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「ごきげんよう」 「ごきげんよう」 さわやかな朝の挨拶が、澄み切った青空にこだまする

マリア様がみてる

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 ○読者投票結果
 最高です!一押し。 121
 おもしろいです! 72
 なかなか良いです。 48
 ふつうです。 21
 イマイチです。 5
 おもしろくないです。 9
 買うと損します。 10

ジャンル学園
著者今野 緒雪
初版発行 1998年 05月
コバルト文庫(集英社)
価格(第1巻)457円 (税込:480円)
文月 茉莉さん(女性・17歳) 小栗さん!(男性・18歳)一押し!

■ 解説                               

 超お嬢さまたちが集う「リリアン女学園」。
 清く正しい学園の伝統を受けつぐために、
 先輩の「お姉さま」が後輩の「妹」を指導するという制度があって……。
 乙女たちのちょっと過激な学園コメディ!


■ 文月 茉莉さんの書評                      

 初期の作品は男女向けだったのですが、ここ最近は女の子向けに方向転換したなあ。
 と思えば、コバルトだから当然ですね。

 そんな与太はともかく。
 何故マリみてがここまで受容されたか(特に男性に)と言えば、
 その男性向け要素を含んでいたのが大きいのではないでしょうか。

 こう、意図を持ったストーリーというか、この行動があるから、
 これに繋がるみたいな所がたまらなく楽しいです。
 作品を書くのに参考になると思われます。
 
 ここで基本的な語句説明。 
 スール制度とは。
 上級生と下級生が個人的にロザリオの授受をし、姉妹(スール)の契りを結ぶ。
 そして、姉妹となった生徒は、「姉」(上級生)が、「妹」(下級生)を個人的に指導する。
「シスター」と呼ばないのは、修道女と区別するため。
 ただ、同級生同士で、姉妹のようになることもある……とかないとか。
 ちなみに姉はグランスール、妹はプティスールと読みます。
 実の姉妹がいる人なんてなると、今描いたとおり、実の妹さんはお元気?
 という会話が繰り広げられることも。
 
 ロサ・キネンシス(紅薔薇さま)
 ロサ・ギガンティア(白薔薇さま)
 ロサ・フェティダ(黄薔薇さま)
 リリアン女学園高等部生徒会長三人が代々呼ばれる敬称。
 もちろん、「きばらさま」と呼ぶわけではなく、「ロサ・フェティダ」と呼びます。
 さまは付きません。あしからず。
 
 キャラについて語ってみます。
 とにかく、主人公の祐巳ちゃんは頑張り屋で見ていて可愛く思えます。
 空回りする事もありますが、それは仕方ないですよね。
 この子の場合は百面相を何とかした方がいいと思うのは私だけ? 
 メインヒロインである小笠原祥子さま。読み進めて行くと本当に可愛いお人なんですよ? 
 他にも魅力的なキャラがたくさん出てきますが、
 全部紹介すると読むときにがっかりしてしまうだろうから、これくらいで。

 ストーリーについて。
 祐巳ちゃんが全体的に空回りして、それを見る物語です。
 ……いや、本当ですって。


 名前について。
 メインはともかくサブの名前は面白いです。鵜沢美冬さんとか。
 三田今日子さん&黒須ひかりさん。安倍美嘉さんとか。
 名前の由来。お気づきになられました? 
 本編ではもちろん語られないですけどね、こういうのも探すと面白いですよ。

 最初令さまを男の人だと思ってた私が紹介していいのか不安ですが、
 この作品は合う人に合うし、合わない人には合わないでしょう。
 でも、出来るだけ見ていただけたいな……と思います。


 ここからはネタバレ風味です。

 様々な人間関係が非常に魅力的なマリア様がみてるですが、結構暗い部分もあるんですよね。
 祥子さまと柏木さんの関係とか、佐藤 聖さまの過去とか。
 上記の部分は物語を語る上で仕方が無いとは思いますけど、
 目をそらしちゃう人もいるかもしれませんね。
 お勧めの巻は「涼風さつさつ」この間は挿絵も手が抜かれてないし(マテ)、
 ストーリーも祐巳ちゃん大活躍で良いですし。祥子さまのお嬢様的部分も見られるし大満足です。 


 薔薇さまは初期の段階では三年生ですが、別に三年生だからなれるという決まりはありません。
 薔薇さまが欠員、またいなくなった場合は一年生でもなれる……と、思います。
 年下、年上、同級生。マリア様の園に通うものならば、薔薇さまには強い憧れを持ちます。
 (その描写が、四巻ロサ・カニーナ編の長き夜の花びらにてでてきます)
 

お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
 白薔薇ファミリーである、乃梨子ちゃん、志摩子さん、聖さま。
 桂さんに、内藤笙子さんに、アリスに……とにかくたくさんな風味ですよ。

 乃梨子ちゃんは、リリアン女学園に通う身でありながらアレですし、
 一番最初のマリみては乃梨子ちゃんが、主人公だったんですよ(どうでもいい豆知識)。
 切れのイイ突っこみと、
 一番精神的にオトナなんじゃないかと思うくらいの落ちつきっぷりがよいです。


 志摩子さんは、そうですね。可愛い女の子です。
 パーフェクト超人なところも二重マル、運動はあまり得意そうには、見えないですけど。

 聖さまは、私の憧れの方です。一番好きなお方ですね。
 こんな人になりたいと、初めて私に思わせた、いわば初恋の人(マテ)。

 おちゃらけてるけど、芯はまじめかと思えば、突飛な行動を良くとる。
 と思えば祐巳ちゃんのようになろうとしてなれなかったお方……これは私だけの印象ですけどね。

 桂さんって誰って声が聞こえてきますが、無視します。
 祐巳さんのお友達です。本当に可愛い、リリアン女学園に適応した普通のお嬢様。
 ただ、最近出てこない。お願い、桂さんの苗字が気になって夜も眠れないの私は!
 だから、出番を下さい……。


 笙子さんは、サブキャラ。マリみてで一番美人なのではないかと個人的には思っています。
 ……ネタバレになるので、語れません。この娘は。
 アリス。本名を語ると面白さ半減なので、この子も語れません。
 ただ、挿絵が欲しかった……。

 お気に入りのキャラは、とりあえずドリル以外。ということで。


この作品の欠点、残念なところはどこですか?
 ドリル(名前を出すと、アレですし)の存在自体が残念……って言うのは私の主観。
 そうですね、欠点が無いといいたい所ですが。大変誤字が多いです。
 あとは、キャラクターが良くも悪くもみんなお嬢様(的思考)なので、
 そう言うのがダメな方は引いてしまうかも。


 一般の女生徒とは違う、というのを認識しないと辛いかもしれませんね。



■ 小栗さんの書評                        

 いえ、まぁ、男の自分が紹介するのもなんですが…

 男のボクから見ても「おもしろい!」と素直に思える作品です。

 コバルト文庫は女子中高生向けのレーベルなので、
 男のボクなんかが買うのには勇気が要りますが、
 勇気を出してお金を持ってレジに出すだけの価値はあります!
 (ちなみにボクの場合、全部女性店員でした…)

 ストーリーは純粋培養のお嬢様が生産される(本編中に同じ表現が…)
 由緒あるカトリック系私立の学園の高等部を舞台に進んでいきます。
 ここでは姉妹制度(スール制度)と呼ばれる姉(上級生)が、
 妹(下級生)を一対一で指導するという珍しい校則があります。

 その制度を象徴する生徒会の三人の生徒会長は、
 全員三年生で薔薇様と呼ばれ下級生の憧れとなっています。
 この学園で生活する一人の女子高生・福沢祐巳が主人公です。
 彼女が、姉の小笠原祥子(生徒会長ロサ・キネンシスの妹)との付き合い方に悩み、
 悲しむ姿が描かれています。
 
 これだけを聞くと生粋の少女向け小説かもしれませんが、
 裕巳の性格が相当な天然でギャグもあり、
 文章全体のノリも雰囲気にあった波で書かれているので読みやすいです。


 現在(2005年2月)、全後編が二本で十七冊、特別編が一冊の合計十八冊が刊行されています。
 いまから集めるとなると大変かもしれませんが、それだけの価値は絶対にあります!

 男の方は店員の人が女の子だろうと何だろうと並んで買ってください!ぜひ!


 以下「ネタバレ含む」です。

 最期にちょこっとだけ現在の状況を書いときます(2005年2月)。
 現在、福沢裕巳も二年生になり、薔薇の館(生徒会室)にも慣れ、
 友人の妹もすっかり打ち解けた頃、文化祭の日、
 姉の小笠原祥子から「妹をつくりなさい」と言われ、現在葛藤中、
 現在候補にあがってる一年生は二人、裕巳はどちらかを妹にするとは考えていないようだが……


お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
 祐巳の友人である、藤堂志摩子さんですね。
 (さんを付けてしまう…理由は読んでいただければわかります)

 理由は作品が始まった当初はとても清楚で純情、
 まさにマリア様のような雰囲気からくる、一般の生徒とは少しズレた価値観と言うか、
 そう言ったモノの見方ですね。



この作品の欠点、残念なところはどこですか?
 女子高生でしかも高等部特有の制度、
 スール制度から来る一種の恋愛感のようなものが含まれている(いわゆる百合要素)ので、
 レズはもちろん、百合すら嫌いな人は引いてしまうと思うのでお勧めできないのが残念です。


■ あなたはこの作品についてどう思いますか?(読者投票)     

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