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イリヤの空、UFOの夏
ジダマさん(男性) 逢駕ギアさん(男性・14歳)一押し!
「6月24日は全世界的にUFOの日」 新聞部部長・水前寺邦博の発言から浅羽直之の「UFOの夏」は始まった。 当然のように夏休みはUFOが出るという裏山での張り込みに消費され、 その最後の夜、浅羽はせめてもの想い出に学校のプールに忍び込んだ。 驚いたことにプールには先客がいて、 手首に金属の球体を埋め込んだその少女は「伊里野可奈」と名乗った……。 おかしくて切なくて、どこか懐かしい……。 ちょっと"変"な現代を舞台に、鬼才・秋山瑞人が描くボーイ・ミーツ・ガールストーリー、登場。
なんだか書かずにはいられないんです。心がもやもやして仕方ないんです。 著者の文章の巧さについては、今更私が書くまでもありませんので省略。 それよりも、特筆すべきは「なぜこんなにも心がすっきりしないのか」です。 一巻、二巻が退屈だと言われがちですが、その退屈さこそがこの疑問に答えてくれます。 前半の、微笑ましくてどこか懐かしい日常。それが突然壊されます。 その瞬間に「心のもやもや」がそっと生まれて……、エンディングにむけて徐々に膨れていきます。 読後の余韻はまさに無限大。 こんな小説は他に知りません。著者の構成能力の高さが垣間見えます。 エンディングについて少し(多少ネタバレかもしれません)。 私はただただ悲しかった。こんなエンディングは少しも望んでいませんでした。 納得がいかないのです。すべて一人で抱え込んで、どうして彼女が行かねばならないのか。 エピローグが終わっても、あとがきが終わっても、まだ何かあるんじゃないか、 「本当の結末」があるはずだと、ページをめくってしまいました。 ですが、こんなにもやもやするのに、後味はけっして良いとは言えないのに、 私はこの作品に出会えたことを少しも後悔していません。 断言できます。先週読んだラブコメの結末をすぐに忘れてしまっても、 この作品のことはいつまでも忘れません。 他の方の書評とは異なる見解かと思いますが、伊里野を挙げさせていただきます。 ゆっくりと人間らしさを手に入れ、そして急速に壊れていく少女。悲しすぎます。 うーん、専門用語には多少なりとも閉口しました。 しかし、こういうのが好きな人にはたまらないかと。 それから上の書評に矛盾するようですが、 やはり「すっきりしない読後感」は欠点とも言えるでしょうね。 それが感動の根源的な理由だとしてもです。
この『イリヤ』と『半分の月がのぼる空』ぐらいだと思います。 私がこれを読んだのは二十歳のときでしたが、最終巻が涙でぐしょぐしょになりました。 よく、文章が上手い、だとか、泣けるってだけで評価されていますが、 私が思うこの小説のすごさは、セカイ系にも係わらず、 その物語の根幹をなす『世界の滅ぶ原因』がかなりおぼろげに描写されているところです。 実際、語り手になる主人公達はみな一般人で、 世界の危機というものがあまり文章から伝わってきません。 登場人物たちもそんなこと露知らず、みな幸せに生活しています。 ヒロインの『イリヤ』という少女だけが、その事実と向き合っています。 つまり、『読者の視点からは物語の根幹が見えないため、 一人の登場人物(この場合ヒロインのイリヤ)そのものが読者の認識するセカイとなる』わけです。 最終兵器彼女という有名な漫画とどことなく似ていますが、この小説のほうが徹底しています。 特にラストシーンは必見。これほどまでに心にしこりを残す小説はあまりないでしょう。 『夏を終わらせる』という台詞が悲しいけど痛いほどわかります。 小説書きなら一度は読んでみたほうがいいと思います。 榎本ですかね。 この小説のもう一人の主人公といっても過言ではないでしょう。 特に見当たりませんんが、強いていうならば、主人公である浅羽の心理が、 あまり若い読者ならば共感できないかもしれません。 少し歳をとれば、彼がなんであんなにもヘタレな行動をかましたのかがありありとわかるのですが、 同じ世代で自分を振り返る能力がなければただムカつくだけかもしれません。
浅羽という中学生とイリヤという少女との物語で、 全4巻、1,2巻は学園もののドタバタといった感じで進むのですが、 3巻の「水前寺応答せよ」あたりからだんだんとシリアスになっていきます。 浅羽の覚悟、イリヤの想い、それを見守る榎本ら軍の人間の思惑。 物語が進むにつれ解けていく謎。面白かったです。 前半はコメディー、後半はシリアスとバランスもよく、読みやすかったです。 榎本、水前寺の二人です。 榎本は4巻での言葉と行動がかっこよかった。一気に株を上げましたね。 水前寺はあの無茶苦茶で面白いところですね。 ちょっと専門的な用語が多く、説明も大してされていないので、 わけのわからない部分があったことですね。 わからなくても問題はないんですが、気になってしまいました。
読む前に情報収集するのはいいんですが、 ネタバレしてしまうと面白みに欠けると思います。 この作品は読者の心を良く掴んでいます。 文章の上手さがあるからかもしれませんが、しっかり感動させてくれます。 文章にこれほどの力があるのだと、実感させられました。 また、伏線の処理やその表現方法がとても上手く、そのタイミングも絶妙です。 個人的な意見ですが、この作品は一度読まれただけじゃ全てを理解できないと思います。 二度目には二度目の楽しさがありました。 もう読まれた方も、ぜひもう一度読んでもらいたいです。 榎本さんですね。 こんな人そうそう居ません。 ※微妙にネタバレかもしれません※ 時折子供っぽい一面を見せていますが、 終盤のワンシーンではもうカッコいいのひと言に尽きました。 惚れました。 ※ ネタバレ終了 ※ 一度読んだときには、盛り上がりに欠けると思いました。 ですが、それを大きくカバーするものがこの作品にはあると思います。
適度な情報量の読みやすい文章。 改行の位置と間の作り方が上手。 カメラワークと伏線が絶妙。 とにかく文章がうまい! 僕がこれを紹介したのは、この作品がおもしろいからではなく、文章がうまいからです。 つまり、文章を学ぶ手本として一押しさせてもらいます。 僕はこれを去年の夏に買ったのですが、そのときの感想は「イマイチ」でした。 それなりに楽しめたのですが、噂ほどすごいとは思いませんでした。 しかし、文章を書くようになってから最近読み返してみて、文章の手本にすべきだと気づきました。 ……うん、やっぱりうまい。 強いて言えば水前寺邦博です。 僕はキャラよりも、舞台となる少しずれた感じの街の設定やそれの描写や雰囲気を好んでいます。 「……」や「?」「!」などの記号をあまり使わないのも良いですね。 あと、全部で四巻というのが良いです。 最近は長々と続く作品が多いので。 専門用語がなんの説明もなしに使われています。 いや、一応説明らしきものはあるのですが、明確に説明はしてくれません。 その専門用語が作中だけのものなのか、それとも実際にそういう名称があるのか、 それすらもよく分かりません。 まあそれは別に知らなくても物語に支障はあまり出ませんので、構わないでしょう。 話の内容と雰囲気がなんとなく分かればそれでいいので特に気にする必要はありません。 しかし、やっぱり気にする人は気にするでしょうね。 僕も初め読んだときはなんか割り切れないものを感じてましたから。 あと三、四巻が暗いですね。物語の後半は肯定派と否定派に分かれると思います ちなみに僕は前半では中立派、後半では否定派です。
最初の方、二巻あたりまではバカ調子でいっているんだけど、だんだんとシリアスになって……… 最期の方では号泣モノです!! 是非読んでみてください 榎本さん、曖昧なところと無駄に子供っぽいところが……
非日常の世界を匂わせてはいるのですが、なかなか本題に入ってくれません。 この部分で我慢できずに飽きてしまう人も、いるかと思います。 しかし、このシリーズは人気が高く、当サイトの人気投票でも必ずランクインしています。 特に新聞部部長・水前寺邦博は、その奇抜な性格から支持者が多く、 この「イリヤの空、UFOの夏」が出た直後、 新人賞に質の低い水前寺のコピーキャラが溢れかえったという逸話があります。 人気イラストレーター・駒都えーじ氏が描いた映画ポスターみたいな目次も見所です。
2012/04/30 ・イリヤは無駄に続編を作らずに4巻で綺麗に完結させた点が最も好印象。 文書力問題なし、加えてご都合主義展開やお涙ちょうだい展開がなかったのが良かった。 ・全体の雰囲気が好き。あまり重々しくなく、それでいて、青春。 あからさまなハッピーエンドでない。 ・ありきたりな設定の中に人が生きていた。情景描写が上手かった。 ・日に日に変化していく浅羽と伊里野のお互いを思う気持ちが心にぐっときたから面白かったです。
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