「最初から完璧を目指さないことが大切!小説の初稿は25%の完成度を目標に」編集者兼ラノベ作家、お魚1号さんに創作に関する18の質問

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  1. Q0:自己紹介をお願いいたします。
  2. Q1: 初めて小説に出会ったのはいつですか?
  3. Q2: 初めて小説を書かれたのはいつですか? それはどのような作品でしたか?
  4. Q3: 実力を高めるために最も役立ったトレーニング方法はなんでしょうか? その方法をどのようにして知りましたか?
  5. Q4: 作品の書き方で(例:クライマックスを先に書くなど)、自分なりの書き方がありますか?
  6. Q5: 初めて作品を新人賞に応募されたのはいつですか?
  7. Q6: スランプになった、もしくは作家になることを諦めようと思ったことはありますか?
  8. Q7: アマチュア時代に参考になった本はありますか? どなたか師匠や先生に教えてもらったりしましたか?
  9. Q8: 尊敬している作家さんはいますか?
  10. Q9: 小説を完結させるのはプロでも難しいと聞きます。どのようにして、この壁を乗り越えていますか?
  11. Q10: 小説家になるためには、どんな能力が一番必要だと思われますか?
  12. Q11: 執筆は、いつもどのような時間帯にされていますか?
  13. Q12: 一日にどれくらい執筆に時間をかけておられますか?
  14. Q13: どのような方法でプロットを作られていますか?
  15. Q14: 作品を書く上で何か大事にしている、または心に留めていることはありますか?
  16. Q15: 「売れるものを書くべきか」、「書きたいものを書くべきか」、答え辛い質問ではありますが 、もし良ければ意見を聞かせていただけませんか?
  17. Q16: プロになれた理由を、ご自分ではどうお考えですか?
  18. Q17: プロになって一番嬉しかったことは何ですか?
  19. Q18: 最後に、小説家を目指して頑張っている方達にアドバイスをいただけませんか?

Q0:自己紹介をお願いいたします。

お魚1号と申します!

第5回オーバーラップ文庫大賞で特別賞を頂きまして、2019年1月25日に『ちょっぴりエッチで変態なお姫さまは好きですか?』(オーバーラップ文庫)でデビューすることになりました。

高波一乱という名義では編集者をしておりまして、クリエイティブなサービスを提供する任意団体『eru KIKAKU(https://www.eru-kikaku.com)』に所属しています。

ライトノベル作法研究所では、2013年に「高波」のペンネームで活動をさせていただきまして、高得点掲載所に短編『リズ・フェスティバル(https://www.raitonoveru.jp/novel/04/37.html)』が掲載されています。

Q1: 初めて小説に出会ったのはいつですか?

小学5~6年生ごろ、『小説ドラゴンクエストⅣ(著:久美沙織)』が初めて読んだ小説でした。

それまで本を読まない子どもだったのですが、ドラクエが好きだったので夢中になり、辞書を片手にわからない言葉を調べながら読んでいました。
ファミコンで遊んでいた世界が、文章を通じて大きく広がっていく感動は、あの時期にしか感じることが出来なかった一生の宝物だと思っています。

Q2: 初めて小説を書かれたのはいつですか? それはどのような作品でしたか?

初めて小説を完成させたのは、ライトノベル作法研究所に投稿した『リズ・フェスティバル』という短編小説です。食物連鎖の頂点に『リズ』という生命体がいて、2年に一度、地上にいる人間たちを狩りにやってくるという内容のSFラブコメです。

Q3: 実力を高めるために最も役立ったトレーニング方法はなんでしょうか? その方法をどのようにして知りましたか?

他人の作品を読んで、どうして面白くないのか、どうすれば面白くなるのかを考え抜いたことが、大きな力になったと思います。

以前、自分で開催した短編小説コンテストでは、900作品近い応募作すべてにコメントをつけました。そこでの経験が、作家としても役に立っていると思います。

Q4: 作品の書き方で(例:クライマックスを先に書くなど)、自分なりの書き方がありますか?

「初稿は25%の完成度」を目標に、凝った地の文やクライマックスのシーンなどは後回しにして、屋台骨になる部分だけを最後まで書ききってしまいます。

クリスマスツリーに例えれば、飾り付けは後に回して、しっかりとした木を立てることですね。先に飾り付けをしてしまいますと、その部分をボツにしにくくなったり、最後まで書ききるモチベーションを維持できなくなってしまったりと、デメリットがあります。

Q5: 初めて作品を新人賞に応募されたのはいつですか?

今回受賞した「第5回オーバーラップ文庫大賞」が初めてです。

本当に運が良かったです!

Q6: スランプになった、もしくは作家になることを諦めようと思ったことはありますか?

大学時代には作家を志していましたが、1作も完成させられずに挫折して退学し、以降一度も筆を執ることなく10年ほどサラリーマンをやっていました。
会社が倒産したのをきっかけに、昔の夢をもう一度追いかけようと思いまして、ライトノベル作法研究所のページに辿り着きました。

Q7: アマチュア時代に参考になった本はありますか? どなたか師匠や先生に教えてもらったりしましたか?

指南本などは特に読んでいません。小説の書き方については、ライトノベル作法研究所の記事を読んで勉強しました。とても役に立つサイトだと思います。

Q8: 尊敬している作家さんはいますか?

夏目漱石です。

平易な文体で誰にでも読みやすく、日本におけるキャラクター小説の元祖だと思っています。

Q9: 小説を完結させるのはプロでも難しいと聞きます。どのようにして、この壁を乗り越えていますか?

最初から完璧を目指さないことが大切かなと思います。

どうせ出版されるときには、原稿が真っ赤になって返ってきますので、初稿はストーリーの重要な部分だけを外さずに、マラソンコースの下見感覚で走ってみてはいかがでしょうか。

うっかり名文を書いてしまうと、その続きが書けなくなってしまうので注意しましょう。(笑)

Q10: 小説家になるためには、どんな能力が一番必要だと思われますか?

配慮をする能力でしょうか。

読者あるいはキャラクターの立場に立って考えるということが、自然で魅力的なストーリー作りに繋がっていくものだと思います。

もちろん、実社会での出版社や編集者への配慮も大切ですよね。健康やメンタルなど、自分自身への配慮も大事です。

自分は根っから雑な性格なので、そういうことが出来る人間になりたいと思っています。

Q11: 執筆は、いつもどのような時間帯にされていますか?

朝方にしています。

夜ですとどうしても、その日にあったことに引きずられて集中が出来ません。

Q12: 一日にどれくらい執筆に時間をかけておられますか?

毎日コツコツ書くという習慣がないのですが、書くときは3時間くらいですね。

文字数にすると4~5000字くらいが限界かなと思っています。

Q13: どのような方法でプロットを作られていますか?

まずはキーとなる出来事やセリフを、ラストシーンまで時系列順にメモ書きしていきます。

それから、どのシーンをどういう順番で小説に書いていくかを検討します。

Q14: 作品を書く上で何か大事にしている、または心に留めていることはありますか?

アマチュアとしては、とにかく楽しく書くこと。周りの評価は気にしない!

プロとしては、読者の期待と欲望に応えることがエンタメであると肝に銘じています。

Q15: 「売れるものを書くべきか」、「書きたいものを書くべきか」、答え辛い質問ではありますが 、もし良ければ意見を聞かせていただけませんか?

デビュー前であればとにかく「書きたいものを書くべき」だと思います。それでもデビューできなかった場合は、無理して「売れるものを書こう」とするのではなく、「書きたいことを磨き上げる」ことが大事ではないかなと思います。

Q16: プロになれた理由を、ご自分ではどうお考えですか?

読者の皆さんを楽しませたいという一心で、作品に向かい合えたことだと思っています。

Q17: プロになって一番嬉しかったことは何ですか?

家族や友人に報告ができたことですね!

Q18: 最後に、小説家を目指して頑張っている方達にアドバイスをいただけませんか?

小説を書くのが苦しくなっても、それはあなたに才能や実力がないからだというわけではありません!

産みの苦しみという言葉がありますが、面白いものほど難産だと思ってください。

そこを思い悩みすぎて、私のように『挫折』をし、長い時間を棒に振ってしまうのは勿体無いです!

苦しいときは友人や仲間たちに相談をして、アドバイスに耳を傾けるのが最良だと思います。

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