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所長もおすすめ! スクラップド・プリンセス
面倒臭がり屋のシャノンといつも幸せ顔のラクウェル。 2人には血の繋がらない妹・パシフィカがいた。 パシフィカは、黙っていれば可愛いが、口を開けば憎まれ口ばかりの女の子だ。 3人は兄姉妹としてそれなりに平和で呑気な日々を送っていた。 しかし、彼らの静かな日常は父の死で一変する。パシフィカが刺客に襲われたのだ。 いったい何故? 彼女にどんな秘密が隠されているというのか。 シャノンとラクウェルは、大切な妹を守るため、刺客と戦う決意をするが――。 「ドラゴンズ・ウィル」でデビューした榊一郎が描く、新たなハートフルファンタジー、ここに開幕。
最初のほうは「王道的なファンタジーだなぁ」と思って読んでいましたが、 9巻で明らかになった世界の真実を知り、度肝を抜かれました。 ネタバレになってはまずいので明言は避けますが、 まさかアレとアレとを融合させるとは、少なくとも当時の私には想像もできませんでした。 そして世界観もさることながら、この小説は何より泣けます。 特に11巻と13巻は読み終わった日、なかなか寝つくことができませんでした。 特に泣ける小説を読みたい人にはおすすめの作品だと思います。
飄々としたキャラクターって基本的に好きなんですよね(ギターフ)。 ゼフィリスは見事なまでにツボにはまりました(笑)
私がこの作品にハマったのは9巻からで、 裏を返せば9巻までは特別面白いとは感じていませんでした。 しかし! 9巻以降の展開は本当にすごいです。
著者の榊一郎さんは文章がとてもうまく、文章研究用としても活用できると思いますね。 ちょっと、理屈っぽくて回りくどい説明もありますが(笑)。 世界観やストーリーだけでなく、 全巻を通して語れるテーマも真に迫ったモノで、なかなか感動できます。 オススメの一品です。
シャノン・カスールは妹を守る信念を貫き通したこと。 目的がぶれなかったことに対し人として魅力を感じた。
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所長もおすすめ! ストレイト・ジャケット
ばじっ!発条が解放され、ごとん―と音をたてて人型の物体が床に降り立つ。 中世の鎧騎士を思わせるそれは、 魔法を使いすぎた人間の"なれの果て"を狩る戦術魔法士たちの姿。 鎧の内側に爆発的な脅威を抱える彼らを、 人々は恐怖と嫌悪の念を込めて"ストレイト・ジャケット"と呼ぶ。 この物語は、己が魔族化する危険を背負いながらも、 黙々と魔族を狩り続ける一人の男の闘いの記録である。 男の名はレイオット・スタインバーグ。超一流の腕を持つ、一匹狼のストレイト・ジャケットだ。 危険を友に、孤独を胸に闘う彼の魂の行き着く先は――。 「スクラップド・プリンセス」の榊一郎が放つ、ハードボイルドファンタジー遂に登場。
魔法というありがちな素材を使いながら戦闘は類を見ない激しさの下、描かれていると思います。 絶対的な悪の存在がこれでもかと言うぐらいの醜悪さで書かれており、 それと戦う主人公レイオットの姿がカッコいいです。 登場する武器や概念も空想上の世界でありながら非常にリアリティがあり、 自分の中では戦闘シーンにおいてこれ以上のものはないというぐらい感動を覚えます。 文章力が上手く、またストーリーも非常にドラマに満ち溢れていて、 何度読み直しても面白いと思ってしまいますね。 新刊も必ず買うようにしています。
シリアスな物語の中では数少ないほのぼのお兄さんって言う感じがするんで(苦笑)。 感情枯渇少女のカペルテ−タとのやり取りは微笑ましく和む雰囲気が出ています。
またグロイ表現も多く、そういったのを好まない人は避けた方が良いでしょう。
・魔法というありきたりな設定・・・かと思ったら、 魔法を行使するための道具がやたらイカツイ鎧(のようなもの)であったり、 銃器がゴロゴロ出てきたり、とある教授が魔法を「開発」した・・・など、 ファンタジー要素と現実との共存具合が絶妙でした。 魔法の使用制限が、魔力といった曖昧なものではなく、デュラビットと呼ばれる端子に よって目に見える形で表現されている点にも、興味を引かれました。 魔法を使い過ぎると、使用者本人が魔族化してしまうという設定は斬新であったと思います。
世界観がとても細かく作られていて、その設定を読むだけでもななかな楽しめます。 特に魔法の描写、設定が秀逸で舌を巻きました。 人間の暗黒面を描いた救いようのない話なので、 明るくさらっと楽しめる小説を求めている人にはオススメできません。 私はおもしろいと思いましたが、おそらく万人受けはしないでしょう。 ただ、榊一郎さんの文章は絶品ですので、 文章研究のために読んでみるのも良いと思います。
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その小説、105円で売られているかも…… |
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