2018年6月23日土曜日、ラノベ作家ファーストさんが運営する東京の神保町にある『原稿執筆室』で、第1回キャラ文芸勉強会『ライト文芸・キャラクターミステリー講習会企画書・書き出し批評会~デビューへの道~』を開催しました。
参加者は15名でした。
最近、ライト文芸、キャラクターミステリーというジャンルが確立され、定着しつつあります。
現在のラノベ界では、「小説家になろう」から輩出された異世界転生物が主流ですが、この世界は競争が激しくなってレッドオーシャン化しており、まだまだ書き手が足りてない、ライト文芸を書きたいという人も数多くいます。
そこで、すでに本を15冊以上も出版し、ラノベだけでなく、ライト文芸の世界でも活躍されているプロ作家の先生にお願いし、ライト文芸の書き方について講義していただきました。
まずは、12時から、先生の講義を2時間ほど受けたのですが……
先生が今までに経験、蓄積してきた知識、ノウハウをほぼすべて濃縮したような中身の濃い授業でした!
これは参加費500円で受けるには安すぎるような……
キャラ文芸に限らず、小説を書くために体系化された知識を教えてもらいました。
私は最近、「小説家になろう」の異世界転生チートハーレム物について、だいぶ研究していたので、異世界転生とキャラ文芸との違いや共通点については、かなり参考になりました。
両者に共通する受ける主人公のテンプレとしては、
1、読者が共感できる。
2、善人が良い。
3、有能である。無能は駄目
4、目的や価値観が終始一貫している。ブレない。
というのがあります。
また、私はなろう系ラノベでは、キャラクターの魅力はあまり必要ないと思っていたのですが、先生によると、なろうでもキャラの魅力は必要だそうです。
そして、良いキャラクターとは、読者がキャラクターの次の言動が予測できる、二次創作がしやすいキャラクターだとおっしゃっていました。
つまり、クレヨンしんちゃんなら、きれいなお姉さんを見かけたらナンパする。
ドラゴンボールの孫悟空なら、強いやつを見るとワクワクする。
といったことです。
また、キャラクラーミステリーの元祖は、シャーロック・ホームズであり、このような奇人変人はおもしろいのだけれど、主人公にすると、読者は自分とはあまりにもかけ離れていて感情移入できないので、ワトソンのような比較的凡人に近い語り部を用意するのが、キャラ文芸の王道だそうです。
『ビブリア古書堂の事件手帖』などは、このシャーロック・ホームズテンプレをちゃんと踏襲していますね。
また、今回、キャラ文芸のプロットを作成してきて、みんなで意見を出し合いました。
先生もプロットを読んで評価をしてくれました。
私もキャラ文芸プロットを作って持っていったのですが、結果はC判定が多かったです。
おもしろさをAが最高、Eが最低とA~Eの間で評価する方式で、可もなく不可もなくというところでした。
アリバイトリックを作るのに挑戦したのですが、結局、アリバイ崩しができずに、まったくストーリーに絡んで来ない登場人物を真犯人にしてしまったため、評価が悪かったようです。
アリバイトリックというのは非常に難しいとのことなので、最初から難しいことに挑戦しすぎましたね。
キャラ文芸では、トリックは簡単な物でOK、むしろ無くても構わないということなので、今度は、身の丈に合ったストーリーにしたいと思います。