第4研究室 創作に関するQ&A 337P | トップへ戻る |
リヨウイチさんからの質問
 あらすじの書き方
 
 いつもお世話になっておりますリヨウイチです。
 さて、皆さんは出来上がった小説の要約、あらすじは、どんな感じで書いてますか?
 此処で力を抜いちゃうと、審査する人に減点されると思うんですが、
 主観は混ぜないで客観的にストーリーを追う形の説明文でいいんですよね?
 なるべく簡素に分かりやすく書く。それだけでよろしいのでしょうか?
 皆様のご意見のほど、よろしくお願いします。


●答え●

鈴忌さんからの意見
 鈴忌の場合は……

・物語の内容をラストまでキチンと書く。
・指定文字数に収まるなら、多少は装飾する。

 という感じでしょうか? 
 まぁ、普通は客観的にストーリーを追う説明文でも問題はないと思いますが、
 あくまで「あらすじ」もアピールできるポイントなので、
 可能ならアピールしてみても良いんじゃないかと思いますよ。
 
 新人賞の選考の場合、あらすじというのは
 「読み手が物語の筋が分からなくなったときに読み返す」という使い方をされると聞いたことがあります。

 なので、それに便利なように書くのは当然として、
 可能なら「本編を読んでみたい」と思わせるような内容にできたら理想型じゃないですかね?
 あらすじだけで落選させるというのは……流石にないと信じたいですが、
 まぁ、あんまりに酷いと微妙ですけど(笑)。

> なるべく簡素に分かりやすく書く。
> それだけでよろしいのでしょうか?

 それでも悪くないと思います。
 というか、それが、たぶん一般的だと思います。

 ただ、逆に結構装飾したり煽り文的な内容を混ぜ込んだとしても落選させられることはないと思います。
 何故かというと、鈴忌自身がそういうあらすじで選考を越えたことがあるからです。
 もちろん、最初から最後までキチンとは書いてますよ。
 ただ、文字数が余ったなら、変に簡潔にする必要はないかと思うわけです。
 むしろ、自分の個性を消して説明文的にするよりは、自分らしさをそこでもアピールしたいですかね。
 なにしろ、相手は機械じゃなく人間ですから。

 まぁ、気負いすぎず普通に書くのが良いかと思います。
 あと、この手の「あらすじ」に関する話は第四研究室にも色々と記事があった気がしますので、
 良かったら参考にしてみて下さい。

 では、失礼します。何かのお役に立てば幸いです。


優奈さんからの意見
 私は箇条書きのようにわかりやすく書いてから、適当に繋げますね。
 基本的に要点だけを書くべし。最後にどうなるか、というのも絶対必須です。
 起承転結にわけるとわかりやすいのではないでしょうか。

 それでは、優奈でした。


リヨウイチさんからの返信(質問者)
 優奈さま、鈴忌さま、大変詳しく返信してくださってありがとうございます。
 今回、あらすじを書くのは初めてでしたので、
 下調べをあまりせず、此処に書き込まさせていただきました。
 
 ただ、小説の指南書には、あらすじも大事なファクターみたいなことが書いてありまして、
 あらすじを読んで、これは読みたくなるとか、プロットがしっかりしているとか、思うそうです。
 昨日、四苦八苦して書いていたのですが、どうしても400字〜800字程度の規定内に収まらなくて、
 1000字を超えてしまい悩んでいます。
 程度と付くからには、多少字数がオーバーしてもかまわないと思っていますが、
 でも、1000字位になってしまうのはやはりだめなのでしょうか?
 伝えたいことが伝えられなくて、かなり困ってします。


鈴忌さんからの意見
 再びの鈴忌です。

 どの文学賞なのか分からないので断定的なことは言えないのですが……

 ケース1:800字程度 → 前後百文字ぐらいは可
 ケース2:400字〜800字程度 → その間で書くべき

 みたいな感じです。今回は、リヨウイチさんの書き込みを拝見する限りだと、
 ケース2みたいなので1000は厳しいかもしれません(苦笑)。
 もっとも、ケース1でも1000は多いですが。

 ただ、ですね、よっぽど複雑な物語じゃない限り800字あれば結構書けちゃったりします。
 なので、申し訳ないのですが、おそらく「まだ削れる」のではないかと思うのですが、
 いかがでしょうかね? 


 それに100文字ぐらいだったら言い回しの変化で削ってしまうこともできたりします。
 最後に、これは裏技ですが……

 鈴忌は以前に某作品のあらすじで「ゾンビ・パウダー」と書きたいところを字数が足りないので、
 「蘇生薬」と書いた上でルビとして「ゾンピ・パウダー」とふったことがあります。
 さらに「エピローグ」と書きたいところを「大団円」と書いて「エピローグ」とルビを振りました。

 ルビはあくまで字数に数えませんから(苦笑)これだけでも「7文字削減」です(笑)。
 その時は他にも似たような技をやりまくったので相当削減できた記憶があります。

(400字のあらすじなので結構大きい削減ですよ)

 で、そんなチート的なあらすじでも選考は越えたので(笑)
 まぁ、最悪の場合はこういう裏技もあるというお話しです。
(ご利用は計画的に、自己責任でお願い致します……苦笑)

 では、そう言ったところで、そろそろ失礼します。
 どうぞ頑張って下さい。


凶劇さんからの意見
 こんにちは初めまして、凶劇と申します。宜しくです。

 では早速速急に本題に入りますと、あらすじの書き方は、
 簡略的に書くと『三人称の掌編小説の書き方』です。


 三人称、つまりは第三者から見た視点での物語を語る。
 これは本編が一人称であっても変わりありません。
 掌編小説の様に書くのは、某ハウツー本とかに書いてあったのですが、
 あらすじとは、それ自体が単独の作品として読めるものである、だそうです。
 よって、そこに文字制限があるのは小説本編の枚数制限と同等の意味があるのだそうです。
 このあらすじで問われるのは作者の自分の作品への理解力・読解力・構成能力等様々だそうです。
 
 とあるライトノベルの賞では、あらすじは本編と同等の評価を下すのだそうです。
 本編がどんなに面白くてもあらすじで減点される事があるそうですよ。


 さらに裏話なら、特に下読みの段階ではこのあらすじは途轍もなく大きな意味を成すそうです。
 それは下読みの人は一日に何作も、一ヶ月に何十作品も読まなければならない。
 番号付けされた作品を、まずどれから読もうかと思った時、まず最初にするのはあらすじを読んで、
 そのランキング(面白そうランキング)を決めるのだそうです。

 それによって、上位にランキングされれば、「さあ、気合い入れて読むぞ」と成る訳です。

 下読みの人だって人間ですから、最後辺りに成ってくると疲れてくる様です。
 ですから、早めに読まれる事に超した事はありません。
 ので、あらすじは大事です。
 
 その文字制限も徹底して守っておいた方が良いでしょう。
 オーバーしたら減点される事はあっても加点される事はない様ですからね。


 っと言っても、あらすじを書くのは大変だし厄介です。
 ですので、参考程度に私の書き方を荒く紹介しておきます。参考になれば幸いです。

 まず、『あらすじのプロット』を立てる。
 あらすじにプロットが必要かどうかは人それぞれですが、これをしておくと楽に成りますよ。

 まず、起・承・転・結でそれぞれ、あらすじが原稿用紙二枚分(八百文字)ならば、大体百ずつで書く。
 その後にちょっとした世界観や人物設定を書く。
(この場合、人物は三人が限度ですし、それ以上は要らないそうです。主人公・ヒロイン・悪役の三人。
 例え、元々仲間でそいつが裏切ってどうのこうので倒して物語が大きく進んだっとしても、
 それは最大の悪役ではないのでこの場合省いて可です)
 そして書き出したあらすじのプロットを加筆修正して原稿用紙二枚に抑える。
 それで出来上がりです。

 それから、もう一つ。
 
 書き易く、印象的なエピソードを入れるのには、
 誰かに下読みをして貰って、そこで印象的だったエピソードを聞く。

 
 それが狙い通りだったら、そのままそれを挿入ですが、
 大概の場合が作者とは別の視点で見てくれるので、違った新たな視点が加わります。
 それを加筆するとそのエピソードが分かり易くなると思いますよ。

 しかし、どうしても省きたくないエピソードもあると思います。
 例えば、そのエピソードがあるからそこ、主人公はこう行動しようと思ったんだっと思う事も多々あります。
 でも残念な事に、それを書いてしまうと文字数がオーバーしてしまって、
 纏まらないと言うのは私もよくあります。
 
 しかし、その視点はよくよく考えてみると、
 あくまで主人公の動機であってそれは物語の流れではないのです。
 物語の流れはあくまでも、○○がこうした、よってこうなった。世界はどうこうなった。
 っとそれだけなのです。


 よくあるのは勇者が姫を助ける為に、誘拐した魔王を倒して、はいハッピーエンド。それだけなのです。
 そこに勇者のライバルが絡んできたと本編にあっても、それは全体の流れからみたら、
 諸事情なので省いても可になる訳です。
 あくまであらすじは三人称のものなので(いっその事、神視点で感情皆無の方が正しいかも)、
 主人公の感情起因となった出来事は削れます。
 
 そうすると、無機質になりますが、あらすじに有機質を求めていないそうなので、それで良いそうです。
 それを読んで、本編を読みたくなる様なものが望ましいのだそうです。
 オチを知っていてそれで楽しめるのか、と言う疑問も、面白い作品はオチを知っていても楽しめる。
 逆に、オチを知っていたら面白くない、または一回読んだらもう読む気がしないものは駄目だそうです。

 まとめますと、こうなります。

 あらすじは、一つの掌編作品。
 あらすじは、大きな物語の流れ以外必要ない。感情起因は削れる。
 あらすじは、プロットを立てて書くと少し楽。


 です。
 では、長々長々と書きましたが、参考に成りましたら幸いです。

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