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百億の昼と千億の夜

ジャンル:SF
著者:光瀬 龍
出版社:秋田文庫
発行年月:1994年04月30日
本体価格 740円(税込)

TFAさん一押し!(男性)

■ 解説

 ギリシアの哲人プラトン、釈迦国の王子悉達多、ナザレの救世主イエス。
 彼らは世界の破滅を感知し、この世界を外から支配する超越者の存在を知る。
 幾千億の宇宙と人類の存亡をかけ、紀元前の過去から未来までの時空間の中で、彼らは巨大な力に戦いを挑んでいくが…宇宙の創世と終焉、神と人間、時の流れの非情さをテーマに、壮大なスケールで描く日本SF小説の金字塔。

■ TFAさんの書評

 日本SF黎明期に書かれた壮大な叙事詩。文明はなぜ興り、なぜ滅ぶのか?
 破滅の原因を追い求め、釈迦、阿修羅王、オリオナエが壮大な時空間を駆け巡る。

 東洋的な宗教観・哲学観が背景にあると考えられる。 

 ライトノベルの範疇には入らないと思うが、その後の作家たちに多大な影響を与えた作品として大いに評価されるべきであると思う。

 なおこの作品は作家のみならず、竹宮恵子、萩尾望都、山田ミネコ等の女性漫画家に人気があり、特に萩尾望都はコミカライズしている。
 原作がとっつきにくいという人はこちらを先に読んでみては如何だろうか。

お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?

 それぞれのキャラに見所があるが特に、阿修羅王。
 孤独な戦いを数億年にわたり続ける阿修羅王、仏像としてお馴染みだが彼にとって戦いとは喪失感の代償のようなものであり、その哀しみは癒されることはない。

 他実在、架空の人物が交錯しており、読むには多少骨が折れる。

この作品の欠点、残念なところはどこですか?

 予備知識のない人が白紙の状態で読んでも混乱して何のことか判らないかも知れない。

 文章そのものは平易に書かれているが、ライトな文章に慣れた人にはとっつきにくいかも。

■ あなたはこの作品についてどう思いますか?(読者投票)

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