第4研究室 創作に関するQ&A 277P | トップへ戻る |
鏡面世界さんからの質問
 二人以上の人間が同時に喋った時の表現
 
 こんばんわ、鏡面世界です。
 えー、今、なんとなく思いついて掌編を書いているのですが、お聞きしたいことができました。

「二人以上の人間が同じタイミングで同じセリフを喋ったとき、どのように表現したらいいのでしょうか?」

 現在は、
―――――――――――――――――――
「お待たせしました、康平さん」
「お待たせしました、康平さん」
 左右から同時に発せられるステレオボイス。彼女達は仕草も見た目もそっくりな双子だ。
―――――――――――――――――――
 
 ……というように書いているんですが、これを何度もやらなければならない故に、
 読んでいてうざったくなるんです。

 しかし、
『お待たせしました、康平さん』
 というようにすると一人の人間と電話か何かで会話しているように見えますし、
「「お待たせしました、康平さん」」
 とすると作法的にあまりよくないかもしれません。

 皆さんはどのように表現していますか?


●答え●

月光さんからの意見
 俺は、そういう経験ないです。ただ言えることはですね、

 小説というのは、常に時間が流れているものなんです。
 そうじゃなければ、キャラの動きやセリフが止まってしまいます。
 それどころか、この現実世界は時間が止まることはありえないので、
 今度はリアリティが薄れるという現象が起きてしまいます。

 小説は、文を最初から最後まで読むと、物語の時間も同時に進む、という働きを持ちます。
 セリフも同様に、文を読んでいくと同時に、時間もやはり進んでいくのです。

「いらっしゃいませ、康平さん」
「いらっしゃいませ、康平さん」

 これが、二人同時に喋るというのは違和感を感じます。
 読者からすれば、一人が喋った後に続け、もう一人が同じセリフを喋ったと思うでしょう。
 もし上記の状態に、二人同時に喋った、という説明があっても、逆に違和感を感じます。
 ここで自分が、最も良いと考えた文を付け足してみました。


 彼女達は自分の口を、一分のずれもない動きで開かせた。
「お待たせしました、康平さん」
 左右から、同時に発せられるステレオボイス。彼女達は仕草も見た目もそっくりな双子だ。



 時間の進みを利用してみました。
 駄文で失礼しました。


鳥ノ木さんからの意見
 こんばんわ、鳥ノ木です。

―――――――――――――――――――
『お待たせしました、康平さん』
 左右から同時に発せられるステレオボイス。彼女達は仕草も見た目もそっくりな双子だ。

―――――――――――――――――――

 これでよくはないのですか? まだ書いたことはありませんが、私もこうして書くと思います。
 と言うか、私の読本数が少ないせいもあるのですが、
 電話で『』を使っているのを見たことがありません。
 あと、普通心の声の場合は()を使うみたいですが、
 クリストファーさんの「エラゴン」では、【】で書いていたような気がします。
 つまり、その作品ごと書き方は異なるのではないのでしょうか?

 それと、先ずそう言うシチュエーションになった一番初めのシーンで、

―――――――――――――――――――
『こっ、康平さん!?』
「……へ?」
 一瞬、どこから聞こえてきたのか分からなかった。
 やけにでかい声だなあと違和感を感じて左右に眼を走らせると、なんと俺は瓜二つの女の子に挟まれてステレオコールをされていた。
 これが双子ってやつ……?
 突然の出来事に、俺は〜〜〜〜〜〜 
―――――――――――――――――――

 みたいに書いてあれば、流れ的に「あ、このパターン。さっき読んだ双子ね!」って少しはなると思います。


日原武仁さんからの意見

 おはようございます、日原武仁です。
 非才・浅学ではありますが、思ったことを少し。

 書き方と考えるなら、
《1》
「お待たせしました、康平さん」と姉。
「お待たせしました、康平さん」と妹。
 左右から同時に発せられるステレオボイス。彼女達は仕草も見た目もそっくりな双子だ。

《2》
「お待たせしました、康平さん」「お待たせしました、康平さん」
 左右から同時に発せられるステレオボイス。彼女達は仕草も見た目もそっくりな双子だ。

 などもあるかと思います。
 日原が使うのであれば恐らく
「「お待たせしました、康平さん」」
 を使います。理由は目で見たときに何となく二人で話しているように見えるでしょう?
 あと、三つ子や四つ子になっても「」を増やせばいいだけですからお手軽ですし。

 参考になれば幸いです。それでは。


MAYOさんからの意見
 これから二度寝しますマヨです。

 自分は「「〜」」を使っていますね。
 『〜』は電話や通信機などの間接的な音声の表現用にしてます。
 "○○と△△が同時に喋った。"といった説明を入れるのもいいのですが、
 シーンによっては(たとえばギャグとかでは)この一文によりテンポを落としてしまいかねないので……。

 こういうのは個々人が定めたルールでいいと思いますよ。
 「あの作家がこの手法をとっていたから、僕はこれに倣う」て感じで。



カロンさんからの意見
 こんばんは。私も同じ内容で悩むことがあるので、回答させていただきます。

 結論から言うと、全面的に公史さんと同意見です。
 自分で書くなら、そうすると思います。
 ただ「」を『』にするかは悩むと思います。ビジュアル的にわかりやすい方がいいですので。
 何故そうしないかと言えば、他の用途で『』を使うからです。
 自作特有の造語だとか、特に強調したいフレーズだとか。
 実際そのせいで、電話の会話にも『』を使えなくて、ちょっと迷いました。
 結局のところ、「会話なんだから「」でいいんだ!」と自分を納得させています。

>「「お待たせしました、康平さん」」
 は、ラノベではありなんでしょうが、あんまりお行儀良くは感じませんね。私的には。


んぼさんからの意見
 たとえば風景描写なら、一目に入ってきた情報でも一度に描写は出来ないのだから、
 どうしても順番に書くしかありません。
 よって、例に出されたように台詞を並べて書き、
 後で「同時に言った」という注釈を追加することは何ら問題無いと言えます。
 他には、「」を使わない、という方法もありますね。

 お待たせしました、康平さん、と、双子が声を揃えて言った。

 ただしこれは、もっと大人数、五人とか六人とかの場合には使いづらいし、
 それぞれが別の台詞をしゃべった場合には全く使えません。
 よって、バリエーションの一つくらいに考えておいて下さい。

「同時に言った」と言わなくても、たとえば

「嘘、マジ?」
「俺も見た、昨日の夜だよな」
「てか、お前そんな時間に何してたの?」
「写メ撮ったぜ」
 教室は、途端に大騒ぎになった。誰もが、昨夜の謎の発光現象のことを言い合っている。

 とかすれば、かなり大人数でも対応できます。

 実際、究極的には、同時発声するシーン自体作らないようにしているんですがw


蔵神紫苑さんからの意見
 どうも、蔵神です。

> 『お待たせしました、康平さん』
 俺はこれを使ってますよ。理由は別に存在しないんですが……。

> というようにすると一人の人間と電話か何かで会話しているように見えますし、
 
 そうですかね? 俺は『』の前後に、
 電話しているなどの地の文とかがない+そのシーンに3人以上の人物が存在している、
 であるなら自動的に同時喋りとみなしていますが?

 つたない答えですが参考にどうぞ。


初心さんからの意見
 こんにちわ。初心です。

「私は迷わずこう」(するよ)(です)

 キャラごとにニュアンスが違う特徴で作っているので話している内容を括弧でくくって、
 語尾を(〜)であらわすってことをします。
 あとは状況を表す描写を簡単に書き加えれば読者はわかるかな?
 という程度です。

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