ライトノベル作法研究所
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  4. 著作権問題の背景公開日:2011/12/20

ラノベ作家をめぐる著作権問題の背景

 著作権侵害で、新人作家がデビューと同時に消えるという事件がたびたび起こっており、
 どこまでがパクリなのか? という不安が作家志望の間に広がっています。
 ネットの発達により、作品の検証、及び著作権侵害の告発をする人が爆発的に増えたこと。
 Googleやニコニコ動画などの新興企業のサービスが著作権ビジネスの既得権益の一部を破壊したこと。
 著作権の概念に無頓着な中国が、経済発展により国際社会で大きな影響力を持つにいたったこと。
 などから、著作権は、大きな変化にさらされています。
 著作権侵害の問題が起きると、出版社は、

 編集部としても強く責任を感じており、今後は新人作家のモラル向上、作家育成も含め、
 再発防止に努めて参る所存です。

 などと、謝罪文を出しますが、実際には編集者は膨大な仕事を抱えており、
 一人一人の作家の育成や教育など、とてもしている暇はありません。
 なにより変化しつつある著作権という概念について、編集者もすべてを理解している訳ではないのです。

 このため、若い作家の中には、著作権について、まともな知識を持たないままデビューし、
 安易に他作品を参考にして破滅する、という道をたどる人が目立つようになっています。

 著作権についての勉強は、自衛のために最低限しておくべきでしょう。
 ここでは現代の著作権について、研究してみたいと思います。

盗作騒動が増えた4つの理由

 1・ネットの発達により、作品の検証に参加し、異議申し立てする人の数が爆発的に増えた。
 2・判例の積み重ねによる、ブラックゾーンの増大。
 3・著作権法で保護される著作物が、毎年、どんどん増えていっている(減らない)。
 4・新人作家の著作権意識の低下(ネット上での緩い著作権管理に慣れすぎた)。

盗作の境界線

 1.有名作品との類似は、盗作疑惑に発展する危険が高い。
 2.神話や伝説、童話からパクるのは許される(著作権がないため。ディズニーアニメが良い例)。
 3.実在する人物や実際に起こった事件をモチーフにするのは許される(創作物ではないため)。
 4.ストーリー、キャラ、世界観の三要素うち、二つが被ると危険。
 5.文章のトレースは盗作である。
 6.盗作疑惑を持たれるのは、著者の引き出しの少なさが原因(一部の作品から影響を受ける)。

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