ラノベを書くための文章力を身につけるために、大ヒット作品を手書きでノートに写生することをオススメします。
ラノベを読んだことがある人はわかるでしょうが、ライトノベルの文章、文体、セリフは他にはない独特のものです。ラノベ新人賞の下読みをされているジジさんによると、ラノベの文体とは以下の様に書くのがコツだそうです。
一人称ならとにかく文語調にしないこと(たとえば中学生男子に「~しているんだからな」などという、今時ありえない文語調セリフをしゃべらせない等)。
三人称でも1/3くらいは一人称を混ぜて書くくらいの気持ちで、「~である」などの論文調をなるべく使わないこと。主人公の感情描写などでは、普通の描写文にセリフ調の文章をくっつけてもいいですね(たとえば、【○○は●●だと思った。なんだよこれ、わけわかんない。】のような感じで)。
文章の固さは「文章」を書くことで生じることが多いです。そのようなときは、地の文章もある程度「セリフ化」してみるとよいかと思います。
2014/03/28の質疑応答より
これをコツだけ聞いてマネするのは難しいです。
私はライトノベルファンを集めたオフ会を定期的に開催しており、そこでラノベ作家志望の書いたラノベを読ませてもらうことがあるのですが、ラノベを深く読み込んでいる人でも、プロ並みのラノベ文体を身につけているケースは少ないです。
ラノベっぽいのだけど、何かテンションが空回りしていたり、説明不足で何が起きているのか状況が掴みづらかったり、キャラの会話が不自然だったりするのです。
読書をすることでラノベの文体がどういうものか知ることはできますが、これを使いこなすのには、正しいフォームを手書きを通して体得する必要があります。
アニメ会社ガイナックスの初代社長であり、現在は、文筆家、評論家などをされている岡田斗司夫さんによると、文章力を身につけるためには、うまい人の作品をペンとノートを使って手書きで書き写すのが一番だそうです。
これは岡田さんの出会ってきた作家のほぼ全員が薦めた方法だそうです。
実は、文章というのは、自転車や水泳、車の運転、バスケットボールのシュートと同じ、身体を動かして感覚的に覚える物なのです。
例えば、仕事でコールセンターに勤めている人は、敬語や正しい言葉使いを何度も口に出して覚えて、何も考えなくても、正しい敬語が出てくるような身体性を手に入れます。文章を書くのもこれと同じことです。
キャラの掛け合いから、地の文のリズム、テンポ、句読点の打ち方、改行の方法などは、知識として脳に入れる物ではなく、身体で覚えて、必要に応じて勝手に出てくるように訓練する技能なのです。
このためには、パソコンやスマフォで文章を書き写すのではなく、自分の手を使って文字を書いた方が身体を使うため、技能がより身体に馴染みやすいくなります。
ラノベ文体を体得するために、大ヒット作品をいくつか手書きでノートに写生することをオススメします。
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