アニメに絡んだミリタリー系雑談スレ4

同じく架空ものから。  – 迷える狼

では、私は架空ものの先輩から、ちょっと話を出してみましょう。

「戦国自衛隊」(原作:半村 良)

と、その続編にあたる、

「続・戦国自衛隊」

から、兵器(主に火器と車両)の変化を見て行きたいと思います。
64式小銃
口径は、NATO統一規格弾・7,62mm×51弾だが、当時の日本人の体格には強力すぎるという理由で、発射薬を減らした独自の減装弾を用いる。
この為、初速がオリジナルの800m/秒から、700m/秒へと落ちている。
全長99cm・重さ4.4kg。箱型弾倉20発 フルオート/セミオート切り替え可。

現在
国産89式自動小銃
全長92cm・重量3.5kg
新NATO弾5.56mm×45弾 箱型弾倉30発
セミオート・フルオート・3点バースト射撃の切り替え可。

60式装甲車
陸自初の国産装甲車(装甲兵員輸送車)。
乗員3名+8名搭乗可能。最大速度45km/h 重量11t。
武装は後述。

※なお、角川映画版では「64式戦車」になっています。

余談ですが、映画で使用されたのは、角川が独自に制作したオリジナルの車体で、映画ファンからは「角川64式戦車」とも呼ばれました。
また、「ぼくらの7日間戦争」にも登場しました。

現在
96式装輪装甲車
重量14.5t。最高速度100km/h
乗員4+8名搭乗可。
武装 12.7mm重機関銃(後述)

90式戦車
全長9.8m 全幅3.4m 全高2.3m(標準時)
最大速度 約70km/h
エンジン 水冷2サイクル10気筒ディーゼル
武装 120mm滑腔砲 12.7mm重機関銃
7.62mm74式車載機関銃

※さらに最新式は「10式戦車」です。

車載・62式機関銃
減装弾7.62mmNATO弾使用の国産機関銃。車載可能。
壊れやすく故障が多い。「単発機関銃」と呼ばれて評判が悪かった。
全長120cm・重量10.7kg。
ベルト給弾。最大発射速度650発/分。

現在
ベルギーFN社製軽機関銃「MINIMI」
口径5.56mm×45弾

車載・12.7mm重機関銃
M1機関銃の改良型。最大射程7000m。軽装甲車に対する有効射程距離1000m。
口径12.7mm×99弾 全長165cm・重量38kg。
ベルト給弾 最大発射速度600発/分 単発射撃可能。

※現在も現役。

「バズ-カ」対戦車ロケット
M20改4型

現在
84mm無反動砲「カールグスタフ」

ジープ搭載106mm無反動砲
砲身長330cm 重量215kg
最大射程7700m 有効射程1100m

ジープ搭載64式MAT
直系120mm 重量15kg 有効射程1600m

現在
79式中MAT
87式中MAT

拳銃
M1911A1
米軍供与「コルトガバメント」 説明は割愛。

現在
スイスのP220をライセンス生産した「9ミリ拳銃」
主旨に沿う内容としては、こんな感じです。

[No.45962] 2014/09/15(Mon) 22:35:50

Re: 日本の現代兵器について – サッパー

>  それを踏まえてかんがえると、最近新しく生産されている6.8mm弾が一般的になって、いる程度の変化しか無いようにも思います。

6.8mm弾が一般的になっている(21世紀のNATO弾として確固たる地位を築いている)というのも、かなりうまいこと運ばないと……。
開発当事者のアメリカですら小銃弾規格の更新は未定ですし、6.8mm弾が小銃弾の主力となれば、当然汎用機関銃(分隊支援火器)にも影響が出ますから、どこの国も二の足踏んでますよね。

6.8mm弾が一般的になっているかもという未来予想より、もっと積極的に6.8mm弾が一般的になっている世界観を作った方が簡単に思います。
「38式小銃。使用弾薬6.8×43mm SPC」と設定して、こまけぇこたぁいいんだよ!!と。

中口径小銃に拘るより、反動軽減技術などの発展で7.62×51mmとかが主力小銃弾に返り咲くというのもありかと思います。

[No.45986] 2014/09/17(Wed) 22:54:50

迷える狼さんへ  – 活火山

どもども! 返信くださりありがとうございます。

そして、こちらからの返信が大変遅れまして申し訳ありません。

世界観を壊すことなく、無理がないように導入するには同意です。

ただ、大砲と銃の関連性について知っておけば、きっと物語を作るのに大きな役に立つだろうと思ったのですね。

大砲が出てきても、銃が存在しない世界。というのを書くにあたり、このあたりのリアリティについて考えてしまったわけです。

この手の設定って好事家に突っ込まれるそうなので……。

では、アドバイスありがとうございました。

[No.45995] 2014/09/17(Wed) 23:37:25

デルティックさんへ  – 活火山

どもども! 長文ありがとうございます。そして、返信が遅れてしまい申し訳ございません(じっくり暇が取れなかったもので)

すいません……。デルティックさんがあまりに銃に関する造詣が深かったもので、つい聞いてしまいましたw

ウィキペディア教授大活躍ですな~。

全部しっかり読ませていただきました。ものすごく参考になりました!

最近では銃の仕組みに関する本がコンビニで発見したので合わせて読んでみようと思う所存です。

長々語っていただき本当にありがとうございました!

ではでは~。

[No.45996] 2014/09/17(Wed) 23:40:47

Re: 日本の現代兵器について – デルティック

あ、ちょっと言葉が足りなかったみたいです。
「6.8mmが一般的に」の意図は、現在主力の5.56mmと7.62mmから置き換わっているという意味ではなく、現在主力の5.56mmと7.62mmを使いながらも6.8mmも安定して供給されている状態を想定してました。
機関銃の弾は今まで通り7.62と5.56を使います。
一般の歩兵も基本は5.56mmのままで、射程が心もとない場合や、一部のマークスマンライフルに6.8mmが使われているような感じでしょうか。

例えるならば、現在の拳銃弾における40S&Wの立ち位置だと思ってください。
こちらもかつては45ACPと9mmパラベラムの二種類が主だった所に40S&Wも安定供給されるようになってます。
私が言った「一般的」というのは6.8mm弾薬が特殊でなくなり安定供給されているというイメージでした。

他にありそうと言えば40mmや20mmの大型弾頭にレーザー誘導とか出来そうな気はします。
射手とは別に、照準手がレーザーで標的を指定すると、そちらぬ向かって自動追尾するような弾です。
現在、榴弾砲では開発されてますので、小型化して歩兵が持ってたりすると面白そうです。

[No.46008] 2014/09/18(Thu) 06:24:41

Re: 日本の現代兵器について – 布施隆三

返信遅れてすみません。

改良さえできれば、というのであれば、作中では軍事独裁政権が日本を牛耳っているので、予算はいくらでも出るし、現場の声もどんどん反映されるので、問題ないでしょうか。
軍事政権でも現場の声が無視されたという前例はありますか?

89式を短縮化、レイルシステムを搭載、もしくはもっと健気で地味に改造、というのが現実的な登場銃器の概要でしょうか。
これまでの構想では、日本の兵器開発が、OICWという前例がはっきり目の前にぶら下がっているというのに、多機能化とハイテク化に突き進んで盛大に失敗し、世界中から失笑されるという経緯を想定していました。どんな残酷な時代にも、妙に滑稽な一面はあると、個人的には思うので、間抜けな部分を加えたくて。
それでも小銃ユニットだけは高性能化に成功し、そこだけ抽出して採用する、と。
モジュラーウェポンの正式採用が進まない事情については初めて詳しく解説いただいたので、ありがたいです。そこで見えてきた懸念ですが、兵站整理やコスト、その他諸事情で新しい採用兵器が決定しないのであれば、上記のような経緯をたどった銃器であっても、よほどの革新がなければ、現行の89から交代することはないでしょうか。
となると、全面刷新はないとして、上記の「OICWの二の舞小銃」は、一部の特殊部隊だけのものになりますね。

追従、ですか。
そうなると、セオリーをぶち壊しまくることになりそうですね。

P220を斜め下に改造するというのが基本スタンスになりそうですね。
ライセンス権が云々の問題は、作中ではまず国際司法が機能していないので、問題なさそうです。
現場の意見を取り入れるかどうかに関しては、すでに上記したので割愛させていただきます。

毎回ありがとうございます。

[No.46017] 2014/09/18(Thu) 18:55:11

Re: 日本の現代兵器について – 布施隆三

返信遅れてすみません。

日本も、無事ではないですね。首都圏、中京圏、阪神、札幌、仙台、広島、福岡、沖縄に核攻撃を受けています。
以前に似たような構想をした際、ミサイル観測所の位置関係から、青森も狙われる、と聞いたのですが、どうなんでしょう。
2050年代、という数字に関しては、流動的に考えています。どう考えても軍拡が間に合わない、というのであれば、もう少し先にして、さらに辻褄を合わせようと思います。
核戦争のきっかけとしては、石油資源の枯渇です。当時、すでに代替エネルギーの技術は確立されていましたが、エネルギー利権団体が環境テロリストへ扇動、資金提供を施し、施設がことごとく爆破されるという事態に発展。解決策を目の前にしながら、世界は戦争へ突入します。
戦況が煮詰まったところで、某国がお粗末な運搬ミスでミサイルを誤爆させ、それが核攻撃と誤認されてしまいます。そこへデマが伝染し、アメリカへ本物の核攻撃が決行され、それをきっかけに全世界の迎撃システムが作動。間違って落っことした、それだけの理由で世界が壊滅してしまいます。
なので、戦犯はドジっ子です。

やはり、日本は海に囲まれた島国なので、陸上戦はそれほど重視されていないのかな、という意味でした。ちょっと砕けた言い方をしすぎました。申し訳ない。
ソースは覚えていないのですが、国産ライセンス品のMINIMIやM2も精度が落ちている、と聞いたので、戦後日本は機関銃が上手くいかないジンクスでもあるのかな、と思っていました。
問題ないのなら、そのままでも構わないのですが。

戦車に関しては、僕が不勉強なもので、知識的にまったくカバーできていなかったので、ありがたいです。時代はオートマなんですね。
戦車や戦闘機に関しては、そもそも燃料が確保できないのですが、そうなると、代替となるエネルギーはなんでしょう。
ちなみに、日本は絶望的状況から、メタンハイドレードを実用化して資源国として立ち直ったという設定です。立ち直ったと言っても、生まれたての子羊みたいに足が震えた状態ですが。

保守的ですか。一見すると構想する上では楽に見えますが、そこで何か、「なるほど保守的だな」と思わせるように一ひねりしようと思います。
ありがとうございます。

[No.46018] 2014/09/18(Thu) 19:24:38

追記 – 布施隆三

デルティックさんへの返信では、「セオリーをぶち壊しまくることになりそうですね」と言ったので、このレスの最後の方の言葉と矛盾してしまいました。
なので言葉を混ぜ合わせて、「セオリーを壊すほど保守的な」兵器を構想しようかと。
ただ、現在の意見交換の状態では、あくまでベースとなるのは89式なので、そこに何か、生暖かい目で見たくなるような改変を加えようと思います。

[No.46019] 2014/09/18(Thu) 19:32:55

Re: 日本の現代兵器について – 活火山

ない頭絞って案を出します。

日本の銃は弾丸が特殊って聞いたので、ここは歴史を振り返るより、架空のものをでっち上げちゃってもいいのではないかと思います。

実銃で面白そうなのは、水中銃ですね。

北朝鮮のスパイ用の銃らしいのですが、日本は島国なので、

「実は水中作戦用に作られた水中銃を日本で独自に量産していて……」

みたいなのを考えたら面白いんでないかな~……とか考えてみました……。

すいません。役にたてそうもないですね。

[No.46026] 2014/09/19(Fri) 00:01:25

Re: 日本の現代兵器について  – サッパー

>  戦況が煮詰まったところで、某国がお粗末な運搬ミスでミサイルを誤爆させ、それが核攻撃と誤認されてしまいます。そこへデマが伝染し、アメリカへ本物の核攻撃が決行され、それをきっかけに全世界の迎撃システムが作動。間違って落っことした、それだけの理由で世界が壊滅してしまいます。
>  なので、戦犯はドジっ子です。

事実は小説より奇なりという言葉があって、現実の戦争だと確かに「たった一発の誤射が招いた」とかありますが、逆にフィクションだと「そんな事で全世界を巻き込んだ大戦争が起きるかよ」という突っ込みが想定されます。
第一次世界大戦だって、オーストリア皇太子に対するテロ事件からあんな事になるなんて誰も予想してませんでした。

第一次世界大戦、発端の筋書きだけ書くと――
・テロリストがサラエボ訪問中のオーストリア皇太子を暗殺。
・オーストリアは帝国の威信(面子)の為に軍隊を動員して武力恫喝を行う。
・当時バルカン半島利権でオーストリアと敵対関係だったロシア帝国が報復的に軍事動員開始。
・ドイツ帝国が軍事動員し、フランスに雪崩込む。
・フランス側のイギリスなどが連鎖的に戦端を開く。

こういう内容の小説を書いたら、たぶん「全くリアリティの無い架空戦記」と評されそうです。

>  やはり、日本は海に囲まれた島国なので、陸上戦はそれほど重視されていないのかな、という意味でした。ちょっと砕けた言い方をしすぎました。申し訳ない。

島国では陸上戦は重視されない(陸自防衛力の優先順位は低い)というのは、よくある典型的な誤解ですね。
かつてヨーロッパで精強とされた陸軍の一つにイギリス陸軍があります(中世のロングボウ部隊、近世の赤服部隊)し、現代でもイギリス陸軍は独自の国産兵器を多数開発している強力な軍です。銃剣突撃大好きというのでも有名ですね。

古代や中世レベルの船舶製造技術、航海技術と武器の性能であれば日本を囲む海というのは自然の要害たりえましたが、現代では海は要害になりません。
その証拠に、漁船に偽装した某国の工作船が堂々と海を渡り、日本海側からだけでなく太平洋側からも侵入して日本人を拉致していた事実があります。

現代(およそ20世紀半ば以降)では、島というのは攻撃側に有利で防衛側に不利な地形となっています。
何故かというと、航空機やミサイルが発展した現代では奥行きの無い島という地形は逃げ場が無いから。
攻撃側は、航空爆撃や艦砲射撃を好きな時に好きな場所に行い、好きな時に好きな場所に上陸できるのに対して、防衛側はどうしても対応が後手になります。
着上陸阻止という、陸から海に対する攻撃のみで上陸を未然に防ぐのは非常に困難で事実上不可能であるというのは、日本が経験した太平洋戦争が証明しています。

昔は、上陸兵が大型船から小船に乗り換えて波の穏やかな浜に上陸するのが上陸戦の常識でしたが、今はエアクッション艇(ホバークラフト)もあるしヘリボーン等の空挺もあるので、上陸のし易い地形やし難い地形はあっても「ここからでないと上陸できない」という地形はほぼありません。
昔ならば、もし敵が上陸して来るならこの辺りからだという目星が付けやすかったのですが、現代だといつどこに上陸されるかの目星が付けにくくなっています。

日本の国土面積はイギリス以上、ドイツよりやや大きくフランスの7割くらいで、ヨーロッパ諸国で日本より国土面積のある国はフランス、スペイン、スウェーデンのみ。
しかも、日本は国土が南北に細長く山地が多いので、面積は大きいけれど国土が四角形や六角形に近い上に山地が少ないフランスやドイツと違って、各地方の中心都市が陸の孤島状態です。
地形的にはスウェーデンが一番近くて参考になると思うのですが、人口も経済規模も圧倒的に日本より低く、その分陸軍も小規模な割に、第一線級の戦車や装甲車の保有数は陸自と遜色ないです。日本が軍備過小と見るか、スウェーデンが軍備過剰と見るかですが。

フランスやドイツの場合、国内の別の場所から鉄道や高速道路を使って陸軍の戦車や兵員をささっと輸送して増援に回す事ができますが、日本だとそれが難しいのです。
イギリスは北アイルランドと離島を除けば、本土は一つの島ですが、日本は北海道から九州まで主要な四つの島と、さらに沖縄といったかなり大きな島を持ち、さらに離島も多数持ちます。
何もしなくても最初から国土が分断されているという非常に大きなハンデを背負っている訳で、例えばどこかの国が九州に軍隊を上陸させた場合、本州や北海道から陸上部隊を増援に回しましょうといってもフランスのように簡単にはいきません。
この場合、九州の部隊は他地域からの増援を当てにせず、最初からある部隊(現実だと陸自の西部方面隊。海自の佐世保基地。空自の西部航空方面隊)だけで全て解決するくらいの能力が必要になります。

こういう、日本特有の国土事情があるので、小銃に限らず陸上兵器に関する人材、機材の優先順位は決して低くないのですが、やはり前途の「誤解」が官民に広くあるせいで、極端な話、空自と海自の能力さえ十分なら陸自は張りぼてでも防衛力的には問題無いという話がよく出て来ます。
日本は専守防衛という国是だから余計に「上陸されてからが本番」になりやすいのですが、そういう国是を捨てたとしても相手が最初からそのつもりなら上陸を完全に防ぐのは無理です。

>  戦車や戦闘機に関しては、そもそも燃料が確保できないのですが、そうなると、代替となるエネルギーはなんでしょう。

アメリカなど主要な軍事強国が倒れている世界で、その戦車や戦闘機を使って誰と何の目的で戦うのですか?
内乱鎮圧用でしたら、戦車はともかく戦闘機は要らないです。

>  保守的ですか。一見すると構想する上では楽に見えますが、そこで何か、「なるほど保守的だな」と思わせるように一ひねりしようと思います。
>  ありがとうございます。

米軍追従と保守的というのは、両立します。
むしろ「米軍お墨付きの兵器購入」というのは、政治的にそうするしかないという部分を差し引いても、「先発する実績あるものを買う(模倣する)」という意味で保守的でしょう。
例えばF-4戦闘機の次世代、F-104戦闘機の代替とされたF-X選定(現実にはF-15が選ばれた)では、一部非常に人気のある海軍のF-14も選定候補に挙がっていました。
趣味で選ぶなら、フェニックスミサイルを搭載した日の丸トムキャットというのも非常に夢がありますが、現実は非情です。

国家予算や軍事予算が圧倒的に上のアメリカは、兵器開発に冒険して失敗しても取り返しのつく滑り止めがありますが、予算の無い日本では失敗が許されないので、どうしても石橋を叩いて渡るような選択をしがちです。
軍事とは直接関係ありませんが、世界の鉄道の歴史に残ると言われる新幹線すら枯れた技術の集大成で造られていて、「高規格高速鉄道」という発想さえあれば誰でも造れるというのはその後にフランスを始め追従した国が多く出てきた事からも分かるでしょう。
後になって冷静に計算してみると、片側五車線両側十車線の自動車道や300人乗りの飛行機があっても、輸送力という観点では新幹線に勝てない(道路や空の渋滞必至)という数字が出てくる訳ですが、逆に言えば当時「鉄道は時代遅れ。これからは飛行機の時代」という先入観がどれ程強かったかという事です。
枯れた技術、保守的な思想というのはそれなりに実績があるものですから、活用次第では捨てたもんじゃないのです。

あと日本は独裁政権という話ですが、軍事独裁だから軍備優先で理想的な新兵器が行き渡るなんて考えは大間違いです。
独裁政権というのは、独裁主体(個人あるいは政党)がカラスは白いと言えば黒いカラスの存在が間違いになる社会です。
独裁者がとても善良で広い視野を持つ、いわゆる「善君」であり、それに従う高級官僚も善人ばかりならば良いのですが、歴史的にはそうでない場合が殆どです。

たとえば、旧ドイツ軍では独裁者ヒットラーの場当たり的な「天才的指導」のせいで現場が大混乱したという話は枚挙に暇がありませんし、兵器開発にしてもヒットラーが趣味で作らせたとしか思えないような珍妙なものが、他にもっと優先すべき兵器があるのに開発が続けられた話があります。
ヒットラーは「伍長閣下」と呼ばれますが、つまり第一次世界大戦の時の伍長(数名の部下を率いる兵士)という階級が身の丈に合ったもので、その時に武勲を立てて勲章を貰ったからといって将軍や国家元首として有能とは限らないという揶揄です。

独裁という政治体制は、上手く動けば最善の政治体制になりえますが、歯車が狂うと最悪になります。
現場の意見を無視するとかしないとか以前に、そもそも独裁体制というのがトップダウン的政治の最たるものなので、現場が上層部の指導に合わせろという話になって終わりです。
上層部の的確な戦略指導は常に絶対正しいのですから、弾が足りないとか燃料が足りないとか武器が効率的でないとか、そういう現場の不満は現場が悪いのです。

[No.46027] 2014/09/19(Fri) 00:06:12