第4研究室 創作に関するQ&A 415P | トップへ戻る |
本名弘之さんからの質問
 萌えと商業主義について
 
 こんにちは。初めてこちらに書かせて頂きました。
 この度は以前スレにあった
 「金銭目的で作家を目指す、創作することについて」のレスに似たような感じの話ですが、
 ちょっと私なりにこの様な意見がふと頭の中に浮かび、
 それについて皆さんと議論したいと思いまして書かせて頂きました。

 私は思うのですが、ここ最近のラノベ及び漫画等の作品は、
 主に萌え、巨乳、パンチラ、ギリギリのヌードといった要素で、
 男性ファンを得て人気を得ようという魂胆が見られます。
 その所為で話の質自体がかなり落ちているように感じられるのです。

 実際どの小説文庫を見ても、若干巨乳の女の子の絵で、
 顧客を得ようとしているような作品ばかり見受けられるような気がします。
(某有名なスニーカー文庫の小説も、実際そんな感じで売れたに過ぎないような気がしました)
 ある意味そういった事が、金目当てに小説などを書くための切り札のような気がするのです。
 
 話自体がエロく、男性が喜べば良いというこの現代の主なシステムに、
 私は絶望し、疑問を感じずにはいられないのです。
 だから私が小説を書く際には、(萌えという要素については、少し許しても良いところもありますが)
 そういったキーワードは絶対に含めないようにしようと努めています。
 
 皆様は実際そういったことに関してはどの様に感じられているでしょうか?
 ご意見をお聞かせ願えればと思います。


●答え●

パンクさんからの意見
 おはようございます。
 早速ですが、俺の意見を。

 確かに色気だけを売りにしている小説がありますね。
 俺もその内容を見て「このドコが面白いの?」と疑問を感じていました。

 しかし、友達が言うには「可愛い女の子がいて、そこに色気があれば作品の魅力が上がるんだよ」

 ……らしいです。

 正直、俺はこんな作品を認めたくはありませんが、これも時代の流れというやつなんでしょうか?
 しかし、俺は色気を武器にした作品は書きたくはありません。
 色気に対する認識はディティールにしか過ぎない。と、思っております。
 小説は内容が面白くてなんぼだと。
 わくわくしたりドキドキハラハラしたりと、感動したり。
 俺はそんな『内容重視』の作品を書き上げたいと思っております。

 ではでは。


ゆーぢさんからの意見
 議論の表題と内容に若干のぶれがあります。
 金目当て小説についてのお話なら、お色気も「一部の要素」でしかありません。
 まあ多大な部位を占める要素なことは認めますが。
 売らんかなのありかたについて何かを論じたいのであれば、
 お色気にとらわれていては話が狭くなるし根本的な考察にはなりませんよね。

 で、お色気至上主義に物申す、というのであれば、表題からそこを明確にすべきかと。

 両方を話したいというのであれば、とりあえず私見を。

・売らんかな主義
→商品なんだから売るため、リピーターを増やすために、
 顧客満足度を向上させるのはなにも間違いじゃないしキャッチーな広告戦略も正道かと。

・そのためのお色気
→まあ嫌いならスルーで問題ないでしょう。
 お色気重視じゃない暑苦しい活劇ものや文芸寄りの作品もそれなりに開拓されてますし。
 ハルヒにしてもみくるより長門人気で持ってるとこあっから。


Vedaさんからの意見
 こんにちは、Vedaです。

 本名弘之さんのお気持ちはよく分かります。
 私も同じ意見、同じ疑問を抱いています。
 ですが、私はそれはしょうがないと思うんです。
 
 経済の流通は、消費者がいて初めて商品化されるのです。
 そのため、消費者が望むものを売らなければならない。「売れるもの」を売らなければならない。
 売れない商品を売ったって、損になるだけ。

 
 コレは単なる「金儲け」という嘲笑したような一言の言葉で片付けられるようなものではなく、
 従業員の給料、会社の資産、そして(少し大げさかもしれませんが)日本の経済に響いてくるので、
 仕方がないことなんです。

 そして最終的に、人気がある――
 いわゆる「萌え系」を全面的に押し出したマンガやライトノベルを出すのです。

 もし、「消費者がそれらを望まなくなったら」ライトノベルやマンガは、
 また違った別のテーマに移るかもしれませんね。


 正直言って私はいわゆる「萌え系」というのは、あまり好みません^^;男女共に……
 ごめんなさい。生理的に受け付けられないんです……
 ですが、たとえ友達が、萌え系が大好きでフィギュアを持っていて
 「○○タンもえ〜〜」なんて言っていても、否定するつもりはありませんし、普段どおりのままです。
 自分が好きなものを、他人に否定されるのは悲しいですものね。


木野さんからの意見
 まあ、あれですよ。
 どんな小説もほとんどは商業目的だろうと。
 それ自体は悪いことじゃありません。
 面白くなければ売れないんですから。
 面白い本が読みたい我々にとっては全く問題ない。
 問題は絵とかキャラクターの身体的特徴によって買わせようとする作品ですね?

>主に萌え、巨乳、パンチラ、ギリギリのヌードといった要素で、
 男性ファンを得て人気を得ようという魂胆が見られます。


 そのうちそういう本も廃れてしまうかなーと。
 だっていやらしいもの見たければエロ本という便利なものが世の中にはあるじゃないですか。
 ギリギリヌードじゃなくて全裸。(注 十六歳です)
 そのうち滅びるでしょう。

 ちなみにギリギリヌードが良いとか巨乳が良いとか云う人には、
 解剖学の本を一時間ほど読ませてください。
 人間中身はほとんど一緒だってわかるでしょうから。


安眠妨害禁止区域在住の猫さんからの意見
 ん〜貴方は本質をまるで見ていない。
 今は男性受けより女性受けを狙っての要素が追加されている時代です。という冗談はさておいて。
 
 人が求めるものを提供して利益を生むのが娯楽業であり、時代の流れでそれは変わります。
 求めるものを提供できない作家は、売れないので切られます。


 また昔より安定的な執筆速度と冊数を求められます。昔とはまるで事情が違うんです。

 そして貴方は話の質が下がっていると言いますが、
 それは単純に良い作品を見つけ出せるほど読んでいないのだと思います。


 過去に比べて作品が膨大になった分、優れている作品も沢山あります。
 逆に面白くないものも確かにあります。でもそんなのはどの時代、業界だって一緒です。
 またそういう要素がない小説だって幾らでもあります。
 貴方は結局一般的に言われることに流されて、
 自分の意志で物語を見て、差異を理解する作業をしていないのでしょう。
 表面だけを否定するのは、敵前逃亡と同義ですよ。

 まあ何にしろ。面白いものは面白い。
 要素というのは要素の一つでしかないわけで、
 それでその小説が根幹から崩されるわけではありません。
 
 質の低い小説は、そもそもその作者の腕が低いだけ。
 上手い人はどんな要素を入れても上手く書きます。



みつきさんからの意見
 本名弘之さま、こんにちは。

 エロが好きな人がエロ小説を書いて、エロ小説を好きな人がそれを買って読む。
 ただそれだけのことですよね。


 エロをテーマに置くと、どうしてもやることがいっしょになってしまいますから、
 すぐにインフレ起こして低レベルなものが市場に溢れるのも必然ですし。
 でも、そんな状況でも、あまりにもレベルの低いものは自然に淘汰され、
 その中で読者のニーズにあったものや、良作などがあれば残っていくわけで。
 
 『残る』ということは、つまりはそれが望まれているということですから、
 そういったまっとうな経済活動をしている人たちをひと括りに『金目当て』と見下す必要なんて、
 全然ないと思うんですけどね。

 
 お客さんがエロ以外の面白い作品を読みたいなら、
 他の棚に行けばいくらだって面白いものが置いてあるわけですし。

 男性向け女性向けに限らず、どこでもエロは大きな市場ですが、
 それに飲み込まれずに地道に面白い作品を発表し続けている人なんて、それこそたくさんいますよ。
 それに到底及ばない、及ぶ気もない努力嫌いな低レベルのもの書き志望ほど、
 自分が勝手に『下』だと思い込んで見下している方向にばかり目を向けて、
 そこで必死こいて粗探しをして、時間を掛けてくだらない不平不満を一生懸命垂れるものです。
 
 そんなことしてる暇があるくらいなら、他にやることいっぱいあるでしょ、
 って思っちゃいますよね、ほんと。
 そういうつまらない人に付き合っていると自分のレベルも下がってしまうので、
 もうこのあたりで失礼させていただきますね。


蜜さんからの意見
疑問1
・いわゆる「色気」を作品に導入することが、
 何故「作品の質の低下」になっているのか、関連性が明確でない。

疑問2
・挿絵がいわゆる「ねらっている」ものであるとするのはよいが、
 実際に本文を読んで作品の良し悪しまで判断してから、「質の低下」という言葉を用いているのか?

疑問3
・まさにそういった「色気」を書きたいがために信念を持って作品を提供している作者の可能性を考慮せず。
(考慮したと思わせるような書き方をせず)、
 全てそれが「金目当て」と別の目的であると推察した根拠は何なのか?

疑問4
・参考資料――いわばあなたの読書遍歴はいかようなもので、このことを考えるに至ったのか?
 他人から聞いた評価ではなく、あなた自身がきちんと読んだ結果として、
 そう評価した作品は具体的に何なのか?


パプテマスさんからの意見
 ことライトノベルなんて娯楽、嗜好品なんですから流行をつかんで、
 一定の利益を上げることのできる作家ってのは素晴らしいのではないのでしょうか?
 それにライトノベルは絵を含めてライトノベルなのでは?

 絵と文章の両面から読者を獲得できるのがライトノベルの特徴だと思っていたのですが。
 ハルヒなんてその典型では?


本名弘之さんからの返信(質問者)
 皆様から色んなご意見を聞かせて頂き誠にありがたく思います。
 確かにあくまでライトノベルという分野はある意味娯楽的な部分があるから、
 そういった演出的なものを入れても良いかもしれませんね。
 だけで私としては、やはりそういったので全てをまかなおうとするこの仕組みに、
 いささか不満を感じずにはいられないのです。

 正直言いまして、私もたまにそういう小説や漫画、及びアニメにおいて、
 巨乳の女の子目当てに見てしまう事がたまにあります。
 だけど実際その様な話などを1話見終わった後にいつも残るの感情は、
 巨乳の女の子に現を抜かしているバカで変態な男キャラどもに対する強い苛立ちです。
 また男性の視聴者の興味を引くかのようにわざと胸の部分をアップにしたりする演出等などには、
 私は腹が立って仕方がありません。
 そういった意味で、その様な作品は結局最後まで見ず、
 途中(または1話だけで)投げ出したりしてしまいます。

 つまり言いたいのは、実際私の様に巨乳など、
 そのような女の子の体に興味を引かせるような作品などが、私的にはとても許されないことなのです。
 そういった意味では正直、某ハルヒや某シャナといった作品は、私はどうしても好きになれないのです。
 ある程度話が面白くて、そこに更にその様なイラストを追加することで人気爆発。
 小説が売れ、そこから更にアニメ化、そしてフィギュアなどの販売により、儲けを増やしていく。
 正直このシステムが私はあまり好きではないのです。

 そういった意味で私は、安眠妨害禁止区域在住の猫さんのような考えの人がいるからこそ、
 この分野は今腐りかけているのだと思うのです。

 なんか今度はほぼ私の意見をゴリ押しするような事を言ってしまいましたが、
 まあ実際、人それぞれ色々な考えの方がいるわけでして。
 その中で私は自分が小説などを書く際には、
 その様な演出的なものを一切取り入れないように使用というポリシーを貫こうと思うのです。
 だからやっぱり私は、あくまで趣味で小説などを書いていった方が良いかもしれませんね。
 安眠妨害禁止区域在住の猫さんが言うように、
 そういった読者サイドのニーズに応えない私は、多分生き残っていけないと思うので。


龍架さんからの意見
 流石、安眠妨害禁止区域在住の猫さんと言った所でしょうか。尊敬しています。
 それ故にぶつかることもあるのですが(勝手なこと言ってすみません!)
 こんな書き出しで始まるのですから、当然安眠妨害禁止区域在住の猫さんの意見に大賛成、ですかね。

 ふむ。本名さん。ボクが思うに、貴方が書いている小説はライトノベルではないのでは?
 と、率直に斬り込みます。
 
 成程成程。ボクも、「巨乳」だとか、「変体描写」というのはあまり好きではないですね。
 そして、ライトノベルは流行。
 安眠妨害禁止区域在住の猫さんが仰る通り、ニーズに応えないと生きていけません。

 ですが、そもそもライトノベルというものは
 『中学生や、高校生が気軽に読める小説』的なコンセプトが前提です。
 夏目漱石とは違うのです。

 
 ボクは現役で高校生日記をエンジョイしているので、わかるのですが。
 こういう描写があると面白いなと感じることが多々あります。ま、爽快ですからね。
 某シャナや、某ハルヒはそういう受けるシーンを織り込みながらも、
 世界観で読者を惹きつけているとは思いませんか?
 ただ単純に「エロ」を求めるなら、その手のゲームを買いに行きます。高校生でも、です。


本名弘之さんからの返信(質問者)
>龍架さん
 「貴方が書いている小説はライトノベルではないのでは?」
 と書いておりましたが、私としては若干ライトノベルっぽい感じの小説を書いていたつもりです。
 実際それはライトノベルではないとおっしゃりたいのでしょうか?
 まあ実際ライトノベルというのは、龍架さんや安眠妨害禁止区域在住の猫さんが、
 おっしゃるようなものかもしれませんね。
 だったら、私が書いている小説は一体なんだと言うのでしょうか?
(すいません、なんか上から目線な口調になってしまって;)


咲さんからの意見
 現状のシステムに不満を述べるだけで、変えようとする気概もない。
 とりあえず<エロ>を使ってでもプロデビューし、その後、地道に努力をして、
 最終的に〈自分が書きたいように書く〉ための環境を作ってやろう、という考え方もしない。
 
 向上心もなければ計画性もなく、ただ目の前の現状しか見えておらず、
 自分から状況を変化させようという積極性にも欠ける。
 また、本気でラノベ作家になりたいと思っているのかも疑わしいし、
 「書きたいもの」が明確なのか定かではない。
 最終的に、回答者の意見を〈言い訳〉にして、「やっぱ小説は趣味くらいにしておこう」という逃亡宣言。
 単に<エロなし>で、読み手を唸らせる作品を書けばよいだけなのに、どうしてそんな結論が出るのか。

 以上が、僕が本名さんの質問と返答を読んでの回答です。
 上の文章を一言に省略するならば

 「甘えるな」

 です。


東堂心さんからの意見
 初めまして。
 実に面白い事を考えますね〜。
 確かに仰る通り時代は変な流れに流されている傾向があるかもしれません。
 
 ですが、はっきり言いまし、てその流れを絶つ力のある作品も、
 また消失しつつあるという点にも考えなければならないのでは、と私は思います。
 みな似たりよったりの作品であり、一つとして面白みが無くなってきたのはある種慣れもございますが、
 それ以上に多様な層の人に支持されるほど面白い作品が無いのもまた一つの事実。
 
 よってある意味、今は物書き人に取ってチャンスでは無いかと私は思います。
 その人のみが持つ個性的で独創性を兼ね備え、魅力がある作品を描く。
 
 売れるのも大切ですが、その点を読者の為にも忘れないで欲しいものですね〜。 
 例えそれがお色気路線であったとしてもね(笑)
 
 駄文失礼しました。


安眠妨害禁止区域在住の猫さんからの意見
 おお、貴方はとても言い事を言いました。
 自分でも良く分かっているのですね。

>安眠妨害禁止区域在住の猫さんのような考えの人がいるからこそ、
 この分野は今腐りかけているのだと思うのです。


 例えば政治家はその分野を仕切っている権力者だから腐れば政治が腐るのです。
 しかし生憎、私には権力はありません。
 
 だから第二番目の力を使っています。即ち数の力です。
 要するに、植物を腐らせるには莫大な菌類が必要なように、
 一つの分野を権力者以外が腐らせるなら数が必要なのですよ。
 求める読者が膨大にいるからこそ、そういう方向に傾いているのです。
 もう少し広い目で世の中を見ましょう。


 世の中は天秤です。重くない方には傾きません。

>私が書いている小説は一体なんだと言うのでしょうか?

 適切に表せるものを教えて差し上げます。
 読者を満足させる気のない自分至高主義者の小説を通称「自家発電小説」と言います。

 これ以上は平行線な気もするので、これにて失礼をば。


鳥ノ木さんからの意見
 自分もラノベのようなものを書いていますとか、
 そんなの無視して完全に読者側の視点で言わせて貰うと、
 本名さんが指摘している問題は、実際にあるんじゃないかなと思います。
 
 萌えイラストも、いい加減限度を知らないような感じになってきていて、
 レジに持っていくのも躊躇してしまうような表紙の本とかもありますし。

 
 特に帯とか、正にこの本は微エロを売りにしてます、
 と言わんばかりのうたい文句書いてるのが多いですし。
 正直、やりすぎで買おうとすることが出来ない人とかも沢山いると思いますよ。
 友達にも、近所の本屋で買えば良いのにアマゾンとかで注文している人が何人かいますし。

 それと、内容についてですが。
 私はやはり似たようなものが増えていると感じます。
 ただキャラや要素を変えただけの薄っぺらい作品がうようよしてるなと。
 長く売れる作品ってのは、やはり作者が自分でこだわって設定を考えているものだと思うのですが、
 それがないのが多い。
 
 いつも例に挙げるのですが、奈須きのこさんとかの作品は、
 自分なりの解釈などをしっかり作中で説明して、作品の色と言いますか、他とは違うぞ!
 と言うところをしっかり書かれています。

 
 他のファンタジーものだと、この前いわゆるエロゲーの「聖なるかな」を紹介されてやってみました。
 この作品は私がこれまで読んできた全てのトリップものファンタジーを一蹴してくれました。
 何故、その他の世界があるのか、と言う根本的な部分をしっかりと作り上げていたからです。
 私も似たようなことを考えていたために、大変感心しました。
 これをやってしまうと、某異世界トリップもののアニメとか、
 なんも考えられていない紙みたいなものだったんだな〜とか思ってしまいます。
 なんと言うか、もう一度書きますが。
 
 最終的に金目当ての小説が出てきて一番読者として困るところは、
 似たり寄ったりな作品ばかりが出てきてしまうというところでしょうか。

 
 そんなんだからたまにちょっと深く、しっかりした魔法とか、特殊能力とか、異世界ものとか、
 妖怪ものやら悪魔ものが出てくるとすぐに人気が出てアニメ化〜、とかになってるんじゃないかなと。
 業界のことをなんにも知らない一読者の私は思います。
 
 だって、「冒頭でヒロインと出会う男主人公→障害出現→障害消え去る→エピローグ(後日談)」
 ってパターンが殆どなんですもん。
 ページ数的にパターンに入ってしまうのは仕方がないと思いますが、それにしても何か一つ欲しい。
 素材が違うだけで、自分なりにアレンジし、味を出そうとしていない。
 結局、そこまでは売れず、オリジナリティがどうたらってまた言われるようになる。
 そしてまたなにか作りこまれた設定のものが出てくるとポップを飾って大売出しとかに。

 ……と、私はこのように感じますね。
 別に金目当ての小説を否定するわけではありませんが、やはりハズレといいますか、
 発売日にだけ売れるようなものとかを引かされると、不快感が強いですね。
 ですが、数を出さないと売り上げがヤバイとかは、某掲示板とか「ラノベラジオ」で、
 近しいと思われることが書かれていたのでそこはしかたのないことなんじゃないかなと思います。
 
 でも、もうちょっとこれぞ俺! って感じのものを出してくれと思う気持ちは、
 拭い去ることが出来ませんです。

 もっと金稼ぎのためでなく、
 自分の為に書いた自分だけが書ける味のある物語を読ませて欲しいなと思います。



連夏さんからの意見
 エロくないラノベはあります。
 エロくもなければオチもヤマもない作品だってあります。
 おっしゃるような作品が出せない業界ではないので安心して下さい。
 
 実際に売れるかどうかは批判されてるようなシステムの問題ではなく、読者の好みの問題です。
 読者の多いジャンルを選ぶかどうかは作者の勝手ですが、マニアックになれば当然、読者は減ります。


 次に、エロと判断する基準についてなのですが。
 ハルヒやシャナを例に挙げていますが、どの点がエロいと感じたのでしょうか。
 この辺りの判断は、各自で異なってくるので、議論のすれ違いを招いてしまうと思われます。
 単に美人であることの描写すらダメであるのなら、とても大きな制約になります。
 この辺りを明確にしないと議論が難しいと思います。

 私が思うところは今のところ以上です。


咲さんからの意見
 言いたいことがあるならば、それを小説で表現するのが、作家ってものでしょう?
 現状に不満があるなら打破するような作品を書けばよいのです。


 とにかく、書くこと。ここでスレを立てるよりもよほど意味があるのでは、と僕は思います。

 それと、チキンに対して与える慈悲も思いやりの心も僕にはありません。
 僕の優しさはおっぱいの大きい子にしか与えられないのです。
 ただ、本名さんがそのポリシーを貫いた作品を書き上げる上での、創作中の悩みなどには、
 真面目に答えたいと思います。
 個人的には<エロなし>な作品というのは好きです(ちなみに僕は雑食です)。
 『ダブルブリッド』とか、乙一の作品とかね。
 でもって、本名さんがその作品を書き上げた暁には、
 僕の態度はツンからデレへと変化していることでしょう。

 うぅん、まぁ、こんな感じかな。

「とにかく書けばいいじゃない!」

 僕が言えるのは、というよりは言いたいのはそれだけです。
 そして、それができない人にはやはり、

「甘えるな」

 という言葉を僕は何度だって繰り返すでしょう。
 まぁ、あまり難しく考えないでください。
 僕自身にも言い聞かせている部分がある言葉ですし、
 本名さんの考えが分からないわけでは、ないのです。共感できる部分も多々あります。

 以上。


みずさんからの意見
 こんばんわ。みずと申します。
 長文ですがお付き合いを。
 まずは本名さんの意見に対し反論を。

> 私は思うのですが、ここ最近のラノベ及び漫画等の作品は、
 主に萌え、巨乳、パンチラ、ギリギリのヌードといった要素で、
 男性ファンを得て人気を得ようという魂胆が見られます。

 こんなものは、昔から少年漫画の定番要素ではないでしょうか。

 ラムなんて虎柄ビキニでその辺歩いてますし、
 タイムボカンシリーズの三悪のリーダーの女性もよく脱いでます。
 ドラゴンボールの初期とかもお色気要素強いですよ。むしろ今より昔のもののほうが露骨かも。
 
 故に、質が落ちているのはエロ・萌えが原因ではないと思います。


 強いて言うならば、ライトノベルレーベルの乱立による大量生産の結果、
 「小説としては」質の良くないものが市場の大部分を占めるようになったという、
 それだけのことであるかと思います。

 ただこの「最近、萌え要素を過剰に出している作品が多すぎる」ということに関しては、
 書く側の視点から論じても無駄なような気がします。
 それが売れるから、その系統の作品が出版されるわけで、
 その本を買う側や、その本を出版する側の意図を考えなければならないのではないでしょうか。

 まず、そのラノベを買う人は、ストーリーを買っているのでしょうか、挿絵を買っているのでしょうか。
 ライトノベルにとっての、イラストの重要性は今更言うまでもないと思います。
 例えば、人気のラノベでも、絵師が変われば売り上げが変わるものが多いのではないでしょうか。
 そして、人気のライトノベルでは、ストーリーを離れた画集が出てもそれなりに売れるのが現実です。
 
 今年のナツイチで出た「伊豆の踊り子」を、
 読まないけれど表紙目的に買った人も少なからずいるでしょう。
 
 つまり、書店に並ぶ商品の段階では、ストーリーだけがすべてではないこと。
 むしろ、開いて中を見なければならないストーリーに対し、
 一目で分かる表紙イラストの方が、作品に対する情報のない相手に対して訴えるものが大きい。


 「キャラクターの外見」が大きな要素になるため、
 分かりやすい人気テンプレートのキャラがあると、買う側も安心するのではないでしょうか。

 更に出版社サイドとしてはどうかと考えてみると、
 出版社が売っているものはライトノベルだけではありません。
 売れたライトノベルは、コミックになり、CDになり、アニメになり、映画になり、
 更にキャラクターグッズと展開していくケースが多いと思います。
 ということは、少なくともその方針をとっている企業にとっては、メディアミックスしやすいもの、
 キャラクタービジネスとして扱いやすいものが好まれるでしょう。

 メディアミックスされる段階で、ストーリーの面白さは残っても、
 台詞以外の文章の技巧はほぼ跡形もなくなります。
 キャラクターは残りますが、その段階ではストーリーから切り離しても、
 そこそこに魅力があることが求められるでしょう。
 
 故に保険として、単純に受けがよさそうなテンプレートのキャラクターを
 適度に織り込む必要がでてくるのではないでしょうか。


 このように考えておりますので、現状の萌え路線に反感を抱くのなら、
 メディアミックスに遠い、表紙もシンプルで挿絵もないような出版社を
 選ばれるとよろしいのではないかと思いますが。

 もしくは、文章で勝負の要素が強い一般小説に転向するかですね。
 最近は表紙を変えればそのままラノベでいけそうなものも少なくありませんから、
 萌え要素がないなら一般の方がいいかもしれません。間口が狭いでしょうが。


レンレンさんからの意見
 どうも、レンレンです。こういったスレは良いですね、色んな考えが見れて。

 確かにそういった作品は多いのかもしれません。
 しかし、それが話の質が落ちている原因だとは思えませんし、切り札だとも思えません。

 ここで挙げられている漫画はもそうだと思いますが、
 ラノベは中高生向けや読みやすいことが必要だと考えています。
 その手段の一つとして、そういった要素を入れているだけのこと、
 「かわいい」とか「キレイ」という人なら持っている、
 当たり前のことを書いてるに過ぎないのだと思います。

 ジャンルによっても変わりそうです。
 推理物でこういう要素が多いなら嫌ですが、学園物なら全然オッケーです。
 それに、そういう要素がなくても売れている作品はたくさんあります。
 本名さんもご自身の考えで作品を書いて行かれれば良いんじゃないでしょうか。
 そういった作品も、作者の考えや努力の結果です。
 絶望するのは自由ですが、そこまで強く否定するのはどうかと思います。

 長くなりましたが、私の考えはこんな感じです。
 私自身よくラノベを買って読んでいるのですが、このような話の質が低い作品には出会っていません。
 運がいいのか、読み方が悪いのか……


風月堂さんからの意見
 一頃、キャラ絵のないラノベ*というのが話題になりましたが、
 あまり流行らなかったところをみますと、イラストの役割は小さくはないのだと思います。

 *「僕らはどこにも開かない/御影瑛路/電撃文庫」など

 ハルヒやシャナを色気による人気と見るのは、あまり一般的な見解とは思えません。
 ハルヒについても、みくるは比較的人気がない部類に入るといわれますし。
 確かに、「かのこん/西野かつみ/MF文庫J」、「AKUMAで少女/わかつき ひかる/HJ文庫」
 のように色気を売りにしたものありますが、ハルヒやシャナについては、
 キャラクター性や作品の構成など、色気以外の観点からの評価が多いように思われます。

 また、色気を入れて読者を楽しませるのも一つの方法ですが、
 色気なしで楽しませることは真剣に考えないのでしょうか。
 事実、あまり色気のないイラストのラノベはあります。

 例えば、「カラクリ荘の異人たち/霧島ケイ/GA文庫」や
 「ミミズクと夜の王/紅玉いづき/電撃文庫」といったような例があります。
 
 読者として楽しみたいのならば、
 周囲の人気や評判を気にせず地道に自分の目で探してみてはいかがでしょうか。



 最後に
 比較的二次元的な雰囲気や色気の薄いラノベは、探せば意外にあるものです。

 例えば、「神様が用意してくれた場所/矢崎存美・Fuzzy/GA文庫」、
 うさぎの映画館/殿先菜生/電撃文庫」、「海をみあげて/日比生典成/電撃文庫」、
 「君のための物語/水鏡希人/電撃文庫」(この作品の表紙は男性のみ)、などなど。

 ラノベがおかしいと言う前に、色気なしで読者を楽しませる作品を書くという意気込みで書いたほうが、
 建設的ではないでしょうか。



リィズさんからの意見
 支離滅裂なことを書くかも知れませんが、どうかお目こぼしのほどを。
 私は本名弘之さんのお考えは正しいと思います。
 誰だって書きたくもないものは書きたくないし、意欲が無いならば良い作品はできません。
 プロにだって書けない分野はあるはずです(ミステリーは上手いのに恋愛物はダメ、とか)。
 それにプロは出版社を選んで作品を送り、それが気に入られた人たちです。
 自身もその出版社のカラーに近いはずですから、たとえ強要されてもある程度は受け入れるでしょう。

 これから独自のカラーを持っていく私たちはどうすれば良いのかと考えてみました。
 カラーとは言うなれば自分の世界。
 自分の世界を創ることは大事、読者を染めるのも同じくらいに大事です。
 ここでちょっと例え話なんぞを。

 もし、自分が転校するなどして違う環境に入ってしまったらと考えてみてください。
 緊張しているとき、教室の隅で男子がじゃれ合ったり、
 女子がお菓子を盗み食いしているのを見てホッとする。
 自分の世界とここは繋がっているんだ、と確認できて安心するわけです。
 
 ここで言っている教室が「作者」、転校生が「読者」だと見てください。
 私が思うに、読者を安心させるのも作者の役割だと思うのです。
 読者を馴染ませようとせず、馴染めない者は放っておけ……
 これでは、読者が逃げてしまいかねません。
 俗に言う「とっつきにくい」状態です。
 
 ここで読者が好きそうなものを作者が提供すると、
 読者が作者の世界に入りやすくなるというメリットができます。

 
 さながら卵ぶっかけご飯の醤油のように!(意味不明)。
 ともかく、少しの努力で物事が優位に進むなら、使わない手はありません。

 その努力として行われているのが、色事方面なのではないでしょうか。
 
 特にラノベは男性が多いですから、その傾向が強くなってしまうのは否めないのかな、と。
 色事が嫌いならば、別方面からのアプローチ(努力)でいけば良いと思います。
 要はキャラです、ストーリーです、魅力です。
 自分が書きたいものを書くのはもちろんですが、
 それを読者と共用しようとする心構えがすべてなんです。
 
 以上、キャラの素肌を守りたい者の一意見でした。


飛車丸さんからの意見
 読者主体が過ぎれば「媚」になり、作者主体が過ぎれば「独善」になる。
 で、昨今のラノベ業界の「媚」が気に入らない、と。
 でもそりゃ勘違いですよ。

 そもそもラノベ業界は、黎明期からずっと「読者主体」のやり方を続けてます。
 
 スレイヤーズ!、ゴクドーくん漫遊記、フォーチュンクエスト、ロードス島戦記、卵王子カイルロッド、
 爆裂ハンター、などなど。これらの世代から今に至るまで、この体制はもう30年に渡って続いてます。

 だけどそれは、作家が金目当てというわけじゃなく、出版社がずっと読者に合わせてきたってだけですね。
 たとえば乳だパンツだなんてのは、作家の領分というより出版社とイラストレーターの領分です。
 もし本名さんが媚びない小説でデビューしたとしても、挿絵が媚びまくってくれますし、
 場合によっては編集から「読者サービスを入れろ」とも言われるでしょう。
 だってそういう業界ですから。

 それと、一つ重要なこと。
 
 ラノベだけに限りませんが、商業作品として書くのであれば
「読者」というのは常に意識しなきゃいけません。
 度が過ぎれば「媚」になりますが、逆に足りなければ「独善的」な作品になってしまいます。


 過ぎたるは及ばざるが如し。
 どっちが良いも悪いもなくて、上手く折り合いを付けるのがいいんじゃないでしょうか。
 普通に普通の作品を書けば、あとは出版社が勝手に読者サービスしてくれますから。
 それすら嫌だというなら、ラノベ書きにはならない方がいいと思いますよ。

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