著作権法は偶然似ている作品を盗作とはしない。パクリと叩かれたら頑張って「何もしない」が最高の対応

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著作権とは文化の発展のために存在している権利です。

もし、たまたま似てしまった作品まで著作権侵害として潰していたら、クリエーターは萎縮して新しい物を作り出せなくなります。これでは文化が発展できませんよね。

このため、著作権侵害が成立するためには、盗作疑惑をかけられた人が、パクリ元の作品を見ているかが問われます。

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偶然2つの作品が似てしまうことはよくあること。

偶然、2つの作品が似てしまうことはあるものです。
例えば、日本神話のイザナギの黄泉の国の物語と、ギリシャ神話のオルフェウスの冥界下りは、瓜二つといっていいほど筋書きが似ています。
両方とも、主人公が死んだ妻を生き返らせようとして、死後の世界に行き、失敗してひどい目にあいます。

無論、交流のなかった古代の日本とギリシャで生まれた神話が、お互いを参考にしたなどということはあり得ません。偶然、作品が似てしまうのはよくあることなのです。

このため、確実にパクったことがわかる場合以外では「盗作疑惑」で終わる場合がほとんどです。

小説における文章のコピペは盗作です。

確実にパクったことがわかる作品もあります。
2010年、第16回電撃小説大賞・最終選考作の『俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長』が大ヒット作『バカとテストと召喚獣』2巻の文章を何ページにもわたって盗用していたとして、絶版・回収になりました。
まとめサイトとは異なり小説では、文章のコピペは盗作です。

偶然の類似で叩かれたら「がんばって何もしない」のが正解!

有名作品に偶然に似てしまうと、パクリとして叩かれることがあります。
偶然似てしまったのでしたら、動揺せず、がんばって何もしないことをおすすめします。

炎上で最良の対応は「積極的放置」です。

人間の怒りなどの感情は長続きしないので、燃料投下をしなければ、やがて消えます。 ノルウェーの劇作家ヘンリック・イプセンは、以下のように述べています。

「あなたに対する扇動、嘘、中傷などには、堂々としていることです。
堂々たる落ち着きが、そういうことには唯一の武器です」

反論しても炎上するだけ!

盗作疑惑については、反論しても良い結果になることはまずないです。

『三銃士』で知られる19世紀の大作家デュマは、250冊以上もの小説を書きました。
これだけたくさんの作品を出せば、中には他人と似た作品もいくつかあったようで、真偽の程は不明ですが、盗作常習犯と叩かれました。
(『三銃士』は大ヒットラノベ『ゼロの使い魔』(2004年刊行)のモチーフにもなっている超名作)

「僕が他人から取ってくるのは、盗むのじゃない。征服したんだ、併合したんだ!」
盗作疑惑について、デュマがこのように反論したところ炎上し、『併合』『征服』という言葉がパリで流行って、『盗む』のかわりに大いに使われたそうです。
下手に反論しても良いことはないということですね。

そもそも盗作疑惑をかけられた人が、パクリ元作品を見ていないか証明するなど、いわゆる悪魔の証明で、まず不可能です。やましいところがないのでしたら、運が悪かったと思って、がんばって何もしないでおきましょう。

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