こんにちは。
ジジさんは小説を書くのにプロット作りは必須だと思いますか?
私はプロットを作ると、小説を書くのが面白くなくなると思うんですよね。
あらすじの間を埋めるだけの作業になるというか……。
書いていてこの先どうなるんだろうという、自分の作品に対するわくわく感が出てこなくなるんです。
プロットはない方が書いていて面白いというのが、プロットを8年間使って書いた私の結論です。
ですがハウツー本やネットの創作講座などをみると、プロットは必須というような書かれ方がされています。
編集者との打ち合わせでも、プロットは必要になりますし。
私の結論からしてみれば、プロットなんて小説を書くのが面白くなくなる、諸悪の根源だとすら思っているのですが……。
今の創作論は、作品を書く効率を求めすぎた結果、執筆者の気持ち、モチベーションをないがしろにしてしまっていると私は思います。
また、その効率が類型的な作品を大量に生み出しているとも思いますし。
ジジさんはプロットについてどう思われますか?
必須かと問われれば、必須まではいかないかなと思います。
ただ、文筆を職業にするなら、作れたほうが楽だとも思います。
理由はいくつかあるのですが、賞の応募ということを考えれば「あらすじが書きやすい」「設計図があれば評価シートの指摘をどこに入れればいいかが簡単にわかり、反映しやすい」等のメリットがありますし、小説が仕事になればご自身が書かれているとおり「他人と打ち合わせしやすい」です。
というか、新人作家の頭の中におもしろい構想があったとしても、その物語を刊行するためには担当編集者が編集会議でそれを説明し、出版枠を取ってくれなければなりません。よほど信用があるお抱え作家なら「じゃあおもしろいのができあがってくるって信じたからな」ということで枠だけ確保して待ってくれるかもしれませんが、そうでなければ最悪、編集者からの連絡が途絶えます。
書いていくとキリがないのでこのくらいにしておきますが、応募者の立場のうちは自由に書く。プロになったら、書かせてもらうためにも企画書とプロットは作る。ちょっとえらくなったら提出した企画書とプロットを無視して書きたいように書く。と考えるのがよいかと思います。
う~ん、そうするとみんながプロットを書くのは「執筆を職業にする」という思いが強いからなんでしょうか。
ジジさんのお話は大変よくわかります。打ち合わせに必要ってことですよね。でもジジさんの話だと、執筆者にプロットが必要なのではなくて、編集部が会議するためにプロットが必要ってことになると思うんですよ。
作品を面白くするためにプロットを書くのが目的だったはずなのに、編集部を納得させるためにプロットを書く。
これは創作理論にあるプロット本来の目的を見失っている状態なんじゃないかなと思います。
たぶんジジさんの回答はプロットを書くよう求められた時の気の持ち方、心構えを私に教えてくれたと思うんです。
私の聞き方が悪くて申し訳ありません。
私が知りたいのは、プロットを作ることで得られるメリット、プロットがどう自分のためになるのかということなんです。
例えば他の人(編集者)にプロットを見せて、執筆前にダメだしをしてもらえるというのがメリットであり自分のためだとは思うんですよね。
書く前にここを直せばいい、そんな風に人に言われることで、効率的に、よい作品を目指せるとは思うんです。
ただ、私にとってプロットはそのメリット以上に、執筆時のモチベーションに関わってくる。
ストーリーの流れを決めてしまうと、書くことが作業になってしまうんです。
モチベーションを落としてまで、プロットを作る意義はあるのか。そしてそれは編集者を納得させるためなんてことでいいのか。創作理論でいうところのプロット作りは、作品を完成させるため、面白くするためじゃなかったのか。
そんなふうに私は思っているんです。
私のまとまらない思考を言えば「プロットを作っても他の人は執筆を作業と感じないのかな? モチベーションを落としてまでプロットを作る意味ってあるのかな? どうして創作理論者はやる気を失う危険があるプロット作りを安易に推奨するのかな?」となっています。
曖昧模糊として大変すみません。めんどくさければ一言でもいいので回答お願いできませんでしょうか。
うまく説明できず、すみません。
もう少し簡潔にまとめてみます。
プロットという設計図(デッサン)があれば原稿用紙に物語という本線を入れやすくなるメリットがあります。
また、プロット作りに慣れるとエピソードの配分や文量がそこから算出できるようになります。それだけバランスのいい物語づくりができるメリットもあるわけです。
そして繰り言になりますが、アマチュアのうちはプロット作りは絶対必要なものではありません。直書きでバランスのとれた物語が書けるならそれで問題ありません。
男性を対象としたレーベル(電撃、ファミ通、MF文庫J、等)の新人賞で、女性の下読みの方はいらっしゃるのでしょうか? その方に当たった時は、例えばサービスの為の肌色成分の受けは悪くなるのでしょうか?
そもそも、サービスシーンと言うのは(物語の性質に依って一概に言えないのは重々承知の上ですが)入っていた方が良い物なのでしょうか?
よろしくお願い致します。
> 男性を対象としたレーベル(電撃、ファミ通、MF文庫J、等)の新人賞で、女性の下読みの方はいらっしゃるのでしょうか?
います。
私自身はあまりほかの下読みさんと交流を持たないので割合までは言えませんが、下読みとして参加しているライターさんは女性の方がいますし、たまにラノベ書評サイトなどの活動をされているような女性もいらっしゃいます。
>その方に当たった時は、例えばサービスの為の肌色成分の受けは悪くなるのでしょうか?
ラノベを読む仕事を受けた人なら、たとえそういうものを蛇蝎のごとく嫌っているとしてもそんな差別はしません。プロの場合は出版社との信頼関係が壊れますし、アマチュアの場合はもともと好きで読んでいる方々だからですね。
> そもそも、サービスシーンと言うのは(物語の性質に依って一概に言えないのは重々承知の上ですが)入っていた方が良い物なのでしょうか?
私は別に必要ないと思います。
ただ、読者は主人公とヒロインがとりあえずくっついてほしい(せめてそういう感じは出して欲しい)ものです。
サービスよりも主人公とヒロインの心の交流に文量を割くべきです。
質問です。
設定が面白い、発想に驚かされたと感じる応募作は何割ほどですか?
どの賞においても、「絶対上げる」と思うほどおもしろかったり驚かされたりする応募作の割合は、0~3パーセントほどです。
1本もないこともままありますね。
今回お聞きしたい事は、キャラクターのセリフについてです。
セリフなどは、どういった所で勉強出来ますでしょうか?
やはり、読書?
ジジさんのオススメする、テンポの良い会話劇のラノベを紹介していただきたいです!
お願いしますm(__)m
> セリフなどは、どういった所で勉強出来ますでしょうか?
もっとも簡単なのは読書ですね。
言い回しやリズム感などを好きな作品のものから吸収すると同時に、自分が書こうとしているジャンルの(好きとは言えない)既存作を負担にならない程度で読み広げていくとよいかと。
また、セリフひと言のインパクトを学ぶなら映画もいいですね。
古い映画ですが『ターミネーター』の「I'll Be Back!」には衝撃を受けました。
> ジジさんのオススメする、テンポの良い会話劇のラノベを紹介していただきたいです!
あらためて問われると意外に思いつかないものですが。
近年の作ならやはり白鳥士郎氏の「のうりん」(2011年8年12日刊行)や、長谷川也氏の「セクステット 白凪学園演劇部の過剰な日常」 (2013年10月10日刊行)でしょうか。
古いものですと、竹宮ゆゆこ氏の「とらドラ!」(2006年3月25日刊行)は忘れられない作品です。
申し訳ないのですが、もう一つだけ疑問にお答え願いないでしょうか。
欧米ではオトナが主人公の作品でなければオトナ向けとは認めない傾向が強いです(中高生を含む子供が主人公の作品は子供向け)。
と、以前おっしゃっていましたが、『ホームアローン』や『ターミネーター2』のような類は例外でしょうか? それとも大人ウケが悪いのでしょうか。
また、応募されてくる作品はどういったジャンルが多いのでしょうか? 今はファンタジーモノですか? それとも学園モノが健在でしょうか? 逆に珍しいジャンルも聞いてみたいです。
> と、『ホームアローン』や『ターミネーター2』のような類は例外でしょうか? それとも大人ウケが悪いのでしょうか。
もちろん例外はあるかと思います。
『ホームアローン』はディズニーなどと同じファミリー枠ですし、『ターミネーター』に関しては、アメリカ人(ハゲ・ガチムチ)によると、あれはシュワルツェネッガーに感情移入して「家族の絆」で泣く映画だそうですので、感覚的にはファミリー物なのかもしれませんね。
ただ、なんにしても欧米諸国が日本の萌えアニメをなかなか買ってくれないのは「大人向けなのに子供が主人公やヒロインだから」なので、感覚的には普通の日本人がオタクをちょっと嫌いなのと同じ感覚があるのかもしれません。
> また、応募されてくる作品はどういったジャンルが多いのでしょうか? 今はファンタジーモノですか? それとも学園モノが健在でしょうか? 逆に珍しいジャンルも聞いてみたいです。
多いのは学園物関係。めずらしいのはミステリーとホラー。細かいところを言ってしまうと不都合が生じてしまいますので、このくらいでご勘弁を。