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模倣屋さんからの質問 2009/6/28
 会話文に比べて地の文が圧倒的に多くなってしまう
 
 こんにちは。ライトノベル作家志望の模倣屋と申します。
 今回みなさんに相談したいことは作品内に登場するキャラクターたちのやりとりについてです。
 ライトノベルにおいてキャラクターはかなり重要であり、
 魅力的なキャラクターを生み出すにはキャラクター同士の会話が大事だと感じているのですが、
 私はどうにもキャラクター同士の会話のやりとりを書くのが下手のようなのです。
 そのキャラの設定自体に魅力がないという理由もあると思うのですが、
 会話を書いていても全くキャラに魅力を感じない。
 以前どこかで見たようなやりとりをそのままコピーしたような内容になってしまいます。
 それに地の文と会話文とのバランスもよくわからなくなってきました。
 プロのライトノベル作家と作品を比較してみますと私の作品のほうが圧倒的に地の文が多いのです。
 下手すると作品の八割、九割は地の文ではないかという勢い。
 正直、地の文が多すぎてテンポががたがたです。
 そして自分でそうだとわかっているのにこの悪癖を直すことができません。
 会話同士をつなげるのにどうしても地の文を多用してしまいます。
 これではライトノベルとして非常に読みにくい作品しかできません。

 すみません。どなたかキャラクター同士の会話について助言を頂けませんか?
 どんなものでもかまいませんので、よろしくお願いします。


●答え●

魏延さんからの意見

 ひょっとして、地の文ありきのセリフになっておられるのでは?
 キャラがしゃべってもいいことを地の文で説明している、とか。
 テンポが崩れるほどアンバランスなのでしたら、
 キャラがもう少ししゃべるべきかも知れません。

 いっそ、会話部分だけ台本形式で書く、というのはどうでしょう。
 もちろんあとで描写をいくつか付けて小説形式に戻すんですけど、
 セリフに合わせて描写を加えていくので、
 地の文ばかりが暴走する事態にはならないと思います。
 開き直ってみればわりと楽しく書けますし。
 ただ、なれてくると地の文を書くのが億劫になる、という副作用があります;


夜宵吹雪さんからの意見

 キャラのやりとりがぎくしゃくして見える、と取ってもいいのでしょうか。
 それにしても地の文が8割から9割はある意味すごいですね。
 私もたまにやります。説明に気を取られてうっかりと。
 私なりに思いつく解決方法は以下になります。

 まず、根本を見直してみましょう。
 キャラクターの性格やら口癖やら人間関係を見直してください。
 キャラ同士には、かならず何らかの関係があります。当然ながらその関係の上で会話は行われます。
 キャラの特性を理解していないと、うまく描写できませんからね。

 そして、私が良くやる地の文が多すぎるもの直す手段。
 キャラクター同士の会話だけで話を進めるよう努力してみます。
 
 とにかくキャラ同士の会話文だけを書く。そして、キャラクターの口から状況を説明させる。
 そして不自然な会話を削りつつ、後で文章を挟み込んで調整してます。
 

 これなら会話のすぐ後に文章を挟みすぎることはないかと。多すぎるとくどくなるとすぐわかるので。

 私の思いつく解決方法は以上です。
 何はともあれ、キャラ同士の会話を書きまくってください。


光生さんからの意見

 こんばんは、好みが激しく偏っている、光生です。
 地の分が多すぎて読みづらいだって? 素晴らしい作品じゃないか。
 半分冗談です。

 貴方がどんなものを書こうとしているのかわからないので、
 あまり本格的なアドバイスはできませんが参考までに。
 貴方が考えるライトノベルとはなんですか?
 
 貴方はキャラの魅力を挙げています。
 それを踏まえて一つ、キャラの魅力を表現する方法は台詞以外には無いのですか? 
 換言すれば貴方は無口キャラには萌えを感じ得ないのですかということですが(意味不明)。
 
 冗談はおいておくとして、会話においてキャラの魅力を出す事が出来ないならば、地の文で表現する。
 そんなライトノベルが有ったって良いじゃないですか。地の文十割、台詞零割。有りだと思います。
 むしろその位ぶっ飛んだ作品が好みです。

 閑話休題。私の趣味はおいといて。此処からは真面目に。

 まず『これではライトノベルとして非常に読みにくい作品しかできません。』
 この意見についてですが、作品を読んだ訳では無いので正しいかどうかは知りませんが、
 
 貴方の作品が読みにくいのは本当に地の文が多いからなのでしょうか?

 
 単に必要のない描写をいれている為に、テンポが崩れているのでは?
 もう一度読み返し、本当に必要な言葉かどうかを再考してみては?
 終わったころには、地の文の割合が下がっているかもしれません。

 若輩者の暴言失礼いたしました。


ひすいさんからの意見

 どうも、ひすいと申します。

 私もかなり地の文が多い人間です。
 そんな人間がほざく戯言なのであてになるかどうかはわかりませんが。

 会話って、つなぐのに地の文を挟まなくても案外違和感ないものです。

 「こう言ったときのこいつの表情を描写したい!」とか、
 「こいつはこういう仕草をしながらこの台詞を言ったんだって説明したい!」って感じで、
 どうしても地の文を介して読者に伝えたいことがある、という場合を除いて、

 極力地の文を挟まないようにしてみては如何でしょう。

 どうしても腑に落ちなかったりしたら、推敲のときに改めて読んで判断したり、
 あるいは他人に見せたりして違和感がないかを確認して判断したりする。
 書いた直後はどうしても気に入らなくても、完成してから時間をおいて読み返してみると、
 そんなに気にならなかった〜なんてこともありますよ。

 それから。
 光生さんもおっしゃっていますが、地の文の多い作品が必ずしも読みにくいとはかぎりません。
 確かにライトノベルは一般文学等に比べて会話文の比率が多めの作品がほとんどですが、
 地の文が多いのと読みにくいのは決してイコールではないということも、
 一応頭のなかに入れておいてはいかがでしょう。

 では。


レンレンさんからの意見

 どうも、レンレンです。頭痛がひどい今日この頃です。

 お悩みわかります、とってもわかります。
 私のように、地の文に頼りすぎているのかも知れませんね。

 とりあえず地の文で、キャラの言葉に代えれる場所を探してはいかがでしょう?
 
 キャラの言葉で相手に会話を振れば、そこの地の文は減らせますし、
 地の文で説明する事も「ちょっと待って……」的なキャラが説明すれば減らせますよ。
 拙い例ですいません。しかも、これを使いすぎるとテンポが悪くなります。

 あとは、キャラの練り直しですかね。
 性格などをある程度作ってないと、
 複数人で会話した時に誰の台詞かを説明するときに地の文を使う、なんて事も出てくることがあります。
 他にも弊害が出てくるので、魅力あるキャラをがんばって作りましょう(私にもザクザク刺さる言葉……)

 私自体未熟なので、わずかでも参考になれば幸いです。


凛々さんからの意見

 悩みを全て吐き出すと模倣屋は少し恥ずかしげにうつむいた。
 初対面の自分に聞いたことが恥ずかしいのだろうと凛々は考え安心させるようにこういった。
「私は最初会話ばかりで地の文が書けなくて苦労したんだよ」
「本当?」
 真剣な目で見つめられて凛々は思わずどぎまぎしてしまう。
「もちろん!」
「でも私の場合キャラクター同士の会話自体思い浮かばないから……」
「作品を見ないとわからないけど」
「そう簡単には」
「添削用掲示板や鍛錬投稿室を使えば簡単にね」
「でもそこまでの作品が書けないんだってば。凛々は最初からなぜ書けたのさ」
「私が書くんじゃなくてキャラクターが勝手に動くのよ。しっかりキャラを作ればね」
「そんなの私には経験ないし」
 凛々は少し首を捻ってからこう答えた。
「だめなら最初はいわゆる2次創作を試せば? 私はそうした」
「2次には抵抗あるなあ」
「でも確か有名な作家が――えーっとクリスティだっけかなあ――アドバイスを求められてこう言ってるよ。最初は好きな作品の続きを書いてみれば良いって」
「う〜ん」
 模倣屋はまた下をむいて考え込み、凛々は黙ってそれを見つめている。
 しばらくして顔を上げた模倣屋は……。


逢雄さんからの意見
 こんにちわ。同じくライトノベル作家志望の逢雄です。

 僕もキャラクター同士の会話が苦手な人間です。
 と言うのも、地の文かセリフかどちらかになってしまう事が多く、
 二つをいい感じで組み合わせる事がすぐには出来ないのです。地の文の不足も多かったですね。
 そんな僕が立てた練習法を四つ紹介します。

1・ひとまず、セリフを書きます。
 それから、相手がどんな調子で言ったのか、その時の表情、周囲の状況などを間に入れていきます。
 デカイ奴なら見下ろしながら、可愛いコなら可愛い顔で、など、
 当たり前だろと突っ込まれそうな事でもバンバン書きます。
 そして、またセリフを間に入れていきます。繰り返せば延々と書いていく事が出来ます。
 なので貴方は間の地の文を後で削ればよろしいかと。

2・セリフの一つを膨らませます。
 キャラの好きな食べ物でもどんな下らない事でもいいので書いて下さい。
 キャラになりきるのも一つの手です。思いつかなければ部屋にある物全て話題に出して下さい。
 椅子の高さが合わない、電気スタンドが埃っぽい気がするなど、
 話題が全くないと言う事はないと思います。なければその現状をキャラに愚痴らせてください。

3・地の文の描写をキャラクターに喋らせます。
 僕は逆をやって地の文を増やしたのですが、使えると思います。
 地の文が多いと言う事はそれだけ丁寧に書き込みをされているのでしょう。
 でしたら、簡単にできると思います。
 風景に関しては、キャラ同士で違う表現になるのもいいと思います。
 例えば彼は太陽が好きだけど、彼女は月明かりの方が好きなど。

4・最後に、キャラクターを好きになって下さい。
 自分が愛せない、自分が作ったキャラは愛されません。
 一番の理解者は作者のはずです。キャラを理解し、その上で愛して下さい。

 描いている貴方自身が最初のファンになって下さい。

 そうすれば想像力も創造力も上がります。
 同時に世界観を愛する事が出来ればもっといいですよ。書き込み易くなると思います。

 愛せないのならそうなる要素を詰め込んで下さい。
 裏設定でも頭の中だけでも構いません。


 四苦八苦してる内に気に入り始めるかもしれません。
 ちなみに、地の文が多いと言うのは少し羨ましいです。なので「悪癖」とは思いませんよ。


ぽろろさんからの意見
 ちわっす、ぽろろです。

 簡単に思いついた事から書けば。
 「状況が分かっていないキャラ」視点の文を書き、
 「状況が分かっているキャラ」に説明させれば会話が増えると思います。

 ……それしか思いつきませんでした。
 そんな感じで。


大学0年生さんからの意見 2013/05/25
 小説まがいのモノを書き始めてまだ一年と経たない僕の意見なのであてにならないかもしれませんが、とりあえずセリフと地の文に関して気を付けていることを挙げてみます。

1日常会話をイメージしてみる。
 僕がセリフを書くときいつも行っているのがこれです。
 普段僕らが他の誰かと会話するとき、それも親しい者同士の場合、これは当たり前のことですが『日常』会話になります。これを頭の中でイメージする。そして、自分が創り上げたキャラにそのセリフを喋らせてみる。これだけでもリアルなセリフが出来上がると思います。また、日常会話においては誰も着飾って喋ったりはしませんので、キャラの性質を表現したい時もこの方法はオススメです。

2簡潔な説明を心掛ける。
 模倣屋様と同じように、僕も説明に関する地の文は苦手分野です。やたらと堅苦しくて分かり辛い文になってしまいがちなんですよね。だから『テンポが悪い』ように感じてしまう。よくあることです。
 そこで僕が注意しているのは『言い換え』です。自分が書いた説明文をもっと簡単に、ストレートに言い表せないかと考えてみます。自分の書いた文を見返してみると、必ず不要な形容詞や文言があるはずです。そういった部分を削ってみる。僕はいつもこうしてなるべく説明文が長くなりすぎないようにしているつもりです。もちろんこれは、地の文にもセリフにも当てはまるものだと考えています。やたらと説明口調のキャラなら別ですが・・・。

3会話しているシーンについて
 先述のように、僕はセリフを書くときには日常会話を想起するようにしています。しかし、自分が書きたい物語の性質によっては日常会話のようなほのぼのシーンは少ないかもしれません。いわゆる『日常系』ライトノベルに関しても、少々シリアスな会話はあっておかしくないと思います。会話がほのぼのとしている時とそうでない時の違いは何か考えてみると、僕は『会話のテンポ』が違うと感じました。

 例えば、会話に参加している人のテンションが割と高く、会話が盛り上がっている場合。このケースでは、会話のテンポ、スピードは速いでしょう。次から次へとセリフがローテされていきます。従ってセリフとセリフの間には地の文を入れないほうがそのテンポの速さを表現できるという点で良いと思います。

 対して、シリアスなシーンや、日常会話だけどお互いのテンションが低い場合。この時は、セリフとセリフの間には何らかの沈黙があったほうがリアルです。つまり、その間に地の文を入れても構わない、むしろその方が良いと僕は思います。文体が何であるかに関わらず、セリフのない文はあった場合に比べて『重み』のようなモノが出てくれると感じています。

 このように、そのシーンによってセリフとセリフの間に地の文を入れるか否かは変わってくる、その使い分けが重要ではと思います。

 ほのぼのシーンの説明はキャラのセリフの言い方で十分伝わってくれますし、その場合特に地の文は使わなくて結構だと思います。逆に、地の文が必要なシーンもあるので、まずはその会話がどんな状況で行われているかという点から吟味してみてはいかがでしょうか。

 以上3点が、僕がセリフと地の文に関して気を付けていることです。少し意見が長すぎましたか、申し訳ありません。参考にしていただければとてつもなく光栄です。

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