ライトノベル作法研究所
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  4. 主人公は基本銃弾に当たらない公開日:2014/07/29

主人公は基本、銃弾に当たらないガンアクションをどう思う?その2

せすさんの意見2014/07/24

 リアリズム云々は置いといて主人公が弾に当たらないガンアクションのほうが、スタイリッシュです。
 20年ほど前くらいまでジョン・ウー監督の撮っていたアクション映画郡では、主人公と敵が撃ちあい、主人公は何発も銃弾を食らって血まみれになるにもかかわらず死なないという設定が多用されていました。スタイリッシュな見せ方ではないですが、拳の殴り合いのような泥臭く血なまぐさい演出であれはあれで面白かったように思います。ただ、リアリズムはないですが。
 ギャグすれすれの演出なので、作り手、書き手の力量しだいだと思います。
 あのスタイル、昨今ではあまり見ないので、上手に描かれる人がいれば、是非読んでみたいです。

デルティックさんの意見2014/07/25

>「主人公側は基本銃弾に当たることがない」ガンアクション
>リアリティが希薄

 ラノベにどこまでリアリティを求めるのかという点も難しいと思いますが、主人公だから弾に当たらないのではなく、弾に当たらなかったからお話の主人公になったと思えばどうでしょう。

あまくささんの意見2014/07/25

 ルパン三世の五ェ門は無数の銃弾を刀で叩き落しますからね。あれがリアルだという人はいないでしょうが、文句を言う人もあまりいません。
 ルパンはまあ、作風そのものがリアリティとはかなり無縁のものですが。
 もっとリアルよりの作品もあるでしょうが、そういうものでもエンタメであれば、リアリティだけでは成立しないんじゃないですか? 本当の意味でリアルなのではなく、リアルっぽい演出をしているだけだと思っているのですが。

 もし本気でリアリティにこだわるなら、必然性のない活劇シーンの多用自体が不自然です。また、そういう局面にちょくちょく遭遇する主人公なら、時々死なないのも不自然です。

 その種の活劇シーンは、読者なり視聴者なりへのサービスとして挿入するもの。ただ、サービスシーンであっても、作り方がヘタだと逆に白けられてしまうこともありますよね? 読者や視聴者を満足させなければサービスになりません。
 これは、そういう問題なんじゃないかと思います。

 で、銃撃戦を入れるのが仕様というか作品の方針なら、それはそれでいいわけで。必然性がないなら必然性があると思わせる工夫。リアリティがないならリアリティがあると思わせる工夫。もしくは冒頭の五ェ門の例のように、リアリティ無視でもノリで楽しませてしまう工夫。
 そこらへんをどうするかが、作者の腕しだいということなんじゃないかと思います。

 それと、もう一つ。購買層の嗜好によって、どう表現すれば満足してもらえるかは違います。
 現実の武器の性能や戦場での実例をあげて、「こういうことは実は有り得るんだよ」と説明する方法は、ミリタリーにさほど興味のない一般の読者が相手の場合は、たぶんあまり成功しません。興味がない人にとっては、単に作者の薀蓄を披瀝されているだけということになってしまうのでご注意を。

 昔読んだ司馬遼太郎さんの『燃えよ剣』。新撰組の土方歳三が主人公なのですが、幕府瓦解後の官軍との戦いで、銃弾が飛び交う中、塀の上だかに身をさらして戦場を睨んでいるんですね。で、部下が、「危険だから身を隠してください」と嗜めます。
 土方いわく「俺には当たらん」w
 土方の性格と気迫を表現しているわけで、その描き方が上手いので「でも、当たることもあるんじゃね?」なんてあまり思いませんでした……少し思いましたがw でも、カッコいいシーンだったんですね。そっちに圧倒された感じで。
 そんな方法もあります。

ぷうさんの意見2014/07/25

 活火山さま はじめまして。

 四半世紀ほど銃に触れていた経験から申しますと、
 経験不足だと(訓練は経験に含まれません)、相手を見た瞬間舞い上がります。距離を間違える、動いている相手なのに未来位置に向けてタマを送り込めない(銃弾は早いのだから、というのは決定的なミスです)、照準しているつもりでも射撃練習の時とは違う姿勢で撃ってしまう(=当たるわけが無いのだけれど、本人はそれが理解出来ません)などの失敗をします。
 野生動物が相手でも上記の失敗をするのが普通の人間ですから、相手が撃ち返してくる存在(もしくは逆襲当たり前のヒグマなど)だと、射手の精神的プレッシャーはとんでもないものになるはずです。

 まっすぐ接近せず、わざと斜めに走るだけで被弾確率は減らせるでしょう。(相手が機銃でも)

 不意を突かれると存外被弾に弱い、でも怒り狂うとなかなか倒れないのもよくある話です。

 フィクション世界ですし、主人公が活動し続けてこそのお話なので命中と失中、被弾時のダメージなどは(先輩方が書かれているとおり)さじ加減でよろしいかと。

 リアリティを付与したいのでしたら、
・撃ちまくった銃がもつ熱(加熱は加速度的に進行します)、それがもたらす陽炎の描写
・早め早めの弾倉交換(ボルトオープンまで撃ちまくるのはちょっと)
・敵の装備を鹵獲して使用し、信頼できる自分の銃と装弾は温存する 等もご検討してみてはいかがでしょう。

 個人的には「主人公がフェアに戦う必要は無い」とも考えます。

ケスウ・ユジン・ヘイテさんの意見2014/07/25

 こんばんは。ケスウ・ユジン・ヘイテと申します。

 戦争物のアニメや漫画で、モブの味方兵士が倒れる理由が、そこにあります。初代ガンダムのジムは、やられ役として有名ですし、ザクも敵側のやられ役です。

 信頼できる情報かどうかは知りませんが、面白い話があります。現代における軍隊の銃撃戦では、敵兵士一人を殺傷する為に、何万発もの弾薬を必要とするそうです。ソースは不明ですが。

 無論マスケットからライフル、近代銃から現代銃に至るまでに、性能はかなり上がっています。主力小銃で言えば、小口径化で射程は少し短くなりましたが、総合的な性能は現代銃の方が高いはずです。特に連射性能が上がった点が、上記の風説に、説得力を与えています。

 何故膨大な弾薬を必要としたかと言えば、敵も味方もフルオート射撃を警戒し、撃たれまいと遮蔽物に隠れ、障害物を盾にするようになったから、というのが一つだと推察します。
 第一次世界大戦で、塹壕戦が主流になった経緯と、よく似ている気がします。

 そして敵を制圧する為に、連射による高火力で動きを封じ込め、その間に別の部隊が進軍するというのが、歩兵の基本戦術になったそうです。ファイア&ムーブメントですね。

 でも、現実の泥臭い野戦をライトノベルにするのは、無理があります。

 主人公が何万発も費やして、やっと敵兵士一人を倒すのでは、展開的にカタルシスが得られません。一人の兵士が携行する小銃弾は、二百発位だと言われているので、無茶をしても千発には届かないでしょう。しかも匍匐前進で移動したり、トイレや歯磨きなど衛生面に苦しんだりでは、ビジュアル的に映えません。どこの戦争映画ですか、と。

 ゆえに、リアリティは軽視されてしまうのでしょう。どうにか、誠実かつ上手い嘘のつき方を覚えたいですね。

デルティックさんの意見2014/07/25

 横から失礼します。

> もう一つ、コレは拳銃などの話ですが、清朝末期の<義和団の乱>での実話です。
> 突然、イギリス大使館に乱入した義和団兵士に、<(射撃の)腕に覚えのある>一般職員が、至近距離と言って良い 間合いから、六連発のリボルバー拳銃を全弾発射しましたが、 一発も命中しなかったという話があります。

 この点において補足をさせて下さい。
 銃で人間に狙いをつける場合、勿論相手は避ける為に動き回る訳ですが、この際に例えば標的が10メートルの距離で左に一歩動いた場合に、射手は拳一つくらいの照準補正をすればいいのですが、至近距離、そうですね仮に2メートルとしましょう。

 この距離で左に一歩動かれると、10メートルの距離の時に比べ数倍もの射撃補正が必要になります。
 要するに相手が近くなれば、標的が同じ動きをしても銃はそれだけ大きく相手を追いかけないといけない訳です。
 また、大きく手を動かす必要があるので、その分射撃精度も低下しますし、照星と照門を使ってゆっくり狙う時間もありませんから、感覚によるあてずっぽうの射撃になり易いです。

 そして近ければ近いほど敵の近接武器の射程に入るので、プレッシャーも大きくなります。むしろ至近距離で横に走り回られるような状況ですと、かえって中てるのは至難となります。銃という道具には、近すぎず、遠すぎない。そういう狙いやすい照準距離というのがあります。

活火山 さんの意見2014/07/27

 どもども! 返信ありがとうございます!

 ブラックラグーンの打ち合いは本当に非現実的というか、なんというか、突っ込んだら負けか? と言いたくなるような打ち合いが多いですよね。

 一番つっこみたいのは、チェーンソー女ソーヤーへの銃撃でなんでチェーンソーにしか当たらないんだよ! ってとこですが。
 銃の破壊力については私もなんとなくは知ってますが、フィクション作品ばかり見ているせいかやはり本物を知っているとは言えないですね。

デルティックさんの意見2014/07/28

> ブラックラグーンの打ち合いは本当に非現実的というか、なんというか、突っ込んだら負けか? と言いたくなるような打ち合いが多いですよね。
> 一番つっこみたいのは、チェーンソー女ソーヤーへの銃撃でなんでチェーンソーにしか攻撃が当たらないんだよ! ってとこですが。

 個人的にはその前の段階で突っ込み所が満載です。
 ソーヤの突入前にドアの所で撃ち合いをしますが、まず、あんなプレハブ建築の事務所の壁が盾として機能している地点で笑う所だと思います。

 ただ、あの作者の広江氏は、端々の描写から相当にマニアックな知識があるのは間違いないので、作者が好きと言っているB級映画感を意図的に演出する為にワザとリアリティを無視していると思います。
 つまりは、無知が故の描写ではなく、知識がある上での「演出」ですね。

 まぁ大体レヴィを初めとする登場キャラクターの何人もが被弾してるシーンがありますが、被弾後に再登場したキャラについては「痛い」で済んでますし。後遺症も見受けられません。
 流石にロベルタは被弾しすぎていたので後遺症が残ったようですが、アレは生きてるだけでも異常です。
 つくづくあのマンガの姐ちゃんはダンプ並に頑丈だと思います。

 ちなみに実際の戦場で兵士が一度被弾した後に、再び前線に復帰できる確立は2割を下回っていたと記憶しています。(生存者だけでの統計です。死者を入れるともっと少なくなります)
 なのでB級映画のような世界観で無ければ一度被弾すると、高確率で兵士としては再起不能に陥ると考えてもいいと思います。

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