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二人の孤独な戦士の邂逅が、一国を、そして大陸全土の運命を変えていく――。

デルフィニア戦記


 ○読者投票結果
 最高です!一押し。 242
 おもしろいです! 43
 なかなか良いです。 6
 ふつうです。 7
 イマイチです。 8
 おもしろくないです。 3
 買うと損します。 3

ジャンル異世界ファンタジー
著者茅田砂胡
出版社:講談社ノベルス(中央公論新社)
発行年月:2003年01月
本体価格 648円 (税込 680 円)
あまおうさん(女性) quartermoonさん(女性) たか史さん(男性・14歳) 
北野卵さん(男性・18歳)一押し!

■ 解説                               

 男は剣を揮っていた。黒髪は乱れ日に灼けた逞しい長身のあちこちに返り血が飛んでいる。
 孤立無援の男が今まさに凶刃に倒れようとしたその時、
 助太刀を申し出たのは十二、三と見える少年であった……。
 二人の孤独な戦士の邂逅が、一国を、そして大陸全土の運命を変えていく――。



■ あまおうさんの書評                      

 親が大好きで、家にあったものを何となく読み始めたのですが、
 あっという間にはまってしまいました(笑)

 この作品で私が一番魅力的だと思ったのは、
 ストーリーもさることながら、やはり登場人物です。


 
 異世界から落ちてきた元少年の少女リィ。
 国から追放された国王ウォル。

 この二人が主人公ですが、他のキャラクターも非常に個性的で魅力的です。
 メインキャラが常識外れの人達ばかりでとてもおもしろいです(特に主人公二人)。


 戦いの場面などはとても迫力がありますし、登場人物達の会話もとても面白くて笑ってしまいます。


 この作品は全部で十八巻あり、一巻から最終巻の間まで六年の月日が経過します。

 大まかなストーリーの変化は(ネタバレ注意です)、

 ウォルとリィが出会う。リィは王座を追われたウォルと盟約を結び、王座奪回に協力する。
 王座奪回編から三年後。リィが刺客に狙われたり、王妃になったりする。
 三大国間で戦が勃発、デルフィニアはついに動乱の時を迎えようとする。
 リィの異世界の相棒が登場するなど、ストーリーが終わりに近付いていく。
 
 という具合です。
 
 長いですが、読む価値あります!


この作品の欠点、残念なところはどこですか?
 強いてあげるなら、十八巻とかなり長いことと、登場人物が多いことです(特に後半)。

 名前があるキャラが多く、少しあやふやになってしまうかもしれません。



■ quartermoonさんの書評                    

 この人の本はほんとにはずれなし!
 男のはずなのに女の体になってしまったという異世界の住人、リィ。
 そして国を追われた獅子王ウォル。
 この二人が出会い、大国デルフィニアを取り戻していくお話です。
 
 二人の関係が単なる恋愛関係でなく、戦士としての絆だというところが安っぽくなくて好きです。
 
 二人はもう二度と会えないのでしょうか? ラストでは思い切り泣きました。
 二人の再会を祈っています。


お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
 ウォル! 包容感ありまくりだし、強いし、かわいいし、・・・えんどれす笑
 あと、イヴン! それにもちろんリィ! 
 あとは〜シェラも、ルウも、ナシアスもバルロもみーんな大好きです! 笑


この作品の欠点、残念なところはどこですか?
 ラストで二人がさよならしちゃうとこ! 再会してほし〜!



■ たか史さんの書評                       

 中世のような世界観です。全18巻と長いですが一読の価値があります。

 キャラクターがすごくいいです、何十人もいるのにきれいに書き分けられていて
 混乱しないで読めます。なのにみんながみんな自分の信念みたいな物を持っていて、
 ひじょうにアクの強い人たちばかり(笑)。カッコいいですが。

 ギャグではないのですが、会話が面白いです。何度笑わせてもらった事か……
 電車などで読むのはあまりオススメできません。


 戦争中の情景がすんなり頭に入ってきて、作戦の自然な決まり方など見事というしかありません。

 大判と最近出た文庫の両方があります。
 大判はイラスト付です、人物のイメージはし易いですが、僕は文庫から入ったので
 人物のイメージが壊れてしまいました。


お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
 主要メンバー全員……と言いたいですが。
 強いて言うならウォルですかね。彼こそ最恐? と言えるかも……。


この作品の欠点、残念なところはどこですか?
 欠点ではないですが、長いところですかね。
 とてもライトとは言えないかもしれません。



■ 北野卵さんの書評                       

 まさにキャラクター小説の極致、と言える作品です。
 内容は題名の通り戦記ものですが、登場人物が凄い。これに尽きます。
 
 魅力的なキャラクター達が、臨場感あふれる世界で躍動する――
 これだけで、読み手としては満足できるのではないでしょうか?

 
 蛇足ですが、初めの四巻で一段落しています。
 購入する時や図書館などで借りるときの参考にしてください。
 以下ネタバレです。

 異世界から飛ばされてきた、怪力で、微妙に魔法とかも使えて、
 親は狼だと言う、もと少年、現少女、その後王女、さらにその後は王妃のリィ。
 
 国を追い出された、親友が山賊になっていたり、夫婦喧嘩で王室を破壊する、
 はじめ庶子の王様、つぎ自由戦士、また王様のウォル。

 表向きは侍女、でも中身は男、ちなみに暗殺者、
 でも失敗して王妃に仕え、化物夫婦に悩まされるシェラ。
 この三人を軸にして、物語は進んでいきます。


お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
 シェラです。詳しく書くとネタバレになるので避けますが、恐らく一番の苦労人で、
 そこがなかなかおもしろいです。


この作品の欠点、残念なところはどこですか?
 キャラクター小説の権化のような作品なので、綿密な心理描写や、
 細かい戦法などはあまり書かれていません。

 (この傾向は続編となる「暁の天使たち」と「クラッシュ・ブレイズ」になるとより顕著になります)
 
 後、最終巻が個人的には微妙。
 全十八巻と長い。
 続編は主役級の人物が増えて一人一人が雑になる。 


■ 一言感想コメント                       

・登場人物は多いですがきれいにかき分けていて、とても読みやすい。
 また多い登場人物一人一人がそれぞれの魅力を持っています

・多数いる登場人物が本当に生き生きしていて魅力的。
 作品とは登場人物の魅力で成り立つものなのだと言うことを感じさせられる。


■ あなたはこの作品についてどう思いますか?(読者投票)     

最高です!一押し。
おもしろいです!オススメします。
なかなか良いと思います。
ふつうです。
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