好きなことを好きでい続けるのは実はかなり難しい。黒歴史ノートを読んで初心の情熱を取り戻そう!

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以前、50冊以上小説を刊行している女性作家さんにお会いした時に、
「新人賞を受賞して作家デビューしても、一発屋で消えてしまう人が多いのはどうしてでしょうか?」
と質問してみました。すると、

「それは単に本人が書けないのが原因です」

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小説を書くのが楽しくて作家を目指している方にとっては、ちょっと信じられないかも知れませんが、続けていると『結果』にこだわりすぎて『過程』が楽しめなくなり、好きなことが好きではなくなってしまうことがあります。
年齢を重ねると、好みも変わってきて、妹萌えでなくなったりしますしね。

作家デビューした人が一発屋で終わる原因の一つは、次に書く小説も必ず書籍化されなくてはならない、というプレッシャーがあるからです。

アメリカで行われた実験によると「人は成果を求める欲求が強まると、失敗を恐れて創造性が減る傾向にある」ことがわかっています。

プロゲーマーの世界でも、チャンピオンになると負けるのを恐れて大会に出なくなる人がいるそうです。
一度、成功すると、ダメな自分に直面するのが怖くなり、失敗を避けるようになって、成長が止まってしまうという罠にはまることがあります。

もし、こういった罠にハマったり、小説を書くのが楽しくなくなったら、、初心者だったころ書いた小説、黒歴史ノートを開いてみると良いかも知れません。

250万部突破のヒット作『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』(2014年7月刊行)の作者、羊太郎さんは3巻あとがきで、主人公グレンを黒歴史ノートから見つけ、小説を書くのが楽しくて仕方なかった自分を思い出し、こいつを主人公にすれば、楽しく話が書けると予感したそうです。

この黒本を書いていた頃の私は、小説を書く技量はさておき、小説を書くのが楽しくてしかたなかったんだな、と文面から感じました。
「楽しんで、小説を書く……か」
(中略)
優しさとお人好しさだけがとりえの主人公を書くことに飽きていたこともあります。
なにより、こいつを主人公にすれば、楽しく話が書ける……そんな予感がありました。

引用・「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」3巻あとがきより 著者: 羊太郎

黒歴史ノートは、情熱の塊なので、思わぬ使えるアイディアが転がっているだけでなく、小説を書くのが楽しかったことを思いださせてくれます。

疲れたら、初心に立ち返るのは、やっぱり大事ですね。

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