神北百合さんの質問 2014年9月25日
私はひょんなことから角川つばさ文庫から出ております『新訳 思い出のマーニー』 を読んだのですが、ここのレーベルは物凄くイラスト可愛い上に今日のラノベにありがちな要素が全くなくて非常に面白いレーベルだなと思いました。
といってもまぁ、対象読者が小3~なのでハーレムやらの要素がないのだと思いますが、最早そのテの話はお腹いっぱいの私にとってはとても魅力的でした。まだマーニーしか読んでいないのですが、今後もっと色んな作品を読んでみたいと考えております。
そんな角川つばさ文庫のHPを見てみたら、なんと小説新人賞があるらしく、それを知った私はここ数年間全く新人賞という単語に何も響かなかったのですが、久しぶりに『新人賞に送りたい』という気持ちが湧いてきました。
多分、ここ最近ずっとそんな気持ちが湧いてこなかったから創作に対する意欲も熱意も失せてたんだと思います。
その癖、承認欲求だけが溜まっていくもんですから意地でも何か書かないとと思いつつ、でも意地だけなのでプロットやらが全部中途半端で結局投げていたのではないかなと思います。
たとえ結果がどうであれ『作品を完成させる』ことができればスランプ脱出もできるのではないかと考えております。
そこで、話が長くなってしまいましたが、どなたか角川つばさ文庫の特徴だとか作品の傾向。
または一度送ったことがあるという方がいらっしゃいましたら、その情報(評価シートだとか基本締め切りはいつだとか)を教えて頂けたら幸いです。
現状で調べてみてわかったことは
・対象読者は小3~である。
・新人賞が存在する。
・原作のある作品を小学生でも読めるようにしている。
・漢字が少なくルビが振ってある。
くらいなのですが、他になにかありますでしょうか?
合わせて角川つばさ文庫を読んだことある人は『オススメの一冊』等も教えて頂けると喜びます。結構種類多い上にイラストがどれも可愛いから迷っちゃうんですよね。
正直なぜ『角川つばさ文庫なのか?』と言いますと、
・今日に蔓延っているラノベにありがちな要素がない(と思う)から、それが苦手な私でも書けるのではないか。
・今まで触れたことがなかったレーベルだから俄然興味が湧いている。
・傾向次第だが物語の内容を『幼い少女同士の友情』にしてもカテエラにならないと思うから。
です。
多少動機が甘いような気がしますが、こういった動機でもスランプ脱出の手立てになればと思っています。
というわけで、毎度のことながら長くなってしまって大変申し訳ございませんが、どなたか情報を持ってる方がいましたら教えて頂きます様宜しくお願い致します。
●答え●
あまり詳しくはないけどいくつか。
まず、オススメ作品から
あさのあつこ作 バッテリー
ヒュー・ロフティング作 ドリトル先生シリーズ
前者は小説としては珍しい青春スポーツものかといって暑苦しくなく、男女問わず読みやすい。
後者は有名な海外児童文学。キャラクターが可愛い。
レーベルの特徴だけど、まずウェイトが男子より女子に振られていることがあげられる
だから絵もころころしたかわいらしいものが多いし、少女が主人公の小説も多い「少女が好むキャラ作り」をするといいかもしれない。
また、海外児童文学の翻訳にも積極的。他レーベルでもいいから、翻訳した海外児童文学を読んでおくと雰囲気がつかめると思う。
設定年齢層が低い分、読書の間口として捉えられている面が大きい。
だから、単に子供向けではなく、大人になっても読み返したくなる作品が理想なように思う。
提示した二作や思い出のマーニーはその典型。
余談だけど、マーニーが好きなら是非、新潮から出ている『思い出のマーニー』も読んでほしい
内容は一緒だけど訳者が違う。
個人的には新潮の訳のほうが好きなので。
あまり参考にならないかもしれませんが、以上です。
なるほど、確かにザッと確認した限りですとどちらかと言えば主人公は男の子より女の子の方が多い印象を受けましたね。
「少女が好むキャラ作り」今まで少女を対象にした物語を作ったことがないので上記の作品等読んで勉強したいと思います。
> 余談だけど、マーニーが好きなら是非、新潮から出ている思い出のマーニーも読んでほしい
> 内容は一緒だけど訳者が違う
> 個人的には新潮の訳のほうが好きなので
思い出のマーニーは何度読んでも恐らく飽きないだろうなと思ってた作品(そこまで入れ込んでしまったせいで映画版には絶望させられましたが……)なので是非とも新潮版も読んでみたいと思います。
ありがとうございました。
どうも書き込みありがとうございます!
『角川つばさ文庫』は、ライトノベルよりの児童文学、ライトノベルと児童文学のボーダー上にあるものだと思います。
ここからは、『角川つばさ文庫版、涼宮ハルヒの憂鬱』、
『角川つばさ文庫版、生徒会の一存』
といった、スニーカー文庫、ファンタジア文庫の大ヒット作品が、イラストを低年齢向けにして出されています。
『生徒会の一存』は、主人公がエロゲマスターで、女の子にセクハラ的な発言を繰り返すので、女子よりの児童文学としてはかなり微妙だと思いますが、出されてしまっています。
ただ、この作品は、まだ健全と言える程度の萌え路線です。
大ヒットライトノベルが、低年齢層向けにも出されるということは、エロ要素が多いラノベは、『角川つばさ文庫』に合わないということから、販路が狭くなるといったデメリットがあると言えるでしょう。
『生徒会の一存』がファンタジア文庫から刊行されたのは2008年1月で、この段階では、まだライトノベルのエロ萌え的な要素は、業界的に抑えられていました。しかし、2008年9月に同レーベルから刊行された『ハイスクールD×D』は、エロ要素に重点を置いたもので、ここから業界の傾向がエロ萌えに向かいだしています。
そんな中、健全な低年齢層向けのラノベとも言える『角川つばさ文庫』は、売れるために萌えを全面に押し出したラノベ業界にうんざりした人にとって、一つの清涼剤になっていると思います。
私は今のところ思い出のマーニー以外は読んだことないのですが、他作品のあらすじを見た感じですとラノベに近い空気を孕んでいる感じがしますね。
> 大ヒットライトノベルが、低年齢層向けにも出されるということは、エロ要素が多いラノベは、『角川つばさ文庫』に合わないということから、販路が狭くなるといったデメリットがあると言えるでしょう。
確かに今日のラノベではエロ要素が多くて『とりあえずエロ出しておけば食いつくだろう』みたいな風潮が蔓延っているような気がします。ここ数年前から余りラノベを読まなくなったので現在はわかりませんが……『新妹魔王の契約者』(2012年9月29日刊行)を見た限りですと、未だその風潮は衰えていないように思えます。
ですが、上記とはベクトルの違う作品……ましてやハルヒや生徒会の一存のような安易なエロに頼らず、かつ全年齢に受け入れられやすい作品(この二作品は果たしてそれを満たしているかどうかですが)を作れば角川つばさ文庫さんないし他レーベルでも通用するし、かつ自作品の販路が拡大できるのではないかと思います。
そういった点も含めて、自分のスキルアップも含めてこういったレーベルに応募するのも良いことではないかと考えます。