもの。
 ずいぶん広い定義ですが、仕組みを設定するかしないかはこれが重要となります。

 まず、能力でバトルするものは、設定がないとだめらしいです。
 能力同士の駆け引きをするためには、ちゃんとした設定が必須だとか。


 たとえそれがその世界に一般化しているものだとしても、全く説明がないのはまずいようです。
 バトルしないものに関しては、必ずしも必要ではないと思われます。
 能力同士の駆け引きなんて、もともとないのですからね。
 「あって当然のもの」として軽く説明する程度で問題ありません。
 ……と、バトルしないものについては私の持論ですから、
 一般的には違う可能性もありますのでご注意を。  


DoZunさんの意見
 初めまして。

 現代ファンタジー。僕は基本的にその手のを書いてるので、
 一応ある程度経験とかも交えて書いていこうと思います。
 まあ、基本的に殆ど通りすがりeさんが仰ってたりするんですが。

 超能力や魔法で戦闘するかしないか、明確な設定が必要か否かはそれにかかっているでしょう。

 戦闘がある場合、超能力や魔法といった非常識にも裏付けがなければ、
 戦闘の裏にある駆け引きなどが台無しになってしまいます。
 そういった細かな設定がしてある作品として、
 奈須きのこ氏の「空の境界」、鎌池和馬氏の「とある魔術の禁書目録」などがあります。

 どちらも魔術と超能力の両方が登場する作品ですが、
 前者は魔術、後者は超能力についての設定が細部にまで渡って決められています。


 たとえば「とある魔術の禁書目録」では、超能力を使う際には細かな計算が必要であるとされ、
 そのため複雑な計算を必要とする一部の能力では、
 精神状態によっては使用することさえ出来なくなってしまいます。
 こうした細かな設定というものは、ファンタジー的な要素を現実的にするだけではなく、
 超能力や魔法といったものに弱点を付与するという役割もあるのです。
 まあ、オーパーツのような物を使って超常現象を引き起こすといった場合は、
 そのオーパーツ自体についてある程度背景を設定するだけでも構わなかったりしますが。

 それに対し、戦闘がないようなタイプ。
 今手元にそういった作品がないので例は挙げられないのですが、こういったタイプの場合は、
 超能力や魔法がどういうものか、という紹介程度の説明で十分でしょう。
 戦闘がない作品は基本的に恋愛や日常が主軸となります。
 そういった日常的な描写に加えるエッセンスとして超能力などが用いられるのであって、
 超能力その物にスポットを当てることはありません。
 もし細かな仕組みを設定したとしても、それらは読者にとって不要な情報でしょう。

 それでは、乱文失礼しました。
 少しでもお手伝いになれば幸いです。でわでわ。


ナイトすまいるさんの意見
 どうもはじめまして、ナイトすまいるです。

 現代ファンタジーではリアリティを出すためには、
 「現実」を一度忘れた後、現実には有り得ない「物語の設定」を一から考えて、
 それからもう一度「現実」を足すといいと思います。

 極論を言いますと「あって当然のもの」と描写した上で説明をしましょう。

 (抽象的過ぎて意味不明な文章になっているかもしれません……
  参考にならないかもです)


水月星 麻さんの意見
 初めまして。水月星 麻(みつきせい あさ)と申します。
 長いのでね; 麻と短くして呼んでもらってます。
 あー……初めての書き込みで大変緊張しておりますが、まぁ本題へ。

 現実世界を舞台にするのであれば、超能力や魔法は普通の人には使えないものですよね?
 だとすると生まれつきとか偶然の結果とかで済むのではないかと思います。
 でもその超能力や魔法、複数の人が使えるものだとすると、
 やっぱりある程度の仕組みが必要だと思うのです。

 理由は全く同じ力っていうのはまずありえないと思うんですよね。
 いろんな能力ものを見る限りでは。


 なぜそのぐらいの力量、種類(って言うのかな?)なのか。それが必要だと思います。
 努力してレベルアップさせることができるのであれば、
 使用者が一生懸命、修行して強くなるというエピソードなんかも描けますし……。

>仕組みをつけるとこじつけになる気がして、

 こじつけですか……。
 でも超能力、魔法という時点でもう非現実的なんですから、
 よほどのことでない限りこじつけだとは感じないと思いますよ。

 参考にならないかもしれませんが、あくまで初心者の独り言ですので流してください(汗


飛車丸さんの意見

 設定は必要です、しかし描写は必須ではありません。

 超能力・魔法・古代兵器……これらを物語に組み込んだのなら、
 これらは物語の中で厳然と存在していることになります。
 私たちがパソコンや車の構造や仕組みを熟知せずとも、これらの文明の利器を使えるように、
 超能力や魔法の仕組みや根源を登場人物が知っている必要はありません。

 ですが作者は別です。

 作者は言ってしまえば「神」であり「管理者」でなければなりません。
 つまり、全てを知っている必要があります。


 なんとなく「念動力」を作中で使ったけど、仕組みは考えてない。
 これではアウト。
 最低限「念動力で何が出来て何が出来ないか」という設定を持っていないと、
 小説世界の破綻に繋がります。
 また、魔法の仕組み等の世界観を設定すれば、「物語に深みを持たせる」ことに繋がるものです。
 
 ラノベの有名所である、『魔術師オーフェンはぐれ旅』や『スレイヤーズ』も、
 魔法・魔術の設定はしっかり出来ていますし、現代超常物の『ブギーポップは笑わない』もまた、
 特殊能力の仕組みに関する設定はきっちり練られていて、
 その能力の長所や短所が読者にも理解出来るし、矛盾無くストーリーが進行します。

 そして、懸念の種である「現実とのギャップ」ですが……。

「それこそ望む所」

 ではないでしょうか?
 ここの第一研究所に「キャラクターはギャップで魅せる」という項目がありますが、
 キャラクターだけでなく世界も同様です。
 矛盾・違和感がなければ、ギャップが大きいほど読者を惹きつける材料となります。
 しかし、大きなギャップであればあるほど扱いは難しく、
 設定をしっかり組むのはもちろん、相応の筆力も必要となるでしょう。
 それに関しては、自身でカバーする他ありません。

 長々と書きましたが以上です。
 新参者の言ですが、何かの参考になれば幸いです。


峰しずくさんの意見
 こんにちは。

 僕的には、まず「設定あって当然のもの」ですね。
 しかし、読者にはそれがわかりません。なぜなら、作者が作った設定ですから。
 なので、次にくるのが「仕組みの説明」です。

 最近、面白いものを見つけたので、ご紹介しておきます。
 少年サンデーコミックスの「絶対可憐チルドレン」です。
 これは超能力少女のお話ですが、
 超能力(あって当然のもの)がその能力によって7段階のレベルに別れています。
 以下、説明(仕組み)。

 レベル1 静止している人や、特に超能力に敏感な人が感じる程度。
 レベル2 大勢の人が感じる。戸や障子が揺れる程度。
 レベル3 家屋が揺れ、電灯などのつり下げ物が大きく動く。
 レベル4 花びん等が倒れ、歩いている人にも感じられる。多くの人が驚いて外へ飛び出す。
 レベル5 壁に割れ目が入り、墓石が倒れる。
 レベル6 家屋倒壊3%以下。地割れや山崩れが発生する。
 レベル7 あらゆるものが破壊され、物が飛ぶ。

 ……なんだそうですが、これ、何のレベルか、わかりますよね?


容赦丸さんの意見
 こんにちは、
 超常現象の仕組みが説明されないと、マスターベーションになってしまい、。
 説明すると簡単なものになってしまうという観念がおありのようですが、そこに『面白さ』はないです。
 実はそれはどちらでもいい。

 『面白さ』をはじき出すには、魔法をリアルに表現するための『描写力』が必要だと思います。

 描写力は既存の作品を研究するとか、
 映像を見て文章化するなどして鍛えておかないと身に付かない力です。
 読んでる人が分かりやすく、その魔法を『食らっている、放っている臨場感がある』
 などで勝負がつくと思います。
 (アイデアも必要ですが)

 ただ、悪役の事情や世界の欠落、それによる主人公の実存のあり方なども考えておかないと、
 魔法の描写とグロテスクな死体の描写だけが永遠と続く、
 テーマ不在の単なる『刺激物』が出来上がってしまうので注意が必要です。
 ではでは。

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