第4研究室 創作に関するQ&A 530P | トップへ戻る |
文文さんからの質問 2011/12/23
 創作における裏技(持論集)
 
 アンケートするのはずばり、創作における裏技です。
 「こういうキャラとこういうキャラは相性がいいよー」とか
 「こんな感じの設定だとこんなストーリーがあってるんじゃないかな」とかいうのを、
 持論でいいので教えあいましょう。
 あ、でもパクられたくないのでしたら温存してくださって大いに結構です。
 ではまず僕から。

・自分勝手なキャラクターには制裁を加えるキャラクターがいるといい。

→他のスレで似たようなことを書きましたが、
 現在はハルヒを始めとして沢山の自分勝手なキャラクターがいます。
 しかし基本的な性格が真面目で他の人に迷惑をかけることを毛嫌いする僕は、
 どうしてもこの手のキャラを好きになれません。
 だからこそそういうキャラクターが自分勝手で無茶苦茶なことをしたら、
 ハリセンで叩いたり「このダメっ娘め!」と言ってやったりするとちょうどバランスが取れるのです。
 ちなみに前者がミスマルカ興国物語、後者が天川天音の否定公式です。

・掌編で読者ウケするのは、穏やかな雰囲気とうまいミスリードを組み合わせた作品。
→最近オチだけで評価の高い掌編というのをなかなか見かけなくなりました。
 やっぱりハードル高いですね。
 雰囲気だけでも読者の好みで分かれますし、
 この二つを組み合わせたやつがなんだかんだで高得点によくいってますな。
 ちなみにギャグは更にハードルが高い気がします。

・恋愛モノの短編を書くなら、わかりやすい悪役(嫌なやつ)を出してそいつがヒロインの悪口を言い、
 主人公がキレるという展開がわかりやすい。

→これなら主人公にキャラのギャップが出ますし、その場面をヒロインが偶然目撃すれば、
 その瞬間二人がくっつきます。読者ウケも結構よさそうだけどどうなんだろう。


 こんな感じでみなさんお願いします。いや、ホントなんでもいいですからお願いします。


●答え●

公ちゃんさんからの意見

 こんにちは。公です。
 裏技というより、私があらゆるハウツーで会得したり、持論で編み出した創作のコツをば。
(他の方の質問の回答に使ったものもありますし、ラ研と被るかもしれません)


<キャラクター設定>
1・主人公は目的を持った特異点
 主人公は、他のキャラと差別化された存在。
 感情表現が豊かで、独自の価値観で葛藤を乗り越えちゃう。
 設定は多く決めておいた方が得策だが、重要なのはこの6つ。

性格は?
→読者に反感を持たないものに

両親の特別な所は?
→親が特別な血統だから、主人公が特別というのはよくある話(親が黒幕だったってことも)

特殊な能力は?
→バトルもので、主人公は他のキャラとは異質な能力を持つ事が多い(上記の親に起因する場合も)

弱点は?
→よく言われることですが、人間らしさを見せて読者に親近感を与えましょう

これらを総合して主人公の人格を作った過去は?
→性格、苦手(トラウマ?)、夢(憧れ?)……何かしら理由があるもの

目的は?
→コンセプトに関わり、主人公が何をしたいのかは明確に(例え巻き込まれ系でも、しっかりと)


2・ヒロインは近しいようで遠い存在
 『ゲームシナリオの書き方』 (ソフトバンククリエィティブ)より

 ヒロインは、主人公(読者)のモチベーションを挙げてくれる。
 どのような属性でも、メインヒロインは次の2点が大事。

 主人公との接点、共通点、共有点は?(近いところは?)
 ヒロインが隠している事情、秘密、謎は?(遠いところは?)


 特に恋のライバルとなる男性キャラが登場する場合。
 後者をヒロインと共有していることが少なくない。


3・マジック3でキャラ書き分け
 『美少女ゲームシナリオバイブル』 より)

 複数のヒロインを考える場合、性格、身体能力、胸のサイズなどを
 「高い」、「普通」、「低い」の3タイプに分けて考えると、キャラが被る心配がない。


 しかし裏を返せば、4人以上の書き分けは難しくなるということ。


4・キャラの個性はトコトンアピール
 面白い作品は、相手の記憶に残りやすいから。
 ならばよく喋らせ、よく悩ませ、よく他者に反対され、印象に残る発言(決め台詞でなくてもいい)をし、
 さらには見た目のステレオタイプに反したギャップを作るなどして、読者に強い読後感を与えよう。
 
 特にキャラクターごとの感情表現は大切。
 日頃から自分の日記をキャラの口調の文体で描いてみたりすると効率が上がる。



5・立ち位置ごとのキャラクターの特徴(役割)を考慮しよう
(ゲームシナリオの(以下、略))
 一部のキャラクターのコツを列挙します。

仲間キャラ

→最初から協力性にさせない。
 敵として登場(誤解も含む)、或いは打ち解けようとさせない。
 本人の主義や能力を、外側の視点から見て頼りになるかどうかを実感。

突っ込みキャラ

→フィクション設定に対して現実的な否定をすることで、リアリティを出す。

裏切りキャラ
→仲間のひとりだと思っていたら実は敵(首謀者)だったというキャラ。
 これを出す場合は必ずダミー(無実だけどこそこそ不審な行動をするキャラ)
 を用意して、注意を反らせること。
 また目的を共有するなどして、主人公の信頼を大きく得ていること。

動物キャラ
→突っ込みキャラがリアリティなら、こちらは主人公の人のよさ。
 野生状態で警戒心を出すも、主人公の優しさに触れて懐く。
 つまり、状態の変化で主人公の素晴らしさをアピールするツンデレ。
 なお、ドラマの不良生徒と熱血教師との青春もこれに該当。


<シナリオ>
6・構成は音楽のように
(ゲームシナ(略))
 優れたシナリオが、読者の心を動かすメカニズムは、実は音楽の形式と同じである。

序(=イントロ)
→印象的な出だしで注意を惹く
破(=Aメロ)
→インパクトのない部分だが、実は読者に感情移入させてモチベーションを挙げている
急(=サビ)
→クライマックス。Aメロで盛り上がれば上がるほどGOOD

 つまり、どんなにクライマックスがよくても、
 承で惹きたてなければ意味がない。
 音楽もAメロからサビに入ったほうがテンションが上がる。


9・発端は身内、動機は個人的かつ受動的
 主人公が行動を起こす理由は、世界のためとか大げさな理由でなく、
 自分や大切な人のためだと感情移入されやすくなる。
 また、「〜したい、なりたい、ほしい」から動くのではなく、
 「〜せざるを得ない、〜しなければならない」という状態で、
 強制的に行動を起こさせるほうが、納得されやすい。
(例えば、過失による責任、ヒロインに弱みを握られるなど)


10・シナリオはイベントではなく心境から考える
(美少女ゲーム(略))
 小説は、主人公に感情移入、同化して人間ドラマを楽しむもの。
 なら、いっそのことある程度のあらすじを用意したら、
 「妬み→期待→満足→後悔→罪悪感→」という具合に
 主人公やヒロイン、主要人物の心の変化を簡潔に書いて
 「そんな感情、気持ちになるには、どんなイベントがあったからなのか?」
 という論点で考えてみる。
 でも、予め描きたいイベント案を2、3個用意してルートを安定させておくことも忘れずに。


11・秘密があるとハラハラドキドキ
 物語を面白くする要素として、「秘密を持たせる」という手法がある。

 主人公が周囲に言わない秘密。
 主人公本人が知らない、自分の秘密。
 ヒロインが隠している秘密。

 いつばれるのか?
 ばれたらどうなるのか?
 何を相手は隠しているのか?

 読者に興味と注意を募らせる。

 さらに上級なテクニックとして
「シナリオが進むにつれて、秘密がばれたしっぺ返しが大きくなる」
(つまり言うに言えない状況になってしまう)
 という不安感を増大させる考えもある。


12・(一部の)伏線は返答形式で直ぐ回収
 伏線の張り方は容易ではないが、一部に有効な理論がある。
 それは質問の回答として発言させること、


 「〜〜苦手なのか?」
 「私は〜〜だから」

 また「直ぐに回収」も大事。
 ずっとアピールしていると、あからさまな見せびらかし。
 一時退場させ、忘れた頃に登場させる。


<文体>
13・文体は短く、修飾は社会的常識から
 『文章の技』 (筑摩書房)より
 
 一つひとつの文は短いほうがいい。

 主語と述語の関係、修飾語と被修飾語の関係が明確になる。
 また、逆に長ければ、読者が混乱したり、内容を誤認し、
 さらには作者本人が誤字脱字に気付かない場合も。
 それに改行を工夫して、全体的に見やすくしておく。

 また修飾語の必要性は、社会的な概念から判断。


 「文章を鉛筆を使って、右手で書く」→「文章を書く」で十分。
 「万年筆を使って、左手で書く」→必要な情報なので残しとく。



14・可視な描写は主人公の心境、時間の変化とリンクさせて
 描写には、風景、人物、感覚、感情などがあるが、
 目に見える存在の描写は、だらだら説明しただけでは意味がない。

 パノラマの風景の図、山や海の色、その場で感じる他の五感、
 ヒロインの容姿の特徴……

 主人公本人の心情で見方が変わっていく。
 比喩や擬人化で、どのように見えるのか?第一印象はどう感じたのか?
 主人公の内面を暗示するつもりで書く。
 また風景の変化で季節の移り変わりもイメージできる。


 長くなりましたが、これはごく一部です。
 とりあえず、今日はこれにて。ではでは……。


ぽろろさんからの意見

  ちわっす、ぽろろです。

○肝心な設定がやけに現実的
 例:主人公がファンタジー世界の勇者、の使用人。
   大勢の美少女がいる高校生活、でも一切モテない。
   魔王が現れ勇者が現れ、状況を利用して必死にマネーゲームを繰り広げる権力者たち。

 本来のリアリティというのはこういう事だと思うのですが、いかかでしょうか。


○本来増やしちゃいけない奴らを増やす
 例:魔王がいる世界に勇者が現れる、しかし更に第二第三の勇者が現れ、
 しかも全員勇者の資格を持っている。
 しかもそれぞれに後ろ盾があり、誰が先に魔王を倒すかを争っている。

 これこそ争いだと思います。


○戦闘物の小説だが、世界観としては権力者同士の争いがメイン。

 例:主人公は一戦士だが、何と戦うかは後ろにいる権力者の意思によって決まる。

 戦士が好きに戦えるのはおかしいと思います、軍人が軍人の意思で戦っていたらおかしいと思います。
 そんな感じで、


○絶対的な権力者が大勢いる。
 これに尽きると思います。
 そもそも目の前の事に囚われる奴らが(嫌な意味で)頭の良い奴に敵うはずがありませんし、
 「世界の為に」とか言ってる奴らが「如何にして自分が権力を握るか」
 ということだけを考えている奴に敵うはずがありません。
 一般的な高校生活、一般的な恋愛事情に権力者が絡むことは無いでしょうが、
 何時如何なる時でも、状況というのは権力者達が創り上げているのが普通だと思います。

 ええ、そんな感じで。


赤井さんからの意見

 こんにちは、赤井です。
 ぽろろさんに続いて敢えて突っ込んでみる、何があった。

 裏技というほどではないと思うのですが……

・人間臭さを出すなら主婦(主夫?)の行動を辿ってみる。
 「こっちは10g多いけど値段が一緒だから安いよ」とか「こたつが破れてたので繕わなきゃいかん」とか
 「昼ドラ見るから早く(何かの作業)おわらせよう」みたいな感じで。
 家事やってると途端に人間臭くなる気がします。
 自分のおやつにホットケーキ作る魔王なんて嫌だ……(笑)

 すみませんこれしか思いつきませんでした。
 それでは失礼致します。


MIDOさんからの意見

 こんにちは、MIDOです。

 裏技でもなんでもないただのベターな方法ですが、
・一組のカップルがいて、
 もう少しで友達以上恋人未満から抜け出せそう、というところまで仲が近づいた場合――
 カップルのどっちかを転校させろ。


 一番メジャーなのがCCさくらじゃないかな、と思います。
 最近ドラマやってる乙男でもこんな展開になったことがあります。
 ベターだけど、未だ人気のシチュエーション。この試練をクリアすればだいたいはくっつく……はず。
 というわけで、今それをクライマックスにして恋愛小説書いています(ネタバレって……)

 すいません、パッと思いついたのこれだけでした……。


前田なおやさんからの意見

 こんばんわ、前田なおやというものです。 

 裏技と言えるほどのものかは分かりませんが、
 最近は死亡フラグ的な事が起こると「これって○○じゃね?」
 ってな具合にありきたり展開をネタに使うシーンを時々見かけます。
 でも大抵の場合、そのフラグ通りになるんですけどね。
 
 あと親友コンビを作るときは、性格を正反対にすると面白いことができたりします。
 筋肉バカを頭脳明晰がフォローするみたいな感じです。


 少しでも参考になったのなら幸いです。


矢田部 長さんからの意見

 裏技ですか。

 男女の登場する、「シーンの数」の割合が、男女7:3くらいだと、なんか良いみたいですよ。
 ようワカランのですか、なんかが良いみたいです。

 抽象的で、核心もないのですが、一応裏技ということで。
 どうもすいません。


bottleさんからの意見

 とりあえず絶えそうだったから聞きますが一体何があったんですか。
 ども、bottleです。

 では自分はキャラの作成法についてでも……。
 手塚治の漫画を書く方法が書かれた本がありまして、それ曰く、

 最初は既存のキャラに新しい要素を一つ二つ加えると良いそうです。

例)サザエさんの場合
 ……快活でそそっかしい性格のサザエさんに、癇癪持ちであるという要素を入れる、等……。

 こんぐらいしかありませんね……。
 ではノシ


匿名希望さんからの意見
 参考になるかどうかわかりませんが。

1・エンターテイメント性
 シェイクスピアの戯曲などがおおいに参考になります。
 大衆劇という性格上、『ハムレット』や『リア王』など深刻な作品でも、冗談や悪ふざけが満載です。

 それでいて作品のテーマも描ききるあたりがすごいです。
 また劇の台本ですから上演を前提にしているわけで、
 自ずから限られた分量の中でやらなければなりません。

 だからジョークでさえ無駄がなくて、有意義に活用されています。
(そのために文章が洗練されています)。


2・ミステリーとサスペンスの要素
 ヒラリー・ウォーのミステリで、フェローズ署長シリーズという作品群があります。
 とても地味なのですが、それにもかかわらず読者の興味を失わせず最後まで読ませてしまう。

 そこには「謎」の要素の活用がモノを言っているのだと思います。

 また話の構成面でも学ぶところが大きかったです。
 ちなみに創元社推理文庫の『ながい眠り』のあとがきに、
 「ヒラリー・ウォーの五箇条」が紹介されています。


3・視野を広げる
・小説以外の本を読めば知識を増やしたり、色々な考え方が学べます。
 そうしているうちに自分でも様々なことを考えるでしょう。
 作品を深めたければ自分の頭の中身を深めるのが一番手っ取り早いと思っています。
・好きな作品(嫌いな作品)について、ネットの掲示板などで他の人の意見もみてみましょう。
 良い点、悪い点などの感想は、自分が作品を作るうえで大いに参考になります。


和算蛇人さんからの意見 2012/06/14
 以下は完全に、僕の私見です。
 
1.(少なくとも、僕の価値観では)ハッピーエンド。
2.(少なくとも書いた時点の僕に取っては)全く同じ事が、現実に起きても良い話にする。
3.主人公とヒロインの間には、基本的に高い壁を作る。

 
1→バッドエンドは嫌いなので。
2→読者は作品を疑似体験するのに、作者ですら現実に起きたら嫌な事をするのはどうかなと。
3→裏技じゃないですねw
 
 参考になるかは疑問ですが言ってみました。
 それでは、失礼致しました。


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