シンバさん一押し!(男性)
獣医師の風見心悟は、ある日突然異世界に召喚されてしまう。そこは、魔法あり・魔物ありの世界。彼はそこで、この世界の人々を救ってほしいと頼まれ……文明も医学も未発達なこの世界で、いったいどうする!?
どんなライトノベルもほとんどは魔法や、異能力や、気や剣技などの何かを持っている主人公達が敵を倒すというものです。
しかしながらこの作品は何の能力も持たない獣医が異世界を救うお話です。
食糧が足りないから戦争が起きるし、伝染病だって流行る。
そんな世界で本当に必要なのは魔法とかによる力なんですか? と問いかけてくれるような作品でした。
しかも普通の人が知らない医療知識やうんちくが混じっているので、それを読む楽しみもありますね。
世界観は基本的な中世ヨーロッパ+剣や魔法といったオーソドックスな異世界ファンタジーです。
魔物なんかもいますし、ドラゴンも存在します。
書籍の一巻にはまだ出ませんが、ドラゴンなどはただの強めという敵という感じではなく、ロマン溢れる最強の魔獣としているところはファンタジー好きとしてはたまりません!
お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
主人公の風見とリズですね。
主人公の風見のセリフの一つにこんなものがあります。
「勇者も英雄も、暴力で何かを解決するしかない連中だろ? だったら俺はもっと凄いぞ。生かすことも殺すことも、絶対にそいつらを越える自信がある」
こう言った彼は軍隊をほんの数人で退けたり、その戦いで負傷した人を癒したり。言葉通りの凄さと、裏腹にそれを隠す昼行燈的なところが良いです。
リズはツンデレ狼さんで読むほどに引き込まれていきますね!
この作品の欠点、残念なところはどこですか?
知識は正確で詳しいのですが、それ故にくどくもなっていることですね。
あと、作者さんが本業の方なので表現や症状がたまに生々しいです。ファンタジーが大半ではありますが、人死に、寄生虫なんかも絡めてきますし。
Fate zeroとかの臓物オルガンとかもこの人が描写したらちょっと怖いかもしれませんね(苦笑