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リアルSFの旗手が送る、新感覚近未来青春物語登場。

不全世界の創造手


ジャンルSF
著者小川 一水
出版社: 朝日ノベルズ
発行年月: 2008年12月
本体価格 900円 (税込 945 円)
JETさん一押し!(男性・21歳)

■ 解説                               

 地球人類の夢見る究極のシステム――
 それは自分で自分を次々と複製するフォン・ノイマン・マシーン。
 その実用化に成功した日本人がいた。
 ある日、その少年の前に、秘書を伴い、札束を手にした赤毛の少女が現れた。
 そして手を組んだ二人を、おのれの「秩序」を守るために、
 ある国際組織と血に飢えた輩が追い詰める。
 真に豊かな地球を創るのは誰か。
 リアルSFの旗手が送る、新感覚近未来青春物語登場。


■ この作品について、熱く語ってください!            

 近未来(現代?)に、主人公が、開発した自己複製機能を持つ四足機械『U-マシン』で、
 現代の世界を変える物語を綴った、ハードSF(※)です。

※ハードSFとは、現実の科学技術をもとにリアルに構築された世界を舞台とするSFのことです。

 「なんだSFか・・・、ちょっと苦手だな」と思った方、待ってください。
 これはそういう人にこそすすめたい小説です。


 本書のすごいところはSF要素を前述の『U-マシン』の1点に絞っているところです。
 あとは南太平洋の孤島ナウルとリン鉱石の枯渇、ウズベキスタンのアラル海の干上がり、
 バングラディッシュと土地不足、ソマリアと内戦など、現実の世界の途上国を舞台に、
 実際の問題を登場させ、そこに金融や政治なんかを絡めてストーリーを展開しています。

 限りなくリアルで現実的だが、一方で日本人に馴染みのない途上国の内容はすごく新鮮です。


 SFかと問われればSFなのですが、内容はすごくわかりやすく一般読者に優しい話で、
 「SF読んでみたいけど、なんか難しそう…」と思っている人に、
 一方でSFファンにもおすすめできる一冊です。

 おそらく、これは創刊したばかりのレーベルに新規読者を獲得するために行われた作戦なのでしょう。
 そういう作者や編集の意図も感じさせます。
 さらに、キャラの設定も基本に忠実でひねったところもないし、
 そういう教科書的な部分も参考になります。


■ お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?  

 みな好きですね。キャラの配置が非常に教科書的なので、基本的にみなに好感を持てます。


■ この作品の欠点、残念なところはどこですか?          

 割と内容が地味です。
 キャラクターの配置が良くも悪くも教科書的で、独創性には欠けます。


 付け加えるなら、イラストの絵柄とストーリーがあまりマッチしないこと、
 それとマイナーなレーベルの出版であることも欠点かもしれません。


■ あなたはこの作品についてどう思いますか?(読者投票)     

最高です!一押し。
おもしろいです!オススメします。
なかなか良いと思います。
ふつうです。
イマイチです。
おもしろくないです。
買うと損します。


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