第4研究室 創作に関するQ&A 69P | トップへ戻る |
sikiさんの質問  
 感情の表現について 
 
 始めまして、sikiといいます。よろしくですー。
 すこし、気になったので質問させていただきます。
 文章の表現についてなのですが、例えばうれしい時に声を張り上げる見たいな状況のとき
「うぉぉぉぉぉ〜」
 あるいは、誰かが死亡したときの悲しみの表現としてそのキャラクターの名前を叫ぶときなど
「しきぃぃぃぃぃ〜」(「しき」というキャラクターが死亡したとき)
 などの叫び声? 見たいなのは極力使わないほうがいいのでしょうか?
 もし、使うとしても他に良い表現方法があるのかなと。
 映画や漫画なら絵や画像があるので違和感があんまり感じないのですが文章だと、
 どうなのでしょうか?

 また、漢字が文章で続く場合はどうしたらいいのでしょうか?
 二千六年四月二日――二時二十四分五十八秒
 間に「――」を入れても少し読みにくいかなと思ってしまいます。

 わかり難いですが、もしよろしければ教えていただきたいです。


●答え●

峰しずくさんの意見 
 こんにちは。

> 例えばうれしい時に声を張り上げる見たいな状況のとき「うぉぉぉぉぉ〜」

 これは避けた方が良いです。

 こんな風に書くのなら、「彼はうれしさのあまり叫び声をあげた」と書くほうがまだマシです。
 そして、一般的には、それがどのような叫び声かは比喩などを使って表現します。


 「突風にあおられて木の枝が悲鳴をあげるような」声と、
 「ボス猿を倒し、ついに頂点に上り詰めた若い猿が喜びの雄たけびを上げる」声では、
 当然違いますよね。
 自分がもっとも「読者にイメージを伝えやすい」比喩をひねり出してください。

 ただし、比喩が続いたり、なんらかの理由で、
 ストレートに声を文字に表現する、というのをあえてやってみるという場合は別です。


> あるいは、誰かが死亡したときの悲しみの表現としてそのキャラクターの名前を叫ぶときなど
> 「しきぃぃぃぃぃ〜」(「しき」というキャラクターが死亡したとき)
> などの叫び声?見たいなのは極力使わないほうがいいのでしょうか?


 これも使わないほうがいいですね。
 彼は親友の名を叫んだ。涙こそ流さなかったが、その声には溢れ出る涙が含まれていた。
 な〜んて表現の方が、(我ながら陳腐な表現だと思うが、それでもまだ)ましです。


> 漢字が文章で続く場合はどうしたらいいのでしょうか?
> 二千六年四月二日――二時二十四分五十八秒
> 間に「――」を入れても少し読みにくいかなと思ってしまいます。


 それもひとつの手だとは思いますが、
 2006年4月2日、2時24分58秒。
 の方がまだ読みやすいと思いませんか?

 あえて、漢数字を使う意味があるのでしょうか?
 もし、ないというのなら、やめておいたほうがいいし、
 意味をもたせるなら、あなたが提案されているような工夫もアリだと思います。

 漢字がズラズラと並んで、たとえ読みにくかったとしても、
 前後の文脈もありますから、読みにくいことが逆に効果的な場合もあります。

 以前私は「漢字は句読点である」と教わったことがあります。
 英語は、単語と単語の間にスペースが入ります。それがないと読めないからです。
 日本語は、単語と単語の間にスペースなんかいりません。
 けれど、ひらがなばかりが続くと非常に読みにくく、あるいは読めません。
 漢字ばかりが続く場合は、読めないということはないでしょうけれど、読みにくくなります。
 
 つまり、適度に漢字があることで、読みやすい文章になるということです。


めたさんの意見
 えーと、その叫んだりキャラの名前を呼ぶというのは、小説では使わないほうが無難です。

 なぜならそれらは台詞で感情を表すアニメ、演劇の世界の表現です。
 小説には心理描写という台詞より強い感情表現の手法がありますので、
 そちらを使わない手はありません。


 それに文章で叫ぶと非常に滑稽に見えてしまいます。

 日付ですが、そこまで(ましてや西暦まで)正確に書く必要はないでしょう。
 分はともかく秒まで書いてもくどいだけだと思えます。
 時間の表記を削ればどうにかなるかと。


ブラッドさんの意見
 初めまして。

 一概に駄目だ!とは言えません。作風によります。
 が、基本的に使わないのが望ましいと思われます。

 
 例を挙げますと、死を扱った極めてシリアスな小説には合いません。
 コメディー的な、笑い風潮な小説であれば、冗談の一部として利用できるかもしれません。
 それでは、駄文失礼します。


ジダマさんの意見
 こんにちはsikiさん、ジダマです。
 「うぉぉぉぉぉ〜」とかは読んでいて少し興ざめしてしまうと思います。
 えー、そんな事は皆さんがもうすでに書かれているので今更言う必要はないですね。スミマセン。
 さて、この「うぉぉぉぉ〜」とかの大量の文字を使い感情を表現している作品、
 (しかも少しシリアスもの)があるので紹介しておきます。

 角川スニーカー文庫の「Add(アド)」です。
 最初のページから早速「うぉぉぉぉ〜」などとは比べものにならない文が出てきます。
 表現が漫画チックなのが特徴です。擬音ばっかりです。
 ずずずずずず〜、とか。
 ひゅんひゅん、とか。

 なにかの参考になるかもしれませんから、
 立ち読みでいいので本屋で見かけたら手にとってみてください。
 大量の文字の羅列が陳腐だと感じられると思います(Addファンの方すいません)。
 テーマは良いと思うんですけどね……。あとイラスト。
 なにげに宣伝になっちゃって申し訳ないです。
 ではさようならです。


siki さんの返信(質問者)
 皆さんアドバイスありがとうございます。
 アドバイスを参考に直していきたいと思います。ありがとうございました。

 あと、少し思ったのですが、感情の表現の仕方として、
 心理学などを少しでも勉強したほうがいいのでしょうか?
 もし、するとして例えばどんな事をすればいいのでしょうか?

 
 何度も質問をして申し訳ありませんが、もし答えていただけると幸いです。


みつきさんの意見
 sikiさま、はじめまして。

 心理学では、一見複雑な感情の動きを整理して見るとか、
 ショックに対してどのような心の動きが起こるのか、とか、
 表面的な感情表現の奥にどんな心理が隠れているのか、
 というようなことを勉強するので、『感情の表現の仕方』とはちょっと違うような気もします。
 
 でも、勉強して損はないことだと思いますので、
 まずは書店の心理学や対人関係などのコーナーで、
 興味の持てるタイトルのものを探してみてくださいね。
 それではこれにて。


鈴忌さんの意見
 こんばんわ、鈴忌です。

> あと、少し思ったのですが、感情の表現の仕方として
> 心理学などを少しでも勉強したほうがいいのでしょうか?


 どうでしょうかね……。
 心理学に則った表現が、必ずしもリアルに見えるわけではないと思うんですよね。
 
 特にラノベの場合は誇張が重要ですし、売れているラノベを見ても心理学的な見地から言うと、
 「明らかにおかしいだろう!?」と突っ込みを入れたくなるような心理描写が多いです。


 鈴忌のスタンスとしては、銃の豆知識を出されていた猫の盛りさんと同じで、
 「嘘を嘘と知って描写する方が、知らないで嘘を書いてしまうよりは良いだろう」と考えているので、
 自分では心理学や哲学を学んでます。
 ただ、知ってしまうことで、
 常に穿った見方をしやすくなってしまうという欠点があるような気もします。
 文芸作品だと心理学的な裏付けも含めて描写に混ぜてゆけるので、
 穿った視点からでも問題はないのですが、ラノベでそこまで書くと多分鬱陶しいです。
 それに、理屈っぽくなります。
 
 心理学に則って描写をすると、
 (特に若い読者に)逆に不自然さを感じさせてしまうことが多い気がします。
 裏付けを描写すれば、権威効果で「そういうものか」と納得してもらえるのですが、
 そうじゃないと逆に作り物っぽい印象を相手に与えることがあるみたいなんですよね。
 なので、ラノベの場合はむしろ感情表現のテンプレート
 (漫画やラノベでよく使われる感情反応)を組み合わせて使った方が有効かもしれませんよ。
 
 絵画でもそうですが、嘘の方が真実っぽく見えることは往々にしてありますから。

 と、それを踏まえた上で、やっぱりきちんと学びたいと思われるなら、
 心理学を勉強するのも有りだと思います。
 ただ、一度知ってしまうと、知らなかった頃には戻れないので、その点だけはご注意下さい。
 もっとも、新しいテンプレートの創作やテンプレートの補強などにも、
 心理学が役に立つことは多いんですけどね。


> もし、するとして例えばどんな事をすればいいのでしょうか?

 ゼロからスタートなら、軽い読み物系の心理学本からはじめるのが良いと思います。
 例えば、「仕事で役立つ心理学」とか、そんな感じの本ですね。
 で、慣れたら「古典(ユングとか)」や「精神医学」など、
 興味に合わせて進んでゆけば良いと思います。

 あと、最近は心理学部ではなくても心理学の授業を受けられる大学が増えているので、
 (鈴忌はコンピューター系の学部ですが、心理学の授業が選択科目にありました)
 そういった大学で学ぶと良いでしょう。
 心理学や精神医学では実例を知ることが凄く勉強になるのですが、
 独学ではそういった実例はなかなかお目にかかれないので大学などはとても有益ですよ。

 鈴忌の考えはそんな感じです。何かのお役に立てば幸いです。
 では、失礼します。


アゲインさんの意見
 僕の創作歴史はそんなに深いものではないのですが、参考までに。

 心理学……ですか。
 確かに、「なにをされると人は嫌がる」などという基本的な知識は必要でしょう。
 ですが、そういった基本知識は普段の生活で磨かれているはずです。
 ましてや自分のキャラクターたちです。
 なにが苦手で、なにが好きか、それは作者が一番分かっていることだと思います。
 ですから、「そのキャラクターたちの特徴をしっかりと掴んであげる」ことが重要なんだと思います。

 え〜、駄文失礼しました。


アトベさんの意見
 なんか学術的な話だなあ〜、と読んでみましたアトベです。

 さてさて、なんか話が心理学になったみたいなんですが、
 感情表現程度なら、心理学は必要ないかと思います。

 心理学的観点を求めるのならば感情表現云々よりも、自分には絶対になれない存在、
 たとえば精神病患者さんや身体障害者さんへのケアとか、
 歴史上に名前を残した天才さんとかの気持ちとかへ近づくための
 一つの手法と考えたほうが無難だと思います。

 単純に感情表現の仕方を覚えたければ『アルバイト』をすることをオススメします。
 また『アルバイト』の内容もお客さんと話すことの多い接客業系をオススメします。
 (ガソリンスタンドのアルバイトとか)

 より多くの人と会話をして、より多くの価値観を覚えていくこと、
 これに勝る感情表現の勉強はありません。


 感情表現を知りたいのでしたら、心理学を勉強するよりも『アルバイト』をしましょう。
 その方がずっと効率が良いです。
 アルバイトがOKな学校に限るのが難点ですが、お小遣いももらえるので一石二鳥です。( ̄o ̄)

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