ロボットの文章表現のコツ。人間は動作、ロボットは駆動/新人賞下読みが回答

リック・ドMさんの質問2016/06/05

ロボット物のコツ。ロボは人間ドラマを盛り上げるための道具!のご回答が頂けて、感謝申し上げます。大変嬉しいです。

ロボット物の応募作が片手で数えるほどしかない、しかも長期間でみて、と仰ることから、やはりビジュアル重視のロボット物は文章では難しいのか、と思いかけたのですが、ご回答を読み進めて、自分が根本的にずっと勘違いしていたことに気づき、愕然とする思いです。特に以下の一行ですね。

ロボットを出すのだからなんとしてもロボットを目立たせないと……ということで、肝心の物語が描けていないという感じですね。

見えさえしたら迫力で押せる巨大ロボット物なんだから、巨大ロボットが目に見えるような文章でありさえすればいいだろう、と思い込んでいました。いや、思い込んでいることを自覚もしていなかったように思います。

物語を描かないといけない。小説か漫画かといったこと以前に、当たり前のことでした。映像作品なら数ある巨大ロボット物をどうして面白いと思ったのかを、全く勘違いしていたとも言えるように思います。

文章によるビジュアル表現な面で巨大さよりも質感や細部の動きが大事。そういう路線以外に、ロボットを小道具と割り切ることでもいい。ロボットも操縦者もと欲張ると、どっちも描けない。こういったことも、全く考えていませんでした。だからでしょうね、どうやっても巨大ロボットを文章で活かせないと感じていたのは。

質問で「ロボットの巨大さではない、別のポイントでうまく描写」と申しましたが、「別のポイント」は、「高いビルを壊す」といった、ロボットでない、見慣れた巨大なものを描写すれば、といったことを考えていました。どうにも「巨大じゃなきゃ」という呪縛にかかっていたようです。「別のポイント」が、ドラマ、質感や細部等といった、単純な巨大とは別の何か、という考えには全く至れていませんでした。

このあたり、古いOVAになりますが『ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日』は参考になるかもしれません。濃厚な人間ドラマの中で、さらにロボもきちんと魅せています。

そのアニメ作品、友人が以前に激賞していて、凄いんだと熱弁を振っていたのを思い出しました。そのときは辟易していたんですが(まさに「文章では伝わらない」みたいな感じ)、ドラマを描き、巨大ロボットも魅せているとなれば、視聴意欲が沸いてきました。人の話は聞いておくものだなあ、と後悔先に立たずです

いろいろと目から鱗レベルのご教示でした。大変ありがとうございました。

●下読みジジさんの回答

ロボを主軸に据えるのであれば、「人間は動作/ロボットは駆動」、この違いが表現できると描写に力が生じますね。

そして、個人的には「操縦者が知能なきロボをどんな思いで動かし、そして知能なきロボがなにをもって操縦者の思いに応えるのか」がひとつのドラマのカギになるものと考えています。

逆に人間ドラマが主軸なら、ロボを介して敵や味方となにを語り、どのような感情を通わせ合うのかが重要かと。
このあたりはTVアニメ『ガンダムユニコーン RE:0096』が参考になるかと思います。