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ばいばい、アース
地には花、空に聖星、人々は猫や蛙、鼠などさまざまな動物のかたちを纏う。 この世界に、ラブラック=ベルはたったひとり、異形のものとして生まれた。 牙も毛皮も鱗もない“のっぺらぼう”の彼女は、自分と同じ存在を探す旅に出る。 放浪者の資格を購うため、剣士となって“都市”と“外”との戦いに臨むベル。 そこで彼女を待っていたのは―。 異能の世界構築者冲方丁、最初期の傑作が待望の文庫化。
出会ったのは近所の図書館でした。 ハードカバーで、あまりに分厚くて「なんだこの本?!」と手に取ったのが初めです。 開いてみると独特の言葉で描かれる、でもすんなり入ってくるファンタジーでした。 植物が生い茂る世界で、動物の姿をした人々がいて、 けれどその中で一人だけ、牙も毛皮も持たない少女がいて、 極彩色の中にぽつんと白か透明がある、そんなイメージが頭に浮かびました。 〈のっぺらぼう〉と呼ばれる主人公は、 あたりまえの人間の姿をしているのですけど、この世界では異形なんです。 蔑まれているのが切ないですけど、それに負けない主人公だし、 取り巻く環境の変化を読み進めていくのが楽しいです。 重厚に描かれたお話なので、じっくりと楽しむ事が出来ます。
あまり仲良しではなかったのに、後半は盟友の様になるのが良いです。
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白衣の元繰術士と黒銀の枢機都市
多層構造海上枢機都市ハーモニカ。 闇生物から人類を守るために東京湾海上に建造された防衛の要。 その退闇校の生徒、玖珂狛矢は調査活動中、闇生物に襲われたところを助けた少女、四十崎士央と、 とある事情で奇妙な同居生活を始めることに。 そんな中、次第に明らかになる士央の秘密。 彼女の体に隠された、人類と闇生物の戦いを左右する驚愕の真実とは。
ということで買ってみたのですが、最近(2010年11月)出た新作で、 子ひつじと変態王子に並んでこれもおもしろっかったです。 話はかなり王道ファンタジーなのですが、 やっぱりファンタジーって面白いと思える感じでした。 ちょっと専門用語的なものが多いのですが 、 シャナを普通に読めた、もしくは慣れた方なら大丈夫です。
ふつーにカッコイイです。 能力で糸を紡ぐときとかやばいです。
これさえ耐えたらかなり面白い作品です。
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花に降る千の翼
南の島国タリマレイ。 第一王女イルアラは、活発で明るい太陽のような少女。 王族に必須の、神や精霊と意思を通じる能力を持たないため、 鳥の神の息子である幼なじみエンハスを護衛役に、なんとか王位継承者として認められようと奮闘中! そんな中、彼女は、大国バラーバルのシーハン王がタリマレイを狙っていると知り、 エンハスらを連れて王のもとにのりこんでいくが―!? 審査員絶賛! 第3回ビーンズ小説大賞優秀賞受賞。
イラストも優しげなタッチで描かれていますし、内容ともピッタリと当てはまる感じがします。 基本は穏やかな国タリマレイの第一王女イルアラ(活発で、剣も普通に振り回す)と、 その護衛役で幼馴染の鳥の神の息子である青年エンハスの恋と、 世界の滅びを食い止めるための冒険のお話で、分かりやすい展開ながらもかなり面白いです。 王女と護衛という身分の隔たり、 人間であるイルアラと半神であるエンハスに流れる血の違い。 切ないながらも綺麗で、優しいお話で、読む価値はあると思います。
エンハスの好意になかなか気が付かないとことか、 モテモテなのにあどけなくて無防備なところとか、可愛いです。
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その小説、105円で売られているかも…… |
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