toshiさん一押し!(男性・25歳)
ある王国の新人騎士の中に、風変わりな少年が一人。少年は今日も傀儡術という特殊な魔術で空を飛び、女の子と間違われた友人をフォローする。
―おかげで誰も疑わない。―女であるのは私の方だとは。性別も、年齢も、身分も、余命すらも詐称。不気味姫と呼ばれる姫君と友情を育み、サディストの王子&上官をイジメかえす。詐騎士ルゼと仲間たちが織りなす新感覚ファンタジー。
一言でいえば「ふかふかでふわふわな小説」です。
著者が女性なだけあって女性の行動や心情描写がリアル。
「ライトノベルは面白いんだけど、いくらなんでもそんな女いないよ」という納得できないもやもや感を抱え込んでいた僕の心のオアシスになってくれた作品です。
男キャラもみんな面白く、主人公はモテますが(逆ハーレムに近い)得に嫌悪感を感じるつくりにはなっていません。
(ちなみにこのレーベルのほかの作者の作品をいくつか読んでみたのですが、今度は「そんな男いねーよ」という新たなもやもや感を背負うことになりました。)
主人公がドSで隠れSも何人かいるため全体的にコメディ色が強い場面も多く気軽に読めます。
男女ともに楽しめる作品だと思います。
お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
ルゼ。
感覚がずれているところとドSなところが面白いです。
っていうかみんな面白い。
この作品の欠点、残念なところはどこですか?
物語に動きが少ない。
主人公の能力が便利で強すぎるというのが一番の理由だと思うのですが、基本的に主人公の思い通りに展開します。それゆえわくわくすることはあっても、ハラハラドキドキすることはあまりない。
ドラマチックな作品と日常系を足して2で割ったような作品なので、人によっては物足りなさを感じるかもしれません。