新人賞を受賞するための読書法とは?/ラノベ新人賞下読みが回答

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2015/04/12(Sun) 22:52:19の質問

お疲れ様です。ティアラミスですわ。早速、質問、よろしいでしょうか?
この前、第21回電撃小説大賞大賞受賞作『ひとつ海のパラスアテナ』(2015/2/10刊行)を読んで、思ったのですが、新人作家の作品とベテラン作家の作品を読むうえで、気を付けたほうがいいことって、何なんでしょうか?

私は、新人作家の作品は、ちょっと読みにくいことが多いのですが、ネタの発想や着眼点、あと伏線を残さないというのが、特徴で、一方の、ベテラン作家は、文章はしっかりしているのですが、ネタが少々ありきたりなうえ、次巻への伏線があり、これを、新人賞でやるのは、という点に注意して、読んでいけば、力になっていく気がしますがどうでしょうか?

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●下読みジジさんの回答

おつかれさまです。

>  この前、電撃の「ひとつ海のパラスアテネ」を読んで、思ったのですが、新人作家の作品とベテラン作家の作品を読むうえで、気を付けたほうがいいことって、何なんでしょうか?

もっともたる注意点は、「受賞作は元が応募作なので1冊完結」で作られたものであり、「既存作は続編前提」で作られたものだというところでしょうね。

>  私は、新人作家の作品は、ちょっと読みにくいことが多いのですが、ネタの発想や着眼点、あと伏線を残さないというのが、特徴で、

この部分はそのとおりかと思います。
ただ、

> 一方の、ベテラン作家は、文章はしっかりしているのですが、ネタが少々ありきたりなうえ、次巻への伏線があり、

ネタがありがちなのは、プロ作家が「結果がすべて」だからこそですね。作品で売り上げを出すことこそ、プロがプロでいられる唯一の方法です。そのためにはなんでもしますし、それがゆるされるのもまたプロがプロだからこそです。

そしてほぼすべての既存作は続けられることを前提に書かれます。その作家の一冊完結作が無事売れたとしても、次作が同じように売れる保障はないからです。結果的に売れたものを確実に繋いでいくことは、作家の寿命を延ばすことにもつながります。

その点を考えれば、既存作から物語展開を学ぼうとするのは少々危険かもしれません。
新人賞のことだけを考えれば、各レーベルの過去5年ほどの受賞作を読み、傾向とオリジナリティの取り方を考えるのがよいかと思います。

ティアラミスさんの返信

お返事有難うございます。

> 新人賞のことだけを考えれば、各レーベルの過去5年ほどの受賞作を読み、傾向とオリジナリティの取り方を考えるのがよいかと思います。

確かに、この点は、中川右介氏の『出版社社長兼編集者兼作家の購書術ー本には買い方があったー』(2015/2/7刊行)を読んでも、そう思いました。

また、この本を読んでいると、既存作が売り上げを保つもの。新人賞作は、新しいブームや需要を作り出すための物といった感があり、王道やマーケティングに従うのは、プロになってからであって、応募者は、それに拘束される必要はないのかもしれませんね。

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