↑目次へ戻る |
月に繭地には果実―From called “∀”Gundam
かつて、地球を壊滅寸前まで追い込んでしまった人類。 一部の者は月に逃れて地球の再生を待ち、残った人々はおぞましい滅亡の記憶を封印した。 それから2000年の時を経て、月の民は地球帰還作戦を発動。 決行に先駆け、地球に送り込まれた「献体」の中に、ひとりの少年がいた……。 異なる歴史、異なる民族の衝突。現代社会を照射する壮大なファンタジア。 2001年刊幻冬舎文庫版全3巻を単行本化。
事実上最後の作品となった『機動戦士∀ガンダム』。 (21世紀に入ってから作られた二本のガンダムは、 厳密に言えば20世紀版ガンダムとは時間軸を異にしている)。 その伝説的なアニメーションを、乱歩賞作家・福井晴敏が渾身のノベライズ化。 実に、原稿用紙換算にして一千枚を超す超大作。 『ローレライ』、『戦国自衛隊1549』、『亡国のイージス』と、 自作が一年に三本映画化されるという前代未聞の偉業を達成した著者をして、 「最高傑作」と言わしめるだけあり、描写、筆致、 どれをとってもまさに日本最高峰と言い切れる一冊である。 福井晴敏といえば、壮大かつ圧倒的なスケール、 秀逸なアクション描写で知られる作家であるが、 この作者最大の魅力といえば、なんと言っても緻密な人物描写、 そして頑固なテーマ性にある。 過酷な月の暮らしに堪え、いつの日にか地球へ帰還することを夢見てきた月の民。 先祖伝来の土地や暮らしを守ろうとする地球の民。 戦争、歴史、そんな巨大な歴史の流れに翻弄されながらも、 必死に『人間』であろうとする登場人物たち。 なぜ争いが起きるのか。それらに対して自分たちには何が出来るのか。 戦争とは、歴史とは、科学とは、人間とは何なのか――? この本には、作者からのそんな問いかけが満ちている。 ライトノベルとは言いがたい作品であるものの、私は自信を持ってこの本をオススメする。
冷凍睡眠、覚醒を繰り返して数千の年月を生きている彼女が、 地球に残してきた人間としての想い。 その想いはやがて地球帰還作戦として結実するものの、それは残酷な運命となって降りかかる。 それでも、月の統治者として、ひとりの女として、ひとりの人間として、 誇りを胸に毅然と生きる彼女に、私は何度も胸を打たれた。
原稿用紙二千枚に迫る超大作なので、薄い本しか読めない人、時間の猶予がない人には、 結構な負担となるだろう。 この本は文庫版が出ている(タイトルは違う)ものの、 あえて私はそちらではなく愛蔵版をオススメする。 じっくり、じっくり読みたいという熱意のある方だけにおすすめしたい本だ。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||
でたまか アウトニア王国奮戦記
カネなしコネなし色気なしの帝国のビンボー貴族。 それがぼく、マイド・ガーナッシュ。 士官学校を卒業し薔薇色の未来にいざ出陣……のはずが! なぜか! 配属されたのは宇宙の果ての惑星国家アウトニアだった。 ほのぼのした国民風土にして、その艦隊は宇宙一へなちょこ。 しかもぼくは、その最弱艦隊を指揮して強大な敵に立ち向かわなくちゃならないのだっ! 痛快ポップビート・スペースオペラ、始動。
今まで読んだ本(ライトノベル小説もの)で一番心に残った本です。 AIに人格や法規制がある設定にはびっくりしました。 財テクで軍事費稼ぎ出すのも面白かった。
欠点は主人公の鈍さかな(笑)
|
||||||||||
|
|||
お買い上げ1,500円で送料無料!日本最大級のオンライン中古書店 eBOOK-OFF |
トップへ戻る |