第4研究室 創作に関するQ&A 410P | トップへ戻る |
那孤さんからの質問
 厨二病の範囲
 
 初めまして、那孤と申します。
 最近、文章を読んでもらった友人に笑われて気になったのですが、
 いわゆる厨二病と呼ばれる表現にボーダーラインはあるのでしょうか。
 みなさんが、そう感じた表現を伺いたいです。


●答え●

サイラスさんからの意見
 どうも、サイラスです。
 僕個人としては、

1,作者の自己顕示欲が丸出しかと思います。

 自己顕示欲というは、ここでは、「私すごいでしょう」といいたげな、
 カッこよさ、可愛さといったもの溢れかえっている状態かと思います。

2,衝動だけで書いたもの(大学生の自分がやって本当に情けなくなりました)
 ただ、この設定で書きたかっただけだろう、と言いたくなるような整合性のないもの。

 以上が、僕が考える「厨二病」かと思います。
 余談ですが、これをある種、うまく扱った作品が『セキララ!!』 です。
 主人公の昔作ったラノベが現実となって現れると言うもので、
 おそろしく、恥ずかしいうえに、メチャクチャなため(作品自体ではなく、キャラ設定や人物)
 ある種の参考になるかと思います。


巣鴨さんからの意見
 はじめまして。

 私個人の意見としては「厨二病」という表現と、
 それを好むような人こそ厨二病と形容されるべきなのでは? と考えます。

 以前調べた範囲では、某タレントがラジオで言ったのが掲示板などで広まり、
 ネットスラングとして定着したもの……ということだったので。

 率直に言って、ネットスラングの横行する掲示板とか見ない人に厨二病って言っても、
 「なにそれ?」だと思います。自分も少し前まで知りませんでした。
 アニメを見たりラノベ読まない人に、有名だからと「灼眼のシャナ」だとか
 「涼宮ハルヒ」だとか言っても通じないのと同じことですね。

 一風変わった形容や呼び名、設定を好むある種の精神的な未熟さを厨二病だというのなら、
 逆説的に厨二病と好んで口にする人間こそ重篤な厨二病ではないでしょうか、と。

 実際の病理病態の類であればともかく、結局は単なるネットスラングですからね……
 では。


安眠妨害禁止区域在住の猫さんからの意見
 そもそも古典文学の時代から、現代文学に至るまで「人の好む設定」という本質は変化していません。
 
 貴種流離譚はその代表格です。
 ライトノベルでは王道ファンタジーに限らず、現代ファンタジーでもその要素は見られます。
 他にも美形を好むや、最強、最悪。正義、巨悪。
 異性に都合のよい人間などは普通に古代も現代も見られるものです。
 外国でも日本でも低度の違いはあれ、根本は共通しています。

 何故ならそれは本質的に、人が憧れ、また解放感を得られるストーリーだからで、
 厨二病設定はその要素を濃く抽出したに過ぎないからです。
 厨二病と王道はほぼ同義です。王道と言えば誰も笑わないでしょう?


 むしろ、表現力や展開、構成が低いから、そこだけ目立つのであり、設定の問題ではありません。
 そして最終的に言えば、面白ければ免罪符なのです。


雷徒さんからの意見
 んー、そう言えば厨二病ってなんなんでしょうね?
 某大型掲示板でよく使われてるところを見ますけど、人によって解釈や使い方が全然違いますしね。

 単純に作品を幼稚だと批判するために使う人がいて、違うだろうと反論する人がいて、
 かと思えば同じ作品をカッコいいと称賛するために使う人までいて。
 最近じゃマンガやラノベでもネタ的に使われることが多くもなりましたが、単純な貶し言葉ではなくて。
 見慣れたせいか、もう厨二って言葉にいちいち本気で反応する人もいなくなり、
 終いには作者自らが厨二だと発言したり。

 まあ、なんでしょう、厨二って言葉そのものにはさほど大きな意味なんてないんですよ、きっと。
 確かに、厨二厨二と言われる作品はほとんどがトンデモ設定トンデモキャラが登場しますけど。
 じゃあ「ドラゴンボール」や「ゴルゴ13」、映画なら「007」などは厨二なのかと言えば、
 おそらくほとんどの人達がNoと答えるんでしょうし。

 きっと使いやすい言葉なんですよ。
 キモいとか、ウザいとかみたいに適当に言える言葉というか、考えないでも出てくるというか。

 新しく出た作品に厨二病と定評がつくこと自体はさほど問題ではないと、自分は思います。
 厨二と呼ばれても、評価が高い作品も多いのですし。万人受けはしないのでしょうけど。
 問題になるのは、あらゆる人が厨二と蔑みことごとく批判しかされないような作品、
 つまり本当に厨二な部分しかない作品ということなんではないでしょうか。

 語源のまま、中学二年生が若い勢いで思い付いたような要素しかない作品は評価されないでしょう。
 
 ですが、そういったエッセンスを含みつつ、それを上手く料理したり、
 他に光る部分があればそれは名作と呼べると自分は考えます。


 いつものことながら、あくまで持論ですので悪しからず。


かなT(狂人です)さんからの意見
 「中二病」というのが良く分からなくてネットで検索してみたら、
 「ああ!オレのあの頃の状態を、そういうのか!」と納得。
 僕は小四から小六にわたっての頃、自分のことを、
 別の星(異次元だったかも)からやってきた人間であり、やがていつの日か使者がやってきて、
 その秘密を明かすと僕は元来の超能力に目覚めるのだと、本気でそう思ってました。

 そして、同じような能力を持った少年(敵)が転校してきて、
 小学校を恐怖で支配し(なぜ小学校なんかを支配したのか不明)、
 僕は全校児童の期待を背負って彼との超能力バトルを繰り広げるのだけども、
 あげく重傷を負って保健室に運び込まれ(重傷なのに病院ではなく保健室)、
 そこで当時秘かに思っていた同じクラスの女子に介抱されながら、
 (裸で添い寝してくれるとか、ちょっぴりエロい介抱だったように思う)
 3日間ぐらい生死の堺をさまよう(まさかの『保健室に入院』)。

 のちに復活し、復活したらご都合的に超能力もパワーアップしていて、
 それでもって少年(敵)と再戦してこれをとうとう打ち負かす。
 児童たちは僕を救世主として祭り上げ、学校は戦勝ムードにつつまれる。
 というようなことを、当時の下校の道すがら毎日のように想像していました。
 特に、重傷を負うくだりは僕的に圧巻で、たまに想像しつつ実際に
 「うぐ……」とか「ぐはっ!」とか独言してました。

 ということで、こういう僕みたいなのが『中二病』で、
 そういう荒唐無稽かつ自分しか楽しめないような物語を中二病的物語と言い、
 そしてその表現が中二病的表現なんですかね……たぶん。

 ああ、あと、中学生ぐらいになると、さすがに異星人とか超能力は無えなあと思ったのかどうなのか、
 未知の敵とのバトル妄想は続けながらも、
 敵や僕の武器は超能力から、より現実的な銃器や刀剣へと変化していました。
 で、ノートに、その使用武器の絵と名称の一覧を書き留めていたんですが、
 しかもそのほうがカッコイイと思ったのか慣れないローマ字で書き留めていたんですが、
 ひさしぶりに見返してみると全般的にローマ字つづりがメチャクチャで、
 例えば防弾チョッキぽい絵の横に「BYO−DANCHOCI(ビョーダンチョッチ?)」とか、書かれてあった。


みたらしさんからの意見
 はじめまして、硝子細工さん、ライトノベル作法研究所の皆様。みたらしと申します。

 なんかもう出遅れた気はしますが、一応。
 中二病という言葉に関してはRPG大辞典で詳しく書かれています。

 何分ゲームの用語にかんするサイトなので、例が全てゲームだったりするのですが、
 定義されている内容自体はジャンルを問わず通用するものです。
 厨設定についての項目もありますね。
 かなTさんのは……いわゆる『電波』だと思います(ご気分を害されたなら申し訳ない)

 設定が自分が好きなものを切り貼りしただけで、ストーリーが自分の書きたい展開へ急いだり、
 キャラの名前に『ラ行』や『ヴ』、暗いイメージがある漢字を多用すると『厨臭い』と言われます。
 中高生には人気が出やすい設定なので、使いどころを間違えなければ効果的です。
 乱発したり、設定・ストーリーが未熟だと叩かれますが。

 蛇足ですが、『中二病患者』を必要以上に貶したり、中二病ではないのに
 『中二病』扱いする人を最近では『高二病』と呼ぶこともあるそうです。


 ではでは。


Number of the Beastさんからの意見
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