ライトノベル作法研究所
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  4. 小説をいざ書こうとしても書けない。公開日:2013/10/06

小説をいざ書こうとしても書けない。どうしたらいい?

  嘉套 裕さんの質問 2013年09月17日

 こんにちは、嘉套です。
 たまに現れているのでご存知の方はお久しぶりです。その他の方は初めまして。

 さっそくですが本題です。
 最近書けなくなっています。話のアイディアや構造、キャラクターなどはいくらでも出てくるのですが、プロットにまとめていざ書きだそうとすると、指が止まります。頭が真っ白になると言えば分りやすいでしょうか。
 この症状自体は高校に入学した時からたまにあったのですが、大学に入学してから顕著になり、いまではさっぱり書けなくなっています。
 自分ではどうしていいかわかりません。友達には小説に詳しい人はいませんし、大学も文芸学科のない学校なので話せる先生もいません。
 高校入試が終わっていざ作品制作にかかろうとしたら、前は簡単に出てきた文章がまったく出てこなくてショックでした。わたしはずっと小説のことばかり考えて生活してきたので、いまではほとんどルーチンな生活になっています。

 どなたかアドバイスいただけないでしょうか? よろしくお願いします。

●答え●

gaia-73さんの意見2013/09/17

 はじめまして、gaia-73といいます。

 それは、大学1年の私も同じ経験をしています。焦るとそうなりやすいです。
 そうなる原理については、多分こうです(独自研究なので話半分に聞いてください)。
 経済学の基礎に「限界効用遁減の法則」というのがあるのですが、それは「満足感はだんだん減っていく」という法則です。これはどんなものにも当てはまるらしいです。
 例えば、好きな人に「好きだ」と言われたとき、最初は悪魔的にうれしいですが、それが重なっていくにつれてその嬉しさが「小悪魔的に」、最終的には「ちょいワル」くらいになっていきます。
 そしてその「好きだ」っていう言葉は使われれば使われるほど「軽く」なっていくのです。

 それで、どんどんもっと刺激の強い言葉を、行為を、求めてしまう。しかしいつか、それも限界が来る。そのとき、刺激の水準を下げられれば(元に戻せれば)、二人の関係は続くはずです。
 しかし、実際にはそれは結構、むずかしいです。

 これも経済学の言葉なのですが「参照基準点」が変わっているので、もう以前の状態へは簡単には戻れません。
 「自分の中で”当り前の基準”が変わって」しまっているのです。ですからもういくら「お前可愛すぎるよ」かと言われても、「もうお前がいればあと何もいらない」に慣れてしまっている人は満足ができなくなっているのです。最初の「好きだ」さえ言われない状態からすればすっごく恵まれた状態のはずなのに、基準が上の方にズレてしまったために、簡単には元の状態に戻れないのです。以前の普通は、今からしたらマイナスだからです。

 この「言葉」を「出費」に、「基準」を「生活水準」に置き換えると、なるほど経済学かって感じですね。

 で、これを小説に当てはめると、つまり、受験でご無沙汰していた小説を書こうとしたとき、もうすでに実力が自分の思っている基準にないのです。もっと下、自分が下手だったと思っていたころの力まで、筆力が減退している訳です。
 しかし、書こうとする自分の参照基準点は高いままです。

 ですから、書くもののレベルを下げないといけないけど、でも下げられない、という現象が起こってきます。

 もうあの下手なころの文章じゃ、自分が満足できなくなっているからです。これは、無意識かもしれません。しかし、「よし書くぞ」となったとき手が止まってしまうのは、「書きたいもの」、「表現したいもの」のイメージがあり、それをできると思っている「過去の」上手かった自分と、実際には出来ない下手になった「今の」自分が乖離しているからです。多分。

 この場合、現在の状態でいくら書こうとしても、以前のようには書けるようにならないでしょう。読書と、割り切った(妥協した)創作(今の自分に書けるレベル)からまたレベルを上げていく必要があるのです。書く文章について、妥協しなければならないのです。

 これができないと、破産します。スランプというやつです。
 ですから、一度書くもののレベルを吟味してみてください。

 無理のないところから、また地道に上を目指すことが、今必要なのだと思います。

 長文、失礼しました。ごめんなさい。

小倉璃瑚奈さんの意見2013/09/18

 無理してアイデアを出そうとせずに、そういう時は素直に休みましょう。
 焦って色々としたくなる気持ちは分かるのですが、安静にしていることが大事です。

桜色さくらさんの意見2013/09/18

 こんにちわ。桜色さくらです。近頃、執筆の進行状況と公募の締切日が噛み合わなくて、発狂しかけてます。

 小倉璃瑚奈に同じく、休むのが一番ですね。けどそれなりに長期間続いていらっしゃるようですから、何か打開策は必要かもしれません。
 私もちょっと前にそんな時期がありました。いわゆるスランプ。何だかもう、自分を見失った気分になりますよね。

 私の場合、そういう時は推敲・改稿遊びをします。

 自分が過去に書いた作品を眺めて(あくまでも気楽に)、今の自分だったらこうするぞ、と考えながら手を加える。そうしていると、だんだん自分を見つめ直すことが出来るんです。あの頃より成長している、という自信も生まれます。
 参考になれば。

率さんの意見2013/09/18

 こうして質問する文章は書けるのだから、完全に文章が書けないという訳ではないですね。
 『小説』にしようとすると文章が途端に出なくなる。それはキャラクターやアイディアをプロットにしようとした時に現れる症状でしょうか?
 キャラクターやアイディアが出るならスランプというよりも今の書き方が合っていないかもしれませんよ?
 プロットを立てずにいきなり文章書いてみては?

雷さんの意見2013/09/18

 こんにちは、雷です。

 そういうときは、焦らない、騒がない、頑張らない、足掻かない、努力しない……。
 何もかもほっぽって、ただひたすら別のことをする。時間が流れるにまかせる、というのも一興です。

 そうすると、ふとした瞬間に書けるようになります。
 高校に入学する前は書けていたようですから、“書く”こと自体はできるはずです。
 きっと、あるとき「今なら書けるかも」と思って、ひとりでに筆が動きだします。

 つい最近、僕はこうした経験をしたばかりです。
 2年以上、手を付けられず、書き進めずにいた小説があったのですが、ある日とつぜん「書きたい」という衝動に駆られて、そのまま書き上げてしまいました。
 あらかじめ最初から最後までプロットができあがっていたのも大きいでしょう。
 スタートからゴールまで、迷うことなく最短距離で走り抜けることができましたから。
 嘉套さんもプロットはできあがっているようですから、似たような状況だったかもしれません。

 こんなヤツもいますよ、ということで。
 少しでも参考にしていただければ幸いです。

嘉套 裕さんの返信2013/09/19

 こんにちは、ありがとうございます。
 言われて気が付きました。確かにそうですね。わたしはどうも下手な自分が許せなかったんだと思います。
 知識や、プロ作家さんの文章が頭にいっぱい詰まっているために、書き度に駄文に思えてきて消してしまっていました。よくよく考えてみれば読書量に比例して書けなくなっていたようにも感じます。
 理想と現実の剥離は確かに大きいですね。一度自分を見直してみます。大学生活内でデビューしようと焦っていました。

帽子さんの意見2013/09/18

 こんばんは。
 書き始めようとした際にペンがとまってしまうのでしたら『読むだけで「書く力」が劇的に伸びる本』 あたりに目を通してみてはいかがでしょうか。

 初歩的な内容ですが、文章を書く際に方法論的なものを一つ持っておくと書きやすくなったりしますので、文章が書けない方には案外おすすめです。
 単純に言語力が足りていない可能性もありますが、この本でしたらそこについてもある程度カバーできているので良いと思います。
 簡単ですが、失礼します。

 遅筆は言語力以外にも色々と原因が考えられるので改善されるかは分かりませんが、文章が出てこないというのであれば読んでおくと良いと思いますよ。 たぶんそちらは改善されると思いますので。

日乃火さんの意見2013/09/18

 私はその書こうと思っているストーリーをすべて頭から一度離します。
 それからその話しに出そうと思っているキャラクターと友達になります。危ない感じじゃなくてですよ笑
 百のお題を先にやってしまってもいいですし、ちょっと関係なさそうなギャグをやってもいいです。

 たぶん、あなたが書けなくなったのは成長していままでよりももっとこうしたい、ああしたいという欲求が出てきたからだと思います。
 でも、分からないものは書けないものです。

 言葉は便利ですから「舞台」とかけばその場面は舞台になります。でも、そこには何があるのか、作者の自分がよくわかっていないことがあるように思われます。ファンタジー要素が強く何でもありなほどルールは大事になってきます。想像が言葉にならないのは想像から想像に繋げる橋にどこか無理があるからだとおもうので、例えお気に入りのとびっきりのシーンがあってもあえてカットして繋がっていく話しにしてみてください。

 事情がすべてわかったわけではないので、想像力の試されるような質問でした。こんな風にスランプ抜けてるひともいるんだ、程度に読んでいただければ幸いです。
 駄文失礼しました。

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