志門さん一押し!(男性・35歳)
桜井涼。十七歳。普通の生活を送る平凡な高校2年生だったが、父親は事業に失敗し、学校は自主退学し、彼女にはふられ、とたて続けに散々な目に遭い、さらには巨大なダンプに轢かれそうになる-『汝、我が光を受けるべし』薄れゆく涼の意識に何者かの声が響いた。再び目を覚ますと、視界に飛び込んできたのは透き通るような青、深い森。夢で何度も見た風景だった。狼狽する涼を、今度は奇獣たちが襲い…。
人気作家が壮大なスケールで描く異世界大河ロマン、ついにスタート。
光と闇、それぞれの神々のいわば「代理戦争」に巻きこまれてしまい、異世界へと飛ばされて悪戦苦闘するハメになった現代の高校生の物語、といえばいいのかな?
主人公のヘタレっぷりがまことにラブリー! 邪神サイドの悪人たちにも感情移入できる部分もあるし、光の勢力の人々がなんとか戦乱を収めようと努力する姿も健気であったりする。
お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
敵役である「蛇の民」の首領、というおっさん。一介の官吏から宰相へとのしあがっただけのことはあり、悪党ながらなかなか有能な人物。主人公たちが倒すべき目標としては、このくらいのレベルの悪党じゃないと物語が面白くなくなると思う。
ただし、正義の刃にかかる前に、側近から叛かれて非業の最期をとげる・・・そんな気がしている。
この作品の欠点、残念なところはどこですか?
12巻まで続いたシリーズですが、「未完」となったこと。
完結篇を読みたいものです。