第4研究室 創作に関するQ&A 533P | トップへ戻る |
雪街さんからの質問
 萌え+軽い文章=人気のある小説?
 
 はじめまして。
 最近、とても気になる事があったので、
 経験ある皆様の意見を伺いたいと思い、投稿させていただきました。

 早速ですが、僕が最近気になった事と言うのは、小説投稿サイトのランキングについてです。
 ある小説投稿サイトのランキング上位の作品をいくつか読ませていただいたのですが、
 少々悪い言い方をすると稚拙と言うのでしょうか。
 文が多少荒い作品が多い気がします。
 例えるならばエ○ゲやギ○ルゲの様な文章です。
 世間では、撲殺天使ドクロちゃんと言うライトノベルが人気らしいですし。
(僕の勉強不足で、ちらっとしか読んだ事がありませんが)
 最近はああいったはじけた作品の方が受けが良いのでしょうか?

 皆様はそういった風潮をどう思っていらっしゃるのか?
 等、意見があれば聞かせていただけると幸いです。(2009年12月)


●答え●

風月堂さんからの意見

 二次元が苦手なくらいで硬派気取りはやめて欲しいと常々思っている、
 戦前の旅客機や電車や橋梁等の土木建造物を描くのも好きだけど、
 二次元的なイラストも描きたいと思って最近練習している風月堂です。

 まず、私自身ここ以外の投稿サイトを見ないので比較できないことと、
 ラノベの文章に焦点を当てた質問の意図を考慮して、
 素人が文章を投稿して技量の向上を目指すサイトであるため文章が多少荒いのは致し方ない、
 という可能性は、とりあえず考えないでおきます。


 ラノベは実のところ、文章それ自体よりも、キャラクター(の突飛さ)とイラストで売るものです。
 
 いわゆる「ツンデレ」などのキャラクター性が重視されたり、"ノベル"であるにも関わらず、
 いとうのいぢ やヤスや高野音彦などのイラストの作者が注目されることは、
 そうしたラノベの一面といえます。

 そのため、"文章"や"作風"以外の要素に言及しない本質問は、 
 文章至上主義とまでは言いませんが、
 文章以外の要素をあまりに軽視しているように思えてなりません。

 そもそも、「文章が多少荒い」のは、ほんとうに「最近」に特有の現象といえるのでしょうか。
 それ自体が疑問です。
 たとえば、"あかほりさとる"のラノベの最盛期といわれる1990年代の作品は、
 ページの「下半分がメモ帳」と揶揄される(※)ほどで、
 ラノベが小説的というより(安っぽい?)漫画的であるという言説の代表例といえます。
※ウィキペディア「あかほりさとる」より

 このほか、ネットでは以下のような発言が見られます。
 ttp://f11.aaa.livedoor.jp/~ashou/kmss/ncosaka.htm
 は、川上稔の「奏(騒)楽都市OSAKA(1999)」の文章の異端さについて述べたページですが、そこでは

 「ライトノベル独自手法の前例としては──
 スレイヤーズやあかほりさとる作品に見られる突然の四倍角フォントや、
 漫画風の擬音表現などがありはした……とはいえ、(※川上の本作品は)当時から今に至るまで異端」


 と述べられています。
※風月堂注記
 
 ちなみに、スレイヤーズ(神坂 一/富士見ファンタジア文庫)は、
 本編1〜14が1990〜1999に刊行されています。
 また、同ページ脚注9で、あかほりさとるについて、
「今のギャルゲーの、冴えない男と色々なタイプの美少女、
 という図式(女の子のカタログ化というか)を大々的に確立した人。」と述べ、
 代表作としてサクラ大戦以前の「ラムネ&M40シリーズ(※1992〜93)」や
 「セイバーマリオネットシリーズ(※1995〜1999)」をあげています。
 ここからするに、記事本文は、1990年代前半の作品を念頭に置いているように見えます。

 また、
 ttp://urara.tank.jp/log/eid1114.html
 の、記事に寄せられたコメント(通りすがりのeruda)には、
 『西暦1989年前後のことをちょっと思い出したのです……あかほり作品、
 たぶんスニーカーのラムネ&40のどれかだと思うのですが、当時の感想は、
 「???何でこんな雑なものが売り物になってるんだ???」でした。』というものがあります。

 私は、この時代の作品に対しては、
 古めかしく感じて正直興味が湧かないため、引用ばかりになりました。
 
 しかし、ネット上の言説を見るに、1990年代の作品に対してさえ、
 このような認識がなされているのは注目すべきことです。


 ラノベの文章がひどい(?)のは昔から――少なくとも撲殺天使ドクロちゃん(2003)の10年前、
 1990年代から――であって、遅くとも1990年代には既にラノベはそのようなものであった、
 といえるでしょう。

 私自身は、二次元的なイラストも好きですし、突飛なキャラクターも嫌いではないです。
 しかしまた一方で、「はじけた」作風でない、
 比較的落ち着いた文章の現代ファンタジーのラノベを読んでから、
 森絵都やあさのあつこなどのヤングアダルトというジャンルにも関心を持ちました。

 昨今のいわゆる"萌え"的な表現を好かないからといって、
 「文章が多少荒い」のが、あたかも最近の傾向であるかのように言うのは適切でないと思います。
 昨今のラノベと1990年代とを比べれば、いわゆる"萌え"の方向性が違うだけで、
 ラノベにおいてキャラクターなどの文章表現以外の要素が重視されたのは「昔から」、
 といえるのではないでしょうか。

 たしかに、「かのこん」のようなエロいものや、
 「生徒会の一存」や「ラノベ部」のような日常会話中心の非常に軽い作風のいわゆる
 "空気系"というのが人気を博すのは、ラノベの一面です。
 しかし、一方で「半分の月がのぼる空」の橋本紡や、「文学少女」シリーズの野村美月など、
 「はじけた」作風でない、比較的落ち着いた雰囲気・作風のラノベが人気を博すものまた一面なのです。


 一口にラノベといっても、突飛なヒロインやエロといった二次元的な作風で売るもの、
 バトルやサスペンスなどの緊迫したシーンで売るもの、
 おちついた作風を売りにするものなど、さまざまなものがあります。
 また、ラノベは遅くとも1990年代には「漫画的」と認識されていて、
 キャラクターやイラストといった文章以外の要素も重視されるのは昔からといえます。
 昨今の、ラノベのマンガ化やアニメ化との相性のよさは、ラノベの一面といえるでしょう。

 そして何より、エンターテイメントは「ウケること」が第一です。
 J-POPにせよテレビドラマにせよ、ありきたりにみえてもそれが「ウケる」のは、
 それなりに関心がもたれるからです。個人的な合う合わないはあるにしても。

 正直ながら、雪街さんのラノベについての見方は、あまりにも一面的ではないでしょうか。
 繰り返しますが、ラノベが、キャラクターやイラストといった文章表現以外の要素も重視されるのは、
 1990年代の昔から、といえるのではないかと思います。



 最後に、先に言及したラノベの刊行年度をまとめます。
 スレイヤーズ(※本編)1〜14/神坂 一/富士見ファンタジア文庫、1990〜1999
 NG騎士(ナイト)ラムネ&40外伝1〜3/あかほり さとる/角川スニーカー文庫、1992〜93
 SMガールズ セイバーマリオネットJ 1〜12/あかほり さとる/角川スニーカー文庫、1995〜1999
 撲殺天使ドクロちゃん1〜10/おかゆ まさき/電撃文庫、2003〜2007
 かのこん1〜13(継続中)/西野 かつみ/MF文庫J、2005〜2009
 生徒会の一存シリーズ1〜8(継続中)/葵 せきな/富士見ファンタジア文庫、2008〜2009
 ラノベ部1〜3(継続集)/平坂 読/MF文庫J、2008〜2009

 比較的落ち着いた作風で評判のラノベの刊行年度も見てみます。

 リバーズ・エンド(※本編)1〜5/橋本紡/電撃文庫、2001〜2003
 半分の月がのぼる空1〜8/橋本紡/電撃文庫、2003〜2006
 “文学少女”シリーズ(※本編)/野村美月/ファミ通文庫、2006〜2008

 長文失礼しました。
 それでは。



 【投稿後の追記(21:23に再投稿)】
 回答があまりに一方的だったので、前向きな話も少々します。

 先の回答では、文章以外の要素も大事と述べましたが、
 ラノベでは文章のよさが評価されない、というわけではありません。
 回答本文では若干言及した程度なのですが、
 文章の綺麗さや落ち着いた雰囲気で魅せるラノベもなくはないですし、また、不人気とも限りません。
 たとえば橋本紡や野村美月、有川浩は文章力が評価されていて、しかも人気もあるケースといえます。

 また、あまり突飛なキャラクターや描写でない、比較的落ち着いた作風のラノベも、
 ないわけではありません。私の知る範囲で、2007年以降のものを若干ですが、挙げてみます。

 あまり派手な設定のないものとして、
・ふしあわせなら手をつなごう!/日比生典成/電撃文庫
・うさぎの映画館/殿先菜生/電撃文庫
・つきこい/山科千晶/電撃文庫

 派手でないちょっとしたファンタジーの設定の現代モノとしては
・お隣の魔法使い/篠崎砂美/GA文庫
・海をみあげて/日比生典成/電撃文庫

 などがあります。
 また、落ち着いた作風の異世界ファンタジーとして有名になったものとしては、

 ミミズクと夜の王/紅玉いづき/電撃文庫
 があります。

 上記のように、派手でないラノベもない訳ではありませんし、
 文章の読みやすさやきれいさが評価されて、かつ人気の作品もあります。
 文章が評価されて人気を博すラノベもありますから、
 あまり悲観しなくてもいいのではなないかと思います。

 改めて、失礼しました。


クライヴさんからの意見

 小説投稿サイトの小説はラノベ研究所以外読んでいないのでよく分かりませんが、
 暗いよりは明るい物語の方がみんな惹かれるのは当然だと思います。
 世の中不況だのデフレだのと暗いですからね。
 私自身、他人に共感してもらいたいと思っていて、時には暗い小説を読みたいと思いますが、
 暗い小説を読むとさらに暗くなるので、基本的には明るい小説を読みたいというのが基本欲求です。

 それと昨今は小説でもエロくて女の子がいれば読みたくなると言う方が沢山いると思います。
 人間心理を考えれば当然だと思います。

 音楽だってほとんど恋愛しか歌ってないじゃないですか。
 いかに人間は男女の恋愛とその性的なものに惹かれるか。これはしょうがいないと思います。
 私だって書きたいものは――
 書いても良いならば同性愛とかおっぱいとかネコネコとか色々書きたいです。
(しかし書くのは恥ずかしい)。

 私は最近、NHKで新三銃士という人形劇を見たのですけど、
 その物語を見たら凄く新鮮だった覚えがあります。
 主人公が一目ぼれするのですが、全くエッチな事を考えずにひたすら彼女が喜びそうな事をする。
 健気過ぎて泣けました。
 しかしこういう正当派の物語は(悪を倒して好きな人のために頑張る)今やつまらないのでしょうねえ。

 現実離れしていても論理がしっかりしていて、それでいて異性がいる。
 現実逃避の真骨頂ですが、これに惹かれるのは、まあしょうがないですよ。



カワードさんからの意見

 カワードです。
 好きな人の為にがんばる話なら、最近の作品でもあるじゃないですか。
 ゼロの使い魔です。
 基本サイトはルイズの為に戦ってます。
 もっとも、ルイズは単に守られるだけのお姫様じゃありませんけどね。
 まあ、エッチなシーンも結構ありますけど、個人的には気になるほどではないですね。
 結局は書きようなんだと思います。

 女の子はお姫様願望があるって聞いた事があります。本当かどうかは分かりませんけど。
 それと同じように、男の子も女の子の為に戦ってみたいって、そんな願望ありませんかね?
 個人的には憧れるシチュエーションなんですけど。

 まあ嘆かれる気持ちは分かります。最近露骨なエロが多いですからね。
 パンチラとか胸触っちゃったとかそれくらいなら微笑ましいなって思うんですけど、
 これでも嫌がる人もいますからね。

 決してエロけりゃ売れる時代ではないと信じています。
 私はこんな感じです。横レス失礼しました。でわでわ。


剣さんからの意見

 どうも、剣と申します。

 簡潔に言いますと、ラ研とは違い、小説のプロを目指してない方が多くおられるからだと思います。
 趣味で書いてる人の集まりですからね、傾向から見ても。
 少し文章が稚拙であっても面白ければそれでいいみたいな考えになるのは致し方ないかと。
 ま、それが悪いとは僕は思いませんがね。趣味として小説を楽しんで書かれているんですから。
 ここに来られておられるということはある程度目の肥えておられる方、
 あるいは真剣にプロを目指している方なのでしょう(違っていたらごめんなさいです)。
 少しくらいは目をつぶってあげるくらいがちょうどだと僕は勝手に思ってます。

 はじけた作品ってのがいまいちよくわかりませんが、とりあえず面白い要素はあるんでしょうね。
 後、流行に乗っているのは人気になりやすかったり。例えばメイドさんとか。

 エロだから、とか、女の子がいっぱい出てきているからという理由で、
 個人的には人気小説を読む気になりません。ハーレムものとか好きじゃないですし。
 ただ好きな人は好きなんだろうなぁとか思ったり。

 結論としては、好きじゃない人もいるけど、好きな人が多いから結果的に人気ってことです。
 多数決の原理ですね。

 そんな感じです。参考になれば幸いです。


あざらしさんからの意見

 このご質問は小説に限ったことでは無いと思いますよ?

 音楽、映画、絵画、演劇。
 何にだって当てはまる話しです。

 個人的には『撲殺天使ドクロちゃん』も面白いと思いますし、
 ドストエフスキーも川端康成もスティーブン・キングも好きです。
 でも、これらを同列に語るには小説というくくりしかありません。

>皆様はそういった風潮をどう思っていらっしゃるのか?
 大歓迎です。
 理由は単純、色々読みたい。
 それだけです。


 これだけで書き込み終わらせるのも何なので。
 まず文学志向の強い人から言わせれば、ライトノベル全否定されちゃいます^^;
 
 それはそれ、個人の好みだから別に他人がとやかく言うべき話しじゃありません。
 ライトノベルそのもの、文化やら好きな人をひっくるめて全否定されてるんじゃ無ければ、
 別にいいんじゃないでしょうか。

 風潮という話しから切り込むと。
 絵画なんて流行廃りの連続です。
 一時流行した「ラッ○ン」とかありますよね。
 100年後、いや、すでにCGタッチが当たり前になっている現代でも評価は変わっています。
 言い換えれば絵画の世界で有名な誰でも知っている作品作者は、
 小説で言えば文学作品みたいなもんです。
 100年経ってもヘミングウェイは読まれてるでしょうが、『ドクロちゃん』は読まれてないと思います。
 でも、そこにだけ価値を認めると、これはもう小説という分野そのものの危機だと思います。

 今、受ける作品の価値だって尊いと思います。

 今日誕生した赤ん坊が未来に小説を読む時だって、
 絵本から一足飛びで文学作品に食いついたりしません。
 ライトノベルという狭いくくりの話しでも、描写の少ない直感だけで読める作品だって必要でしょう。
 それはライトノベルが膨大になればなるほど、細分化して当然だと思います。

 それが『受ける』から、先々多種多様な作品が生まれていくんだと思います。
 何よりも、それを読んで面白いと思う人がいるから文学作品だって、
 読み続けられていく一面があると思うのです。

 ちなみに、ドクロちゃん面白いですよ。
 こういった文章表現、今だから出てきた物です。
 楽しむ方向で読んだ方が、個人的にはお得だと思います


 雪街さんがプロを目指されていての書き込みだと前提に、最後にちょっとだけ。
 プロを目指されている方からすれば、非常に単純な話しです。
 自分が面白いと思えるものしか、最終的には描けないでしょうからそれを描くしかないのでは?
 で、受けている作品が稚拙で文章が荒かったら
 「コレを読んだ人の次のステップは自分だな!」で良いんじゃないですかね?


文文さんからの意見

 小説を大きく分けると純文学と大衆文学がありますね。
 そしてその大衆文学の中にライトノベルがありますね。
(他にどんなジャンルがあるのかは知識にないので放っておくとします)
 で、こういう風に分けていくと今度は、『ライトノベル』というひとくくりの中に、
 まだ何か分割できる要素があるんじゃないか? と思うようになります。

 そして、「しっかりした文で安定した面白さの作品」と
 「荒い文だけどそれを勢いで補う作品」の二つに分かれたのです。


 どちらが優れているとかいうわけではなく、
 ただ単純にその二つがライトノベルの中に存在しているのです。
 まぁつまり、雪街さんの行ったサイトでの需要が後者に偏っていたというだけの話です。


焔嵐さんからの意見

 焔嵐と申します。

 私は投稿サイトはあまり見ないのでそっちは知りません、が。
 普通に出版されているラノベは、特別に弾けた文章が好かれているということはないように思います。
 やけに回りくどい文章は少し多い気がしますが。

 文体は作品の種類に左右されると思うんです。

 真面目でシリアスなファンタジーで変な文は似合わないでしょう。
 逆に、コメディ小説で堅苦しい文章を使われても面白くないかもしれません。
 まあ、ラノベは文章を重視されるジャンルではありませんし、読みやすければ私はなんでも構いません。
 私が好きなのは、面白いと思うものですから。
 綺麗な文章が読みたいならラノベにこだわる理由がありません。


カワードさんからの意見

 カワードです。また横レス失礼します。
 ちょっと思うところがあるので、レスさせていただきます。あまり長くならないように一つだけですが。

 ラノベの文章が酷いっていう意見はよく聞きます。
 でも、そもそも何を基準に酷いと言っているのか? 私はそれを常々疑問に思ってきました。

 
 もしかして、純文学とかと比べてるんでしょうかね? 
 三島由紀夫の文章でも持ち出して批評してるのかもしれません。

 文章にとって一番重要な事って、読者に伝わる事じゃないのかな?
 ならば、ラノベの文章は酷いのではなく、平易であると表現すべきです。
 どうも、ラノベというジャンルその物が、まだ低く見られがちなんでしょうね。

 ラノベはキャラ小説だと言われる事が多いです。でもそれって、ラノベだけでしょうか?
 ホームズとかポワロとかだって、見方によってはキャラ小説です。
 いやあれは、推理やトリックが云々という人もいるでしょう。
 けど結局読者は、ホームズが活躍する所を見たい訳です。
 キャラクターなくして、小説は成り立たないと私は思います。

 にも拘らず、ラノベはキャラ小説である事を否定されます。おかしな話ですね。
 最後は愚痴になってしまいました。横レス失礼しました。でわでわ。


実央さんからの意見

 すいません。続けて横やりを。

 私の母はかなりの小説好き(血をひいてますw)で、よく図書館から小説を借りて読んでいます。
 その母曰く「最近の小説は軽いのばかり」だそうです。
 読んでいるのは宮部みゆきや東野圭吾等ですが、
 エンターテイメントとしては面白いけれど一度読んだらもういいやって思ってしまうとのことです。
 もっとも、母が好きなのは外国作品なので比較対象がまた違うのかもしれませんが。

 読む人が読んだら日本全体が軽く見える。
 世相なのかもしれませんね。


風月堂さんからの意見

 ちょっと誤解を招いたようなので説明します。

>もしかして、純文学とかと比べてるんでしょうかね? 
 三島由紀夫の文章でも持ち出して批評してるのかもしれません。


 私が先の回答で念頭に置いたのは、
 あくまで「昔のラノベ」と「最近のラノベ」の比較であって、純文学とラノベの比較では全くありません。
 また、わざわざネット上の発言を引用をしたのは、
 昔から「ラノベのファン自身が」ひどいと言っていたという「言説」の一例を示すためです。
 私自身の主観ではなく、「ファンの間でさえ」そのように言われていた、という話です。


 >ラノベはキャラ小説である事を否定されます。おかしな話ですね。
 これはどういう意味でしょうか???

 推理小説がキャラ小説的だということは、以前に、別の機会で言われたことがあります。
 私自身は、小説については極めて軟派な読者なので、純文学や推理小説は正直わかりませんし、
 むしろ一部のラノベ以外の小説は苦手なくらいです。
 私の回答はあくまで「昔のラノベ」と「最近のラノベ」の比較の話であって、
 キャラ重視なのは「昔のラノベ」から既にそうであった、という話です。

 繰り返しますが、先の回答で念頭においたのは「昔のラノベ」と「最近のラノベ」の比較です。
 あくまで、「ラノベの範囲内」の話です。
 私なりの意図があったとはいえ、「純文学と比べてひどい」と誤解される可能性を見落としていました。
 いたずらに誤解を招いてしまい、失礼しました。


カワードさんからの意見

 カワードです。
 すみませんね。私もそれほど考えずにレスしたものですから。
 純文学を持ち出したのは、あくまで例えのつもりです。
 風月堂さんの意見に対して、どうのこうの言うつもりはなかったのです。
 ラノベの扱いに対する、単なる愚痴みたいな物です。


リテイさんからの意見

 始めまして、どうぞ宜しくお願いします。

 早速ですが、今一般的に広く読書されているものは何かと言うと、紙媒体ではありません。
 実はブログやコミュニティ、掲示板などの読書量が増えています。
 これはラノベより大きく一般的ですから、文章レベルは今掲示板でやりとりしている位で十分かと。

 それと、そもそもギャルゲーやエロゲーの文体が悪いのでしょうか?
 前に挙がったゼロの使い魔ですが、作者のヤマグチさんもそういう系統のシナリオライターですし、
 他にもゲームシナリオライターは沢山います。
 誰とは言いませんが、ラ研にも出入りしてらっしゃるライターさんもいる位です。

 さて話を戻すと、ゲームライターは、実際商業のラノベで通用し、結果も残してます。

 結果は結果です、受け止めましょう。


 ここらはネットで調べられる範囲なので、ラノベを語るのであれば、
 ラノベを調べてから語るべきではないでしょうか?

 その中でも、自分が書きたくないタイプの作品のことは忘れて、
 自分が書きたい作品を見習う方が建設的かと思います。


mi-coさんからの意見

 mi-coです。

 ある大型サイトでの人気作品は幾つか知っていますけど、
 正直な話、文体とかは全く関係がないと思いますよ。
 そのサイトではトップページに、サイト全体での『人気作品トップ10』とでていますが、
 ジャンル毎には分けていないです。ジャンル検索もできるのにね。
 おそらくは、そのサイトを一番多く利用している年齢層が関係していると思います。
 その読者層に一番ニーズのあるジャンルの作品(あるいは作風、もしかすると文体も)が、
 相対的に人気が出やすいだけなのだと思います。

 あとは、『人気がある作品=しっかりした文体+面白さ』だとは限らないと思います。
 そもそも、『人気がある』と『面白さ』は観点が違うと思います。
 『人気がある』というのは客観的な評価ですけど、『面白さ』というのは主観ですよね。
 その二つを一つの式に当てはめるのは、ちょっと強引かと思いますよ。

 人気がある作品というのは、それだけ多くの人から支持を得ている、という話だと思います。
 文体がどうとかの話とはあまり関係がないと思いますよ。
 商売の基本ですが、対象となるターベット層を考えないと、お話になりませんよね。
 消費者心理とでもいいましょうか。
 その時代の流行もあるでしょうし、それらを無視しては語れないと思います。

 それを前程に、当たり前の話かもしれませんが、
 何かを売るには、とりあえずたくさんの人の目に触れてもらうほうがいいですよね。
 ネットなんかはそうですよね。それが大型サイトとなれば、
 個人のHPで作品を公開するよりも、戦略としては正解だと思います。
 トップページに『人気作品トップ10』の作品が並んであったら、そちらに目が移るでしょう。
 それと同じで、広告なりなんなりで、宣伝活動をしている作品が書店に並ぶのと、
 何もせずにひっそりと置かれている作品を比べた場合では、そもそも条件が違いますよね。

 店員のおススメ! なんて謳い文句が書かれたポップが張られている作品なんて、
 それが顕著に現れていますよね。その時点では人気があったのか否か、実際の所はわかりません。
 でも、そのおかげでたくさんの人の目につき、その時点ではあまり売れていなかったとしても、
 話題が話題を呼び、結果的にはベストセラーになるかもしれませんよ。
 そういう作品を人気作品と呼ぶのであれば、
 文体(最低限人が読める文章)はあまり関係ないかもしれません。

 実際、何かの賞を取った作家は、そのおかげで過去の自作品がたくさん書店に並ぶといいます。
 結果、今までよりもたくさん本が売れるというわけです。
 そうなれば、文体や作品の質が人気を左右するという話ではないような気がします。
 隠れた名作、という言葉がありますよね。これ、どういう意味なのか、今でも疑問なんですよね。
 ある特定の人にしか受けていなかっただけなのか、それとも、これから『隠れた名作』ではなくなるのか。

 以上です。
 では、失礼します。


六花さんからの意見

 雪街さん、はじめまして。
 ちょっとだけ気になったのでかきこみさせていただきます。

 最近のライトノベル傾向は私も勉強不足でよくわからないのですが、
 小説投稿サイトのランキングについて意見を言わせていただきたいと思います。

 雪街さんが言われている投稿サイトというものがどこなのか分かりませんが、
 私がよく見ているサイトとこのライトノベル作法研究所では作品に対して大きな違いがあります。
 ライトノベル作法研究所では完結している作品ですが、
 別のサイトでは完結していなくても作品が投稿できる点です。

 これは作品を評価する上で大きな違いです。
 読む上で、完結しているものは文章力や内容の面白さなど、
 完結している作品としてすべてを読んだ上での評価になると思います。

 それに対し、未完のものはプラス更新速度のはやさというものが、
 面白さの要素として追加されるように感じられます。


 私自身、とあるファンフィクションの作品を読んだときのことです。
 はっきり言って、普段なら読まないような稚拙な内容、
 読めなくはないけれど文章力もあるとはいえませんでした。

 でも、更新速度がとってもはやく、ついつい読んでしまう。
 更新速度のはやさというのは、そういう力があると思います。


 ネット小説における人気については、
 しっかりした文+面白さ以外の要素も視野に入れる必要があるのではないでしょうか。

萌え・美少女・美形について
その他・創作上の悩み
世界観・リアリティ・設定についての悩み
タイトル・ネーミングについての悩み
やる気・動機・スランプについての悩み
作家デビュー・作家生活・新人賞・出版業界
上達のためのトレーニング・練習法について
読者の心理・傾向について
使うと危険なネタ?
恋愛・ラブコメについての悩み
ライトノベルについて
文章・描写についての悩み
人称・視点についての悩み
推敲・見直しについての悩み
コラム(創作に役立つ資料)
批評・感想についての悩み
ネットでの作品発表の悩み
ストーリーについての悩み
冒頭・書き出しの悩み
プロットについての悩み
キャラクターについての悩み
主人公についての悩み
セリフについての悩み
オリジナリティ・著作権・感性
テーマについての悩み
二次創作についての悩み

 携帯版サイト・QRコード
  
第4研究室は小説を書く上での質問・悩みをみんなで考え、研究する場です。
質問をされたい方は、創作相談用掲示板よりお願いします。
質問に対する意見も募集します!
投稿されたい方はこちらの意見投稿用メールフォームよりどうぞ。
HOME|  第1| 第2| 第3| 第5| 鍛錬室| 高得点| CG| 一押| 資料| 掲示板|  管理人| 免責| リンク| メール|