ライトノベル作法研究所
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  4. ストレンジボイス公開日:2013/08/27

ストレンジボイス

ジャンル:バイオレンス
著者:江波 光則
出版社:ガガガ文庫
発行年月:2010年01月19日

桜色さくらさん一押し!(19歳)

■ 解説

 日々希に虐められすぎて不登校になっていた遼介が、卒業式にやって来るらしい。
 日々希に、そしてずっと見て見ぬふりをしていた私たちに復讐するために。
 他人のすべてを知りたいという欲求にあらがえない私は遼介の部屋を訪ねる。そこで出会った遼介は、赤の他人と見紛うばかりに鍛えあげた体で、禍々しい形に削りだしたバットを私に突きつけた。
 「全員殴り殺してやる」。私は、心待ちにしている。遼介が復讐を遂げに現れる瞬間を───。
 癒やされることのない心の傷を負った少年と少女のためのサバイバルノベル!!

■ 桜色さくらさんの書評2013/08/27

 ジャンル……ですか。えーと、バイオレンス(強烈)かな?
 何と言うか、この本が何をテーマにしているのか、私には分かりませんっ。理解しがたい、いや、理解不能ですね。
 なぜなら、主要なキャラクターたちがみんな異常者だからです。

 いじめという枠を超えた暴力を振るう少年、それをただ黙って耐えていただけの少年。そして自らが異常者で、孤独だということを受け入れている主人公の少女。
 誰一人まともではなく、感情移入が出来ない。
 けどそんな人物たちの青春を、客観的に、つまりは遠巻きに見れる。そんな作品でしょうか。

 主人公達は救われることなく、助けてと叫ぶこと無く、エンディングを迎えます。
 あれ? これって酷評じゃないのか……? いやいや、私はこの作品大好きですよっ。心理・風景描写のお手本にしているくらいですから。

お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?

 主人公の水葉ちゃんです。自分の感情を、良くも悪くも誤魔化さない。自分がやろうとしていることが、悪いことだと分かっていても、意志を貫こうとする。
 そんな歪な生き方が、やっぱり共感は出来ないんだけど、とても寂しくて、感動的なんです。

この作品の欠点、残念なところはどこですか?

 登場人物たちの異常さについての表現が、一部テンプレ的なところでしょうか。
 それと、一人称の作品なんですが、地の文がたどたどしくて、少し下手に思えるかもしれません。私はそこが好きだったりするんですが、万人受けはしないでしょう。

 そう、万人受けは確実にしませんね、この作品は。マイナーだとか言うんじゃなく、好き嫌いが激しく分かれると思います。

■ あなたはこの作品についてどう思いますか?(読者投票)

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おもしろいです!オススメします。
なかなか良いと思います。
ふつうです。
イマイチです。
おもしろくないです。
買うと損します。


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