パソコンでの執筆活動を助けてくれるのは、テキストエディタや日本語入力システムだけではありません。
例えばアイデア発想法にはたくさんの種類があります。
アイデアが書かれたカードを並べ替えるたり。図として書いてみたり。といった方法です。
その発想法をパソコン上で再現する、アイデア発想ツールと言うものがあります。
例えば『iEdit』です。
これはフローチャートや人物相関図を作るためのソフトです。
まず、アイデアメモの数だけ、適当にテキストボックスを作ります。
そして作ったテキストボックスを、適当に矢印で結びつけます。
最後に「整理」機能を実行すると、いくら混沌としたチャートも、一発で相互関係が整理されます。
これはつまり、
今まではノートに書いていた構成案の落書きを、パソコンにやらせてしまおうと言うソフトです。
紙での落書きだと、あまりに複雑な相関関係では途中でわからなくなりがちです。
またちょっと構成要素が増えたり減ったり、変化するごとに書き換えなければなりません。
構成要素の数も十を超えると、いくら紙に図を描いていても、頭がついて行けなくなります。
でもパソコンでは、数十、数百ものオブジェクトを取り扱えます。
デジタルデータなので、書き直しや変更も自由自在です。
プロット作りや、アイディアの発想にもってこいのソフトでです。
次に、アウトラインプロセッサです。(Wikipediaへのリンク)
別名アイディアプロセッサとも呼ばれ、文章の構造などを検討するために開発されたソフトです。
これは『Word』『一太郎』にも一機能として搭載されており、実は割と使い勝手が良いです。
参考・Wordのアウトラインモード 文書の構成やアイディアを構想するのに便利な機能
一太郎(2013 玄)をアウトラインプロセッサとして使う
なので、『Word』『一太郎』を使っても良いのですが、やはり専用のアウトラインプロセッサのソフトを使った方が、操作が簡単で使いやすいです。
特に、ツリー構造で文書を管理できるアウトラインプロセッサは、一度使い慣れてしまうと手放せなくなります。
ではアウトラインプロセッサとは具体的にどのようなソフトなのかでしょうか?。
文章の概略を「アウトライン」と呼びます。これが名前の由来です。
長い文章を作成する際には、前もって全体の構成を考えたほうが効率が良いです。
だからアウトラインプロセッサでは、文書に見出しをつけて、その見出しごとに文書を管理できるようになっています。
これがツリー構造のアウトラインプロセッサだと、大抵画面左側に、見出しごとに文書がツリー構造で表示されています。
このツリーをマウス操作でいろいろと入れ換えるのです。
例えば、このシーンは、あのシーンとそのシーンの間に入れようとか。
ちょっと前に戻って加筆しようとか。
やっぱりこのシーンは必要ないから削除しようとか。
やっぱりこの大見出しの文書は、別の大見出しに属する小見出しにレベルを変更しようとか。
こういった操作は、マウスのドラッグのみで行えます。
ひとつのテキストファイルだけで、一気に長編小説を書き上げてしまえるような人なんて、そうはいないでしょう。
やはり書いている途中でプロットが狂ったり、新しいアイデアを途中で思いついたりするものです。
その場合、ひとつのファイルで書いていると、どこに何が書いてあるのか、すぐにわからなくなります。。
シーンごとに複数のファイルに分けていたとしても、加筆を繰り返していると、ファイル名を変更するのも面倒臭くななります。
そのためにも、
アウトラインプロセッサは、小説書きに、特に長編を書くには必需品と言えるのです。
中でも、プロにも愛用者が多いと言う『Story Editor』は、抜群の操作感です。
さすがに物語創作のために作られたソフトだけはあると言えます。
ライトノベル作家であり、大ヒットアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』の脚本家として知られる虚淵玄も愛用しているそうです。
(『Story Editor』は古いフリーソフトで、最新のOSでは動作しないことがあるようです。Windows7の32ビット版では、インストール出来ました)
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