日本語は構造的にあいまいな言語です。
この点に注意しないと、作者の意図したことが読者に正確に伝わらず、混乱させたり、誤解を生じさせてしまう要因になるので要注意です。
●例
サーファーの兄は消防士。
この例文の意味をすんなり理解できるでしょか?
おそらく、作者の意図を誤解してしまう人が大勢出てくると思います。
この文章は、二通りの意味に解釈できるのです。
1・兄は消防士で、サーファーである。
2・Aはサーファーである。彼(もしくは彼女)の兄は消防士である。
どちらの意味が正しいかは、この文章からでは判断できません。
文章を直してきちんと説明する必要があります。
●例2
斎藤くんは、水無月さんのようにうまく文章が書けない。
こちらも以下の二通りの意味に解釈できるあいまいな文章です。
1・斎藤くんは、水無月さんと同様で、うまく文章が書けない。
(佐藤と水無月さんの文章のうまさは同レベル)
2・斎藤くんは、水無月さんほど、うまく文章が書けない。
(水無月さんの方が、文章がうまい)
このように否定文は、別の意味に取られることがあるので要注意です。
この他にも、例えば「全生徒が不合格だ」を「全生徒が合格していない」と書くと、「合格していない生徒もいる」という部分否定と解釈する人もいます。 日本語はあいまいな言語であるということを念頭に置いて文章を書きましょう。
そうでないと、知らず知らずに意味不明な文章を作って読者に混乱を与えてしまいかねません。
○補足例 おもしろヘンテコ文章
「猫の缶詰あります」
「猫用の缶詰」という意味と、「猫を材料にした缶詰」のどちらの意味にも取れます。
「ここで犬の糞をしないでください」
人間が犬のウンチをすることはできませんよね。
「農薬を使ったリンゴ」
リンゴが農薬を使うのでしょうか?
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