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こうして今日も、ボクの平穏な生活は羽矢美によって破られるのだった……。

羽矢美さんの縁結び


ジャンル学園
著者深川 拓
出版社:一迅社文庫
発行年月: 2008年12月
本体価格 619円 (税込 650 円)
三月 椋さん一押し!(男性)

■ 解説                               

 ボクこと中嶋守の幼なじみである羽矢美は、見た目は黒髪ロングで清楚で可憐な顔立ち、
 男の子なら誰もが振り返るほどの超美少女。
 いつも一緒にいるボクは羨ましがられるんだけれど、でも、ただ一つ欠点があった。

 それは、縁結びにご利益がある神社の娘であるプライドからか、自分の恋路より他人の恋路、
 クラスメイトたちの一挙手一投足に目を光らせ、
 恋の予兆(と羽矢美だけが勝手に確信している)を感じとると、
 余計なお世話の縁結びにと余計なお世話を焼きはじめることだ。

 先日も強引な縁結びに失敗したばかりだというのに、もう新たな恋の予感を感じ取ったらしい。
「え、今度は教師と生徒だった?! ちょっと待って、それはダメだよ!!」

 こうして今日も、ボクの平穏な生活は羽矢美によって破られるのだった……。


■ この作品について、熱く語ってください!            

 直感で「くっつく」と感じた男女を、あの手この手を駆使してカップルにしようと奔走する羽矢美さんと、
 それに振り回される主人公・真守の物語です。
 羽矢美の、ターゲットに知られることなく恋愛をサポートするテクニックは抜群。
 失敗例もあれど、今作では見事な縁結びを見せてくれます。

 影で『恋の放火魔』呼ばわりされているとはいえ、羽矢美のやり方は、
 無理やりくっつけるというわけではありません。
 あくまでさりげなく、チャンスを作ってあげるのです。

 
 それをものに出来るかは当人たち次第。

 その姿勢に徹して、縁結びに奔走する姿は、ときに壮絶です。

 お節介でウザったいとすら思われそうですが、その『信念を貫き通す』姿は良いものだと思います。
 その信念が垣間見える舌戦は見物。

 ちなみに第八章あたりで衝撃の事実が明らかになりますが、これはぶっちゃけ、
 ここに至る前に簡単に気付くと思います。
 しかし、それだけで終わらないのがこの話の凄いところ。
 
 ラストの一大イベントは最高です。ラノベらしい若干大げさな展開になりますが、
 最高のカタルシスが得られると思います。



■ お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?    

 主人公の真守。色んな意味で、かなり『不意打ち』なキャラです。
 最後の大立ち回りには大いに歓喜しましたよ。ついにやったぞー、と。
 うじうじしていたこともあったけど、勇気を見せてくれます。


■ この作品の欠点、残念なところはどこですか?          

 この作品では、多様な人物の恋模様が展開されるのですが……
 本筋以外は少々掘り下げが浅いような気がします。


 彼ら脇役のエピソードをもっと読みたい、という気持ちがかなりありますね。
 特に羽矢美の姉、ぶっちゃけ冒頭にしか出てきません。
 何でこんな美味しい立ち位置のキャラをもっと使わないのだろう。

 あとは少々ネタバレかもしれませんが、この作品には優貴という重要人物がいます。
 何故か彼にはイラストが無い! いや、正確には無いこともないのですが、顔が……。
 作者が恋愛ゲームのライターだということを考えると、意図的なものだとは思うのですが、
 うーんと首を傾げたくなってしまいました。


■ あなたはこの作品についてどう思いますか?(読者投票)     

最高です!一押し。
おもしろいです!オススメします。
なかなか良いと思います。
ふつうです。
イマイチです。
おもしろくないです。
買うと損します。


-Mini Vote-
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沖田雅の期待の新シリーズ、スタート

オオカミさんと七人の仲間たち


 ○読者投票結果
最高です!一押し。 136
おもしろいです! 19
なかなか良いです 12
ふつうです 3
イマイチです 1
おもしろくないです。 0
買うと損します。 2

ジャンル学園
著者沖田 雅
出版社:電撃文庫(メディアワークス)
発行年月: 2006年08月
本体価格 570円 (税込 598 円)
T.K (男性)さん 伽夜さん(女性)一押し!

■ 解説                               

 大神涼子、高校一年生。
 子供も怖がる凛々しい目。笑うとのぞく魅惑的な犬歯。
 胸はないけど、とっても美人(?)でワイルドな女の子。
 赤井林檎、高校一年生。小さい背に、かわいらしい容姿。
 腹黒いけど、見た目だけは天使のような女の子。
 通称、赤頭巾ちゃんとおおかみさん。
 知る人は知っているが、知らない人はまったく知らないという微妙な知名度を誇る二人が、
 (+ヘンな仲間たち)やりたい放題好き放題に世直しのため戦う!
 そんな熱血人情ラブコメその他色々風味な物語のはずです…これは。
 沖田雅の期待の新シリーズ、スタート。


■ T.Kさんの書評                         

 この話は、日本昔話……ではなく、現代日本の高校を舞台にした話なんですが、
 舞台は御伽学園という、 条件付ながら制服改造OKという変わった学校で、
 おつうさんのメイド服も、その制服のなれの果てです。
(もはや、原形をとどめてませんが)

 ここにある御伽学園学生相互扶助協会(通称:御伽銀行)という
 謎の部活のメンバーが、活躍するのです
 が、そもそも御伽銀行とは何なのか?といいますと、

 まず生徒からの頼みをきいてあげるかわりに、その人物には「貸し」として、後々御伽銀行のために、
 その頼みと同程度の働きをして、借りを強制的に返してもらうというシステムです。

(万が一、拒否した場合、そうせざるを得ない状況に追い込む)

 ちなみに、御伽銀行のリーダー「桐木 リスト」の、この御伽銀行に対するコメントをまとめますと
「ちなみに活動内容は、生徒同士でお互い助け合い、協力して学園の環境をよりよくし、
 生徒たちに充実した学園生活を提供することらしいよ? いやー無茶苦茶うさんくさいねー?
 僕ならこんな世界平和を唱えているのとどっこいどっこいなあやしげな組織は信用しないよ?」
「いろんな組織や人に貸しをつくり、様々な情報をため込み、それらを使ってこの学園を影から
 より良い 方向へ導き充実した学校生活を提供する。それが僕たちのお仕事なんだよっ!?
 ………自分で言っててなんだけど、僕らってどう考えても悪の組織だよね?
 アニメとかにありがちな世界はわれらの秩序の下に繁栄するべきだとか言って
 世界を影から支配する悪の組織みたいな?
 最後には正義の味方に自分たちの未来は自分で決めるとかいってやられちゃうみたいな?」

 このコメントに対する御伽銀行のメンバーのコメント

アリス
「コメントは控えさせていただきます」

オオカミさん
「正義の味方よりかはよっぽどマシだな」

あかずきんちゃん
「暗躍するって素敵だと思いますの」

 ちなみに、登場キャラにはお伽話にちなんだ名がついてます。


お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
 とりあえず、御伽銀行のメンバーを紹介しますと

大神 涼子(おおかみ りょうこ)
 通称 オオカミさん 本作のヒロインです。
 ボクシングのジムに入っていて、荒事担当で、不良との喧嘩のときは
 魔女さんが発明したメリケンサック 「ねこねこナックル」を装着して戦います。
(その名のとおり、猫型のグローブみたいなもの、殴られると、ねこの顔のあとがつく)

 自分のことをオレと言ったりするなど、どこか不良っぽい、人を寄せ付けない感じをされていますが、
 その実、無理をして不良ぶっているタイプで、可愛い物好きなどの部分を隠したりしています。

森野 亮士(もりの りょうし)
 一応主人公。見知らぬ人が近づいたり、視線を向けられるとオドオドして落ち着かなくなると言う、
 極度の対人恐怖症及び視線恐怖症。
(限界をこえると「み、見ないでっ!見ないでー!」と言いながら、うずくまり行動不能に陥る)

 これは、この学校に来るまで田舎に同世代の子供がいなかったことと、
 周りが知人ばかりだったこと、さらに猟師であった祖父からの影響で
 他者からの視線や気配を感じる能力が並外れて強いことなどが原因。
 祖父から、気配の消し方などを学び、気付かれずに周囲に溶け込む能力に長け、
 尾行や潜入と得意とし、持ち前の動体視力の良さもあいまってパチンコは百発百中。

 普段視線がある時はヘタレ口調だが、人目がないときは、一転してがらりとキャラが変わり、
 男らしい声と喋り方で話す、本来の話し方に変化する。(電話でもできる)
 涼子に惚れたことがきっかけで、御伽銀行に入った。
 彼女の内面と外観のギャップとその苦しみに気付き、
 それでもなお、強くあろうとする彼女の内面をよく 理解している。

赤井 林檎(あかい りんご)
 高校生とは思えないような、ロリキャラでオオカミさんとは中学時代からの友人。
 かわいらしい外見とは裏腹に、かなり腹黒いような部分があり、本物の涙を自由に流して、
 ウソ泣きを演じたり、荒事のときは相手に脅しをかけたりしてます。

桐木 リスト(きりき りすと )
 御伽銀行の頭取(会長)。
 普段はサボりまくっていますが、実は声色を使い、男女問わず相手の声を真似て、電話したり、
 女装趣味で、その美しさは美少女ランキングで1位を取るほど。
 その変装能力を駆使して敵対勢力に潜り込み、
 内部から突き崩すことを得意とすることから一寸法師の異名を持つ。

桐木 アリス(きりき ありす )
 御伽銀行の副頭取(副会長)。リストとは幼馴染でいとこ。
 普段働かない頭取さんに代わって、いつも御伽銀行を仕切っている。
 まんま秘書の格好をし、絶対零度の切れ目をもつクールビューティー。

鶴ヶ谷 おつう(つるがや おつう)
 普段から、改造制服のメイド服を着ており、重度の恩返しマニア。

マジョーリカ・ル・フェイ
 通称魔女さん。
 とんがり帽子に、ビン底メガネをかけ、いかにもあやしい魔女ですと言わんばかりの服装 をしており、
 地下室であやしい発明品の数々を作っている。語尾は「〜ヨー」。


 特に気になるのは、しゃべり方と怪しさ爆発のアイテムを繰り出す、魔女さんですかね。

 あと、浦島 太郎。(日本昔話とかに出てくるあの人ではありません。念のため)
 いきなり初対面のオオカミさんとあかずきんちゃんを、同時に口説こうとするなど無類の女好きですが、
 一方、死の危険を知りながらも恋人の乙姫を
(やっぱり日本昔話の人とは関係ありません……たぶん)
 捨てなかったりするなど、女の子にはやさしい、紳士的な部分も持ってます。


この作品の欠点、残念なところはどこですか?
 ヒロインがよくあるツンデレキャラなこと。

 あと、1巻後半ではオオカミさんが、早くも戦いで苦戦を強いられたりしており、
 彼女の強さの程度がやや微妙なことかな?



■ 伽夜さんの書評                        

 第一次スーパー童話大戦。
 まさにそんな感じです。


 ツンデレあり、ロリキャラあり、メイドさん、秘書さんあり…
 美人だけど変人ぞろいの御伽学園の御伽学園学生相互扶助協会(通称、御伽銀行)
 の面々を中心とした、熱血人情ラブコメ? その他諸々な作品です!

 馬鹿騒ぎをしながらも、中にはシリアスな問題を抱えている子達もいるんですが…
 とにかく、面白かった!って感じです。



お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
 大神涼子(通称、オオカミさん)ですね。
 ヒロインなのにラブに弱いところ、とか…ツンデレがイイ!


この作品の欠点、残念なところはどこですか?
 ヒーローとヒロイン以外のキャラが目立ちまくってる、てところですかね…


■ 一言感想コメント                       

・森野亮士は田舎で育ったせいで対人恐怖症。人と目があっただけ発狂していまう。
 傍に人がいるとヘタレてしまうけど、一人の時や怒っている時は本来のカッコイイ亮士くんに戻ります。
 普段はヘタれているのにいざという時は凄く男前になるので、ギャップ萌えしてしまいました。

・お伽話の登場人物を美化し、話したり、戦わせたり、恋愛したり、一人ひとりが濃いキャラでとても面白かったです。


■ あなたはこの作品についてどう思いますか?(読者投票)     

最高です!一押し。
おもしろいです!オススメします。
なかなか良いと思います。
ふつうです。
イマイチです。
おもしろくないです。
買うと損します。


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