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楽園 戦略拠点32098
青く深く広がる空に、輝く白い雲。波打つ緑の草原。大地に突き立つ幾多の廃宇宙戦艦。 ―千年におよぶ星間戦争のさなか、敵が必死になって守る謎の惑星に、 ひとり降下したヴァロアは、そこで、敵のロボット兵ガダルバと少女マリアに出会った。 いつしか調査に倦み、二人と暮らす牧歌的な生活に慣れた頃、 彼はその星と少女に秘められた恐ろしい真実に気づいた! 新鋭が描く胸打つSFロマン。 第6回スニーカー大賞金賞受賞作品。
そうすればこの物語は、あなたの心に刻み込まれることでしょう。 と、少し演出を入れてみました。200ページ以下という薄さ。 主要登場人物は3人のみ。戦略拠点32098「楽園」、 そこは銀河同盟にとって無価値にもかかわらず、人類連合が必死に守る場所。 そこに運良く生きながらにして降り立った降下兵のヴァロワは、 「楽園」の住人である少女、マリアと人類連合軍制御官ガダルバと出会う。 「楽園」を基点に描かれる三人の物語が淡々と展開します。 「楽園」の真実を知ってしまったヴァロワと、ガダルバの感情のぶつけ合い。 そしてマリアの「楽園」での存在意義。 非常に切ない。しかし切ないがゆえに心に残る。まさに秀作。 残念ながら認知度は低いようである。しかし スニーカー大賞金賞の実力は本物! 「切なさ」で群を抜いているライトノベル作家、秋山瑞人、乙一に頭を並べる作家です。 僕個人の主観では超えていると思っています。
元気で無垢な心の持ち主であるマリア、その感情に隠れている必然性。 これを書いていると切なくなってきます。 好きなところをあげるのならば、長谷敏志さんの洗練された文体、単純ながら重い構成、 そして「切なさ」。
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ラスト・ビジョン
高校三年生の初乃素直は、最後の夏休みを利用して、 クラスメイトの間ノ井忠、神無月さよりと共に旅行に行く。 行き先は、同じくクラスメイトの高井深奈が招待してくれた彼女の故郷。 深奈は三年の春に転校してきた謎めいた女の子だった。 三人が着いた先は、故郷という名に全くそぐわない人工的な離島。 実はそこは、大企業・高井産業の研究施設だった。 なかなか深奈に会うこともできない初乃たち三人は、夏休みを満喫していた。 だが、研究所内の事件に巻き込まれ、初乃は銃で撃たれてしまう。 その直後、彼に異変が起こる――!? 第7回電撃ゲーム小説大賞選考委員奨励賞受賞作家の新作、早くも登場。
完成度の高いタイムスリップ物。 友人の誘いで南の島に遊びに来た主人公は、事件に巻き込まれ瀕死の重傷を負い、意識を失います。 次に目覚めた時、そこは……。と言う奴。 ネタそのものは、まんま『タイムリープ』で新鮮さはありません。 文章も普通。下手ではありませんが、取り立てて魅力的と言うわけではない。 が、それら全てを帳消しにするほど構成が上手い。 伏線がばら撒かれ、ポンポン飛ぶ時間軸と、容赦なく変わる語り手のおかげで、 錯綜しっぱなしだった物語が、クライマックスで一気に解きほぐされた時のカタルシスは、 ちょっとしたものです。
最近ようやっと日の目を見てきた(気がする)クーデレです。
第二に、これは長所でもあるのですが複雑な構成ゆえに、読んでて混乱する時がある。 第三に、全編ほぼ関西弁オンリーで書かれている(地の文も!)為、 読み辛く感じる人がいるだろうという事。
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