ダジャレとは、つまらないギャグの王様です。
味わい深い知的なユーモアとは対極に位置し、安直、つまらないと感じられる可能性が高いので危険です。
ダジャレなど誰でも思いつけますし、すでにやり尽くされているので、驚きや新鮮味もありません。
実際に商業出版されているライトノベルで、ダジャレをギャグとして連発しているような作品はまずありません。
小説は無駄を削ぎ落として作るものです。
つまらない可能性の高いものを作品内に挿入する意味は、まったくありません。
漫画やアニメなどでは、ダジャレをかましたキャラクターの周囲に冷たい北風が吹くなどの演出が入ることがありますよね。
例えば、漫画『ドラゴンボール』に登場する海王様は、ダジャレが好きで、自分のギャグに自分で受けて、周りがしらけている中、一人で笑っているようなキャラクターでした。
このようなキャラクターの個性演出に使うのであればOKですが、その際は、よく考えてから行いましょう。
寒い笑いやスベリ芸は、下手に使えば作品の質を低下させることに繋がります。
ラノベのダジャレキャラと言えば、『ラムネ&40シリーズ』(TVアニメ・1990年4月6日放送。ライトノベル化もされている)のダ・サイダーを思い出しますね。大分古いですが。このシリーズで私の一番好きなキャラでした。あとは声優のたかはし智秋さんはラジオ等で「サムカワ」キャラだったり。
例としては笑いのツボが妙な所にあって、周りがしらける中で一人だけ笑っているキャラ、とかでしょうか。
ダジャレをネタに使うとしても使い方に新鮮味が必要ということなのでしょうね。
ダジャレがつまらないのは、確かにそうなんだけれど、ダジャレは「言葉遊び」の一つだから、落語の古典に始まり言葉に隠れたユーモアを作り出す技術でもある。
――まあ、そうして言葉遊びで作り出したユーモアのうち、知性があるものを「洒落が効いてる」と表現し、知性や教養が感じられない駄目なものを「駄洒落」というわけだけど、
「駄洒落」の中でも「ぎなた読み」と呼ばれる駄洒落は有効活用することができます。
例えば聞き間違いなど誤解・勘違いを扱ったネタ。
「お食事券があったんですよ」
「なに、汚職事件が!? ウチで?」
「そりゃまあ。ウチの課にありましたけど」
「なんてこった!」
といった具合ですか。
ダジャレは率先して作品に取り込むようなものではないけど、ユーモアにはいろんな形があり、ダジャレもその一つと思えば、「つまらない」と一蹴するのは落語を聞いたあとでも遅くはない。
携帯版サイト・QRコード
当サイトはおもしろいライトノベルの書き方をみんなで考え、研究する場です。
相談、質問をされたい方は、創作相談用掲示板よりお願いします。