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頭蓋骨のホーリーグレイル
八川瑞枝は“仕事”仲間・須賀弘人のことが気になっていた。 だが弘人は、誰もが振り返るほどの美少女である瑞枝をまったく相手にせず、 自分の姉のことばかりを気にしている――。 その理由を瑞枝は知っていた。弘人の姉はとある有名な事件の被害者だった。 オカルトがらみのその事件で婚約者を失って以来、 彼女は“目に見えない子供”が存在しているかのように振舞うようになり、 弘人はその世話に奔走していたのだ。 そんな弘人が、姉を襲ったオカルト信奉者たちの信仰の対象“バフォメット”の名前を聞いた瞬間、 瑞枝の前でブチ切れた……!! 気鋭が贈る暗黒ファンタジー、登場。
まず第一に、冒頭からいきなり性描写が入っているのです。 普通、そんな冒頭であったら多くの人は嫌悪感を抱き、決して買おうとはしないでしょう。 しかし、この作品は違います! 性描写が逆にドロドロとした町の雰囲気を際立て、 より物語に現実味を持たせているのです! 描写の質も高く、アンダーグラウンドの堕落した様子を的確に表現しています。 麻薬に恐喝、援助交際……これら全てが嫌なほどに現実味を帯びていて、 そういった点では他の作品を凌いでいるでしょう。 非常に参考になる本だと思います。
しかし実際はそうではなく、圧倒的力を持ち、 それでいて自分の娘を過保護にするといった人間味のあるとてもいいキャラクターです。 また、彼は神父であるというところが面白い設定で、 それでいて平気で違法パブに入って行くなどという、 一般人的なところが親しみやすさを表現しています。
こういったものを題材にした話に嫌悪感を抱く方は控えた方がいいでしょう。 また、中盤ほどまで読み進めると、視点移動が起きてしまっていて、 主人公が誰なのか、少々分かり難くなっていることです。
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ダーク・バイオレッツ
幽霊を見ることのできる「紫の目」を持った高校生・神野明良は、 ある朝、幽霊ばかりが乗った謎のバスに乗ってしまう。 乗り合わせた少女・御厨柊美と共に辛くも逃げ延びた明良は、 神岡町で連続する謎の殺人事件の被害者の顔が、バスの幽霊たちと一致することを知る。 同様の事件が戦後まもなく起きていたこと、 その事件を明良の祖父と柊美の祖母らが解決したことを知った明良たちは、 謎のバスの正体を探り始めるが…。 幽霊を見ることのできる「紫の目」を持つ少年明良と、 幽霊に触れることのできる「紫の手」を持つ少女柊美の活躍を描くホラーアクション。
登場人物がそれぞれよく作りこまれていて、 作品の設定も、よく調べこんでるなぁ、と関心できるくらい作りこまれています。 7巻で完結しますが、全体のボリュームも手ごろで、 最終巻にてキチンと物語を収束できているので、買って後悔はしないでしょう!!
責任感が強く、困難から逃げないクールさがカッコいいです!!
個人的には2巻からのイラストレーターのGASHINさんの絵が、 作品の雰囲気にあってると思います。
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あれ!? その小説、もしかして105円で売られていない? |
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