ライトノベル作法研究所
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  4. 不愉快な批判の9割は無視してOK公開日:2014/06/25

不愉快な批判の9割は無視してOK

 もし小説投稿サイトで不愉快な批判や罵倒を受けたら、内容を全部読まずに「こんにちは。感想ありがとうございます」とだけ返して、華麗にスルーしておくのが、あなたにとって一番よいです。
(無理なら、何も返答せずに無視しておきましょう)

 まじめな人ほど、読者からの批判にはすべて真摯に対応しなくてはと考えてしまいがちですが、そんなことはありません。
 実は、世の中には、正しいのだけれど、役に立たないどころか有害なアドバイスというのが有ります。

 有害か否かの境目が、心がダメージを受けるかどうかであり、ダメージを受けるような不愉快な批判の9割は無視してOKです。

 例えば、少年ジャンプや少年マガジンなどの漫画家にファンレターを送ると、必ず編集部が目を通してから、漫画家の手元に送られるそうです。

 なぜかというと、罵倒や批判で埋め尽くされたアンチファンレターのような物が届くと、漫画家が精神的ダメージからスランプになる恐れがあるからです。
 これは出版社、漫画家、ファン、3者にとって損であり、誰も得をしません。例え、その批判の内容が正しくても、精神的ダメージを受けるものは有害なのです。

 漫画の神様と言われた手塚治虫は、劇画が流行して人気が落ちた際、「あなたの絵柄はもう古い」と言われて悩み、スランプに陥りました。しかし、その後、自分の持ち前の絵柄で1973年に『ブラックジャック』を描いてヒットを飛ばし、復活を遂げます。
 「絵柄が古い」という批判は正しいのだけれど、手塚治虫にとっては役に立たないどころか、自信を喪失させるだけの有害なものだった訳です。

 また、批判の内容が正しくても、心がダメージを受けるレベルだと、内容が理解できない、という重大なデメリットがあります。

 キツイ批判を受けると、自分を否定されたという精神的打撃が大きいので、意識が自己防衛や自己弁護に回ってしまい、内容を理解する方向に行かないのです。
 結果、アドバイスは無意味となり、心がダメージを受けるだけの損な状況になります。

 私は才能とは『欲求』『成長』『実績』の3要素から成ると考えており、このうち最も重要なのは『欲求』だと繰り返し述べています。
 不愉快な批判や罵倒は、この『書きたいという欲求』にダメージを与えるので、非常に危険です。モチベーションというのは、才能に直結しているので、大事に扱わなければなりません。  

 口調がぞんざいで無礼、敬語を使っていない、あいさつが無い、皮肉を入れている、作品の内容を一つも褒めていない、これらのうち2つ以上に該当するコメントは、無視してしまってOKです。
 このようなコメントは、嫌がらせや憂さ晴らし目的であるケースも多く、真に受けるだけ損になります。

 あなたを不愉快にさせるような批判は無視してOKなのです。

●批評をお願いする場合は?

 批評をしてもらいたいとお願いする場合は、否定的な評価が返って来ることを覚悟しておきましょう。
 アドバイスする側も、あなたを傷つけないようにかなり気を使いますし、逆ギレされたりトラブルになると嫌なので、ほとんどの場合、本音をあなたに伝えないものです。
 正直な意見を言ってくれる人というのは貴重なので、批評をお願いする場合は、嫌な意見をもらっても、お礼を返すことを忘れないようにしましょう。小説投稿サイトでは、感想に対して返信を返す作者さんが好かれるので、感想が集まりやすくなります。

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