ライトノベル作法研究所
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  4. 理論派タイプと感性派タイプ公開日:2013/09/20

理論派タイプと感性派タイプ

 作家やシナリオライターによっては、正反対の作品の作り方を唱えている人が結構います。

 例えばキャラクターは、その人物にリアリティを与えるために、外見から年齢、血液型、好きな食べ物、好みの異性まで、徹底的に細かく設定を作るべきだという作家の方がいます。(理論派タイプ)
 その一方。
 こういった情報をいくら掻き集めても血肉を持った人間にはならならない、そんな設定作りに時間を使うより、現実に存在している人間をそのまんまモデルにした方が、よっぽど厚みを持った登場人物を創造できるというプロの方もいます。(感性派タイプ)

 長編小説を書いていると、絶対に矛盾点やつじつまの合わない点が出てきてしまうから、それを防ぐために事前にプロットをきっちり作るべきだという作家の方がいます。(理論派タイプ)
 その一方。
 プロットは編集者を納得させるためだけに作るだけで、実際には創作にはあんまり役立っていないという方もいます。むしろ、細かく展開を考えないで書く方が、うまくいくのだとか……(感性派タイプ)

 こういったことを聞くと、う~~ん、どうすればいいんじゃぁ!? 
 と頭を抱えてしまいそうになりますね。
 どれもプロとして活躍している人の話で、それぞれに信憑性があります。

 実は、創作スタイルにはどれが正解ということはなく、人それぞれのやり方があるのですね。
 小説の内容ではなく、作り方のスタイルに、その人の個性が出ているのです。

 大別すると、小説家には理詰めでパズルを作るかのように読者に与える効果を計算しながら作品を書く理論派タイプ。
 感性や本能の趣くままに小説を書いて、これがうまくいく感性派タイプ。
 その両方を兼ね備えたタイプがいます。
 理論派タイプの人が感性派タイプの作家のやり方をマネしようとしても、そもそも脳の回路が異なっているので、うまくいかないと言われます。この逆もしかりです。

 この道何年のプロ編集者が言っていることだから、ベストセラー作家の誰々先生が言っていることだから、ということでその方法を鵜呑みにすると、自分のタイプとはマッチしなくて、逆にうまくいかなくなることがあるのです。
 自分はどのタイプなのか? 何が自分に合ったやり方なのか? ということを見極めるためには、創作論だけ学んでグダグダ考えているのではなく、とにかくいくつか小説を書いてみて、自分に合った方法を探して採用してみるしかないです。

 注意事項の点でも触れていますが、当サイトの内容も鵜呑みにするのではなく、実際に試してみてうまくいくと思ったものだけを取り入れるようにしてみてください。

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